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人生は事故や偶然で成り立っている

もうすぐ、スティーブ・ジョブズ氏の命日です。

ジョブズ氏が亡くなったその日、僕の住むクパティーノ市内では同僚数名を撃ち殺した男が銃を持ったまま逃走し、厳戒態勢が敷かれていました。僕も慌てて自分の保育園も休園。思いがけず暇を持て余していたら、突如ジョブズ氏の訃報が飛び込んできました。

そこで書いたのがこのブログ記事です。

するとこの記事、アクセスカウンターがぶっ壊れたのかと思うほど読まれ、新聞社などから取材のメールが届き、Twitterのフォロワーが突然1000人以上増えて... と、信じられないようなことが起きたのです。そしてこの日から、突如として執筆業が僕の新しい仕事になりました。そしてそれから10年の間に1500本以上の記事と6冊の本を執筆しました。人生って本当に不思議です。

人生はたくさんの偶然で成り立っている

最近はガチャという言葉が流行っていますけど、人生は確かに、偶然の連続です。親ガチャどころか、毎日ガチャの連続です。そしてそのほとんどは、自分ではコントロール不能です。生まれる国、地域、時代、親、学校のクラスメイト、担任、部活の先輩や仲間たち。あるいは勤め先の部下、同僚などなど。そして今回のようなパンデミックや地震や台風といった天災。すべて偶然の産物です。

冒頭のジョブズ氏の記事だって、この日にたまたま銃撃犯が銃を持ったまま逃走しなかったら、僕は結構忙しい1日を送り、この記事を書かなかったと思うのですね。

もっと言ってしまうと、そもそもアップルに就職したキッカケって、その前に働いていたところで派遣を打ち切られたことです。打ち切られた日はクリスマスイブで本当にゲンナリでしたが、たまたまこの時にクビになったお陰で、アップル・ジャパンの派遣社員に応募できたのです。そしてその後は正社員となり、マネージャーとなり、やがてアメリカ本社へと移りましたが、もしもあの時に派遣を打ち切られなかったら、きっと同じ会社で何年も派遣社員を続けていたと思うのですね。本当に偶然ってわからないものです。

「努力は無駄」と思ってしまうかも知れないけど

こんな話を読むと、「努力なんて無駄」と思ってしまうかも知れません。でも、やっぱり案外そうでもないな、って思うのです。

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