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2010年代の最後の日に、ここ10年間を振り返って

さて、あっという間に2019年最後の日です。そして今日は2010年代の10年間の最後のでもあります。というわけで今日は、この10年のテクノロジーの変化を振り返って、書き綴ってみたいと思います。

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テクノロジーが大きく世の中を変えた

この10年を振り返って一番強く思うこと、それは、テクノロジーがいよいよ本格的に世の中を変え始めたということです。

特にスマホの普及がもたらした変化には本当に凄まじいものがあります。2010年代は、ITがパソコンベースからモバイルベースに移ったことで、ビジネスが花開いた10年と位置付けてもいいかもしれません。

最初に iPhoneが発売されたのは2007年でしたが、1年後の2008年にはApp Storeができて各社からアプリが販売されるようになり、そこから一気に様々なビジネスが生まれてきました。2010年にはiPhone向けのFacebook アプリとTwitterアプリがリリースされ、ソーシャルメディア時代が新たなステージに突入しました。 Instagramの最初のバージョンのリリースも同じく2010年です。

さて、このほかにもいくつか、スマートフォンが普及したことで花開いたビジネスを考えてみましょう。

1. ソーシャルメディアが与えたインパクト

2010年にソーシャルメディア・アプリが各種登場したのは上に挙げた通りですが、SNSの普及により、どこの国でも世論が右と左に割れて、大変なことになっています。アラブの春と呼ばれた中東での一連の革命騒ぎもSNSなしには起きえなかったでしょう。そして今では、アメリカの大統領がTwitter経由で政治をする世の中になってしまいましたが、それもこれも、すべてスマホの普及によるものです。

それから出会い系アプリもこのカテゴリに属するものなのでしょうね。アメリカでは出会い系アプリが出会いの機会を供給する手段としてすっかり認知され、最近では出会い系でアプリで出会ったというカップルにお目にかかることが珍しいことではなくなってきました。

2. フリーマーケット・サービス

メルカリのようなフリーマーケットサービスも、スマホと共に広く普及しました。売りたいモノの写真を撮って簡単に販売できる。決済もアプリ内で完結する。この辺りの利便性の高さがウケたのでしょうね。アメリカでも、現在いくつものフリマ・アプリがしのぎを削り合っています。

こうしたフリマ・アプリの普及もまた、これまでの文化そのものを変えてしまったように感じています。特に若者の間では、もはやモノは恒久的に所有するものではなく、必要な時にだけ入手して、不要になった瞬間にすぐさま手放すようになった感があります。

ミニマリストのような生き方も、スマホの出現によって「必要なモノを必要な時にだけ手に入れる」というライフスタイルが可能になったからこそ実現したのでしょうね。僕も頻繁に物を買ってはすぐさまに手放していますが、50代のオヤジですらこうなのですから、若い人なんてもはや所有という概念がないかもしれないとすら思います。

3. ライドシェア・サービス

日本ではあいからわずタクシー一色ですが、多くの国がタクシーが道で拾うものから、アプリで呼ぶものへと変わりました。アジアならGrabでその他の国ではÜberかLyftですが、今ではこれらのサービスなしの生活が考えられないレベルで普及しています。

そしてこれを受けて、自動車大国のアメリカですら、車を所有しない若者が増えています。実際、都市圏では車を所有する意味自体がほぼなくなりました。実際、僕の息子2人(24歳と23歳)は都市部に住み、車を買おうとすらしません。大体電車で移動して、荷物があるときはUberで移動。これでだいたい済んでしまうようです。

4. 決済サービス

スマホの普及により、キャッシュレス化が一気に進みました。日本はようやく最近になって盛り上がってきましたが、多くの国ではもはや現金が要らなくなってきています。僕は今でも一応現金を少しばかり持ち歩いていますが、20ドル札1枚が3ヶ月経ってもなくなりません。コンサート会場でTシャツを買うときですら、スマホで決済しています。

5. メッセージ・アプリの普及

それからLINEやFacebook メッセンジャーなどといったメッセージ・アプリの普及も本当に大きく世の中を変えました。電話をかけることがなくなりましたし、メールの使用頻度も大幅に落ちました。今ではサクッとメッセージを送って数秒後には返事をもらい、そのペースでビジネスが進んでいきます。遠隔地との会議だって、FaceTImeやSkypeのようなビデオ会議アプリで楽勝です。国際電話も不要になりました。

6.ナビ・サービスの普及

それからナビゲーション・サービスの普及とその精度の向上も凄まじいものがあります。渋滞情報はもちろん、地下鉄の出口まで教えてくれます。そしてナビは車を運転するときだけけ使うものではなく、電車や徒歩で移動するときにも使うのが当たり前となったのです。

するとそれに合わせて待ち合わせの方法も変わりました。かつてはどこかわかりやすい駅の改札のようなところで落ち合うのが普通でしたが、今では現地集合が当たり前です。本当にテクノロジーというのは生活そのものを根本から変えてしまうのだな、としみじみ実感します。

その他のテクノロジー

ではスマホ以外のテクノロジーの影響にも目を向けてみましょう。

ストリーミング・サービス

音楽も映像番組もすべてダウンロード販売からストリーミング・サービスに変わってしまいました。僕もいつの間にかCDさえ買わなくなっています...というより、もはやCDやDVDドライブがついたデバイスをほとんど持っていません。この辺りは、ネットワークの高速化の影響です。

また、ストリーミング・サービスが普及するにつれ、購入型のサービスが廃れてサブスク・サービスが大流行です。この流行に火をつけたSpotifyとNetFlixの影響力は本当にすごいものです。

クラウド・サービス

それから各種クラウドサービスが立ち上がり、これまた生活を変えてくれました。僕が経営している会社はすべてクラウド・サービスを徹底利用してドキュメントやメディアの管理をしています。もう、クラウドなしでは業務が成立しないレベルです。

またこの10年間の間に出版した6冊の本はすべてGoogle Docsで執筆しました。家族の写真もクラウドで家族間でシェアしています。もうメールでのやり取りさえ煩わしく、すべてクラウドでいいじゃないの?と思う毎日です。

その他のシェアリング・サービス

UberやLyft のようなライド系の他に、Uber Eatsのような食べ物を届けてくれるサービス、犬の散歩をしてくれるサービス、旅行中にペットを預かってくれるサービス、Airbrbのように空いている部屋を貸し出すサービスなどなど、様々なシェアリング一気に立ち上がったのです。

IOTの本格普及

それから大きな変化だったと思うのはIOTの本格的な普及です。僕も自宅のサーモスタットやらセキュリティカメラから火災報知器やら様々なIOT機器を使っていますが、本当に便利ですし、生活を大きく変えたなと思います。最近ではセキュリティカメラが顔認識をするようになっていて、なかなか痺れます。また、今年はスマホと連動するスマート体重計を購入しましたが、これも実に画期的です。この他に僕らが知らないところでも、店舗とか工場なんかで様々なIOT機器が利用されているんでしょうね。

マート・スピーカー

スマートスピーカーが広く普及しました。これもIOTの一種ですが、要するにデジタル・アシスタントですね。でもまだ生まれたばかりで、今度どのように進化していくのかなんとも言えない製品ですが。おそらく音声認識の精度が上がるにつれて、かなり高度なアシスタントへと変わっていくのではないかと思います。

スマート・ウオッチ

スマートウォッチもここ10年で普及したものの一つです。最近している人をずいぶん目にするようになりましたが、僕も買ってみてその便利さにようやく気がついた感じです。僕はスマートウオッチというよりも単なるヘルストラッカーとして使っていますが、それでも生活がかなり変わりました。これもまた、スマート・スピーカーと同種の、一種のパーソナル・アシスタントしてさらに進化していくのは間違いないでしょう。

Eコマースの劇的な普及

これもスマホが全ての人の手に行き渡った結果だと思うのですが、ネット通販が本当にう一般化しました。何しろ布団の中でも出先からでも思い立った瞬間に買い物ができるのですから、普及して当たり前と言えば当たり前です。僕も10年前と今とではネットで買い物する頻度がまさしく桁違いです。今年なんて多分300回くらいしています。ちょっと自分でも信じれないですが、買い物もまた、わざわざ自分で出かけてすることではなくなってしまったのですね。

仮想通貨

僕は仮想通貨はチョロチョロと買っただけなので詳しくは語れないのですが、ここ10年間が黎明期で、いよいよ次の10年間が普及期になるのではないかと思います。多分、国家がバックアップした仮想通貨が出現するでしょうね。どう考えても使い勝手がいいしで、そうならない方が不思議だからです。

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さて以上がテクノロジーがもたらした変化でした。個人的にもこの10年間は会社員を辞めて会社を3つ興したり、本を6冊も出版したり、子供らが巣立って行ったり、はたまた大病を患ったりと変化の多い10年間でした。

次の10年間を予想するのはとても難しいことです。きっと2020年代は、2010年代の10年間よりもさらに激しく世の中が変わるような気がします。自動運転が実用化し、AIが様々なビジネスに取り入れられ、僕らの生活の在り方も、ものの考え方や捉え方も、ビジネスの在り方も、あるいは人との交わり方もさらに変わっていくでしょうね。

それが一体どのようなものになっていくのかは皆目見当もつきませんが、僕は僕なりに毎日を一生懸命生きていこうと思っています。

それでは今年1年間、このメールマガジンをお読み頂きありがとうございました。来年はまた少し違った形で書いていきたいと思います。

それではまた来年もよろしくお願いします!

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