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よりどりインドネシア第167号(2024年6月7日発行)

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国民住宅基金は誰のためか/『インドネシア政治とイスラーム主義 ひとつの現代史』/映画往復書簡(ジャラナン)/スラウェシ市民通信(マカッサル海峡を渡るパジュクカン村の漁民たち)
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#カリマンタン

[2024/06/07] スラウェシ市民通信(9):魚を追いかけ、6ヵ月間の移住生活~マカッサル海峡を渡るパジュクカン村の漁民たち~(2007年9月翻訳)(ニラム・インダサリ/松井和久訳)

~『よりどりインドネシア』第167号(2024年6月7日発行)所収~ なぜ南カリマンタンへ?クンブン(サバ)漁の季節が来ると、南スラウェシ州マロス県のパジュクカン村は死んだようにひっそりとなる。この村の大半の漁民たちが、約6ヵ月の間、マカッサル海峡を挟んだ対岸の南カリマンタンへ、海を渡って漁に出かけるからである。こうした漁の伝統は先祖伝来のもので、世代から世代へと受け継がれてきた。 今回(2006年)の場合、80隻の漁船が出帆したが、一隻に平均で20人が乗り込む。すなわち

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