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「朱に交われば赤くなる」は本当なのだろうか?

「朱に交われば赤くなる 」ということわざがあります。要するに、人間は周囲の影響を受けやすい動物なので、悪い人と交わってれば悪くなるし、良い人たちと交わっていれば良くなる、’という話です。確かに、よく勉強する仲間たちとつるんでいればなんとなく感化されて勉強するようになるし、周囲が怠けていると、やっぱりついつい怠けてしまうものです。僕自身もまさしくそういう体験があります。

しかし、その一方で全く逆の意味の格言があります。

例えば英語には、”One bad apple spoils the whole bunch.”(1つの腐ったリンゴは、たくさんのリンゴを腐らせる)という格言があります。要するに組織の中で一人でも悪い影響を及ぼす人がいると、他のメンバーが悪影響を受けて組織自体が腐っていくという意味です。日本語の格言だと「悪貨は良貨を駆逐する」が割合近い意味なんじゃないかと思います。

仮にある会社に、一人だけちょっとレベルが低く、やる気もあまりない社員がいたとします。この人の配置を決める上で「朱に交われば赤くなる」を信じて、レベルの高いメンバーで構成されるプロジェクトチームに入れるべきでしょうか? それとも、「1つの腐ったリンゴは、たくさんのリンゴを腐らせる」を信じて、なるべく人と交わらせない仕事をさせるべきでしょうか?

もしも素行の悪い生徒がクラスに一人だけいる場合にはどうでしょうか?

小学校だったら? 中学校だったら? 大学だったら? 

あるいは、もしも今現在、自分がその「1つの腐ったリンゴ」だったとしたら、一体どうしていけばいいのでしょうか? 今日はそんなことについて考えてみたいと思います。

※この文章は単品で100円ですが、1000円でこのマガジンを購入すると、1ヶ月20本くらい読めるので1本50円です。

どちらの方が起きやすいのか?
この「朱に交われば赤くなる」と「悪貨は良貨を駆逐する」ケース、確かに両方ともあり得ます。僕自身も両方のケースを体験したことがあります。

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