ポルノグラフィティ”暁”、松戸講演参戦記(2/2)
2つに分けた2つ目の記事ですが、こっちの方が長くなりそうです(笑)こんなに長く書くつもりも気力もなかったのですが、ここまできたら書ききります。
▼1つ目の記事はこちら
前回までのあらすじ。暁、強すぎて逆に緊張感強すぎん?壮大さと美しさに圧倒され続け、それはそれで良いと思いつつ、もう少し今までのポルノさんを求めていた矢先の終盤戦。
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「ここからは、手拍子で、一体感を出そう」
この振りはひとつしかない。「アゲハ蝶」だ。これほどに会場が一体化できる曲はほかになく、これまでのライブでも重要視されてきたが、問題は「ラララ」のところ。今は歌えないのである。ただ、今回はここをクラップの仕方でのコールアンドレスポンスにして、見事に会場を一体化させてくれた。さすがポルノグラフィティだと思うと同時に、「お、知ってる優しいポルノの兄ちゃんたちが降りてきた」とも思った。
その次がアレンジを加えた「ミュージック・アワー」。コロナ禍でも飛び跳ねることと”変な踊り”はできる。アゲハ蝶から畳みかけるお馴染みのお祭りソングに、心が弾む。
そして「VS」。イントロを聞いただけで泣きそうになる曲だ。ポルノグラフィティ50作目のシングルで、少年だった自分と向き合う曲であり、20周年ライブでのメインテーマでもある。僕はポルノグラフィティと成長してきた人間で、30代となった今も10代だったあの頃も、ポルノグラフィティと共にあった。だからこそ、少年のころの自分と”晴れ渡る空”を通して向き合うこの曲をこんなにも美しく思い、惹かれるのかもしれない。そして、コロナ禍前の最後の曲でもある。
そんな「VS」からなだれ込むように「テーマソング」。この流れはもう反則だ。コロナ禍としっかりと向き合ったうえで人の背中を押す、一緒に歩もうと言ってくれているこの曲が、僕は大好きだ。そしてこれもまた空がひとつのテーマになっている。「VS」をつくった時にはこんな情勢は想像できていなかったと思うが、「VS」と「テーマソング」は確かに同じ空で繋がっているのだ。「続・ポルノグラフィティ」での”約束”である”一緒に歌える日”はまだこない。その約束を続けていこうという、優しい再確認の歌にも思えた。
アゲハ蝶、ミュージック・アワーという初期のライブ定番曲でコロナ禍でも心を弾ませ、美しくさわやかな最新のシングル2曲でとどめを刺された。(と、思っていたらこの後のアンコールでもっと刺されるのだが。笑)
本編最後はもちろん「暁」。夜明け前は暗い。そんななかでも、またきっと朝がくると信じて力強く歌う。終わってみるとこれ以上ない、最高な本編のセットリストだった。
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アンコール一曲目で、まさかこの曲がくるとは思っていなかった。「Century Lovers」。これも初期ポルノのライブチューンだ。この曲は「Fu-!Fu-!」という掛け声が醍醐味なのだが、それがなくても、この曲が、この流れで演奏されるだけでこんなにも破壊力があるなんて。もちろん、本編の終盤からの連打を食らっていた流れもある。
そして、12月ということで「Hard Days,Holy Night」。お馴染みの”少し早いクリスマスプレゼント”だ。「Century lovers」と同じく、曲を言い渡されイントロを聞くだけでこんなにも気持ちが上がる。そして、跳ねてしまう。
もちろん最後は「ジレンマ」。ここの言葉は”もちろん”で合っているのだが、アンコールでこの2曲がきた後の「ジレンマ」は”もちろん”ではない。期待通りのラスト一曲だけど、その一曲までの流れが最高だ。こんなに贅沢していいのだろうか?声が出せなくて、こんなにはしゃいで楽しくできるなんて、ポルノグラフィティさんちょっとヤバくないですか?笑
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死ぬほど楽しかった。この記事で書いた本編終盤からアンコールは、「アゲハ蝶」「ミュージック・アワー」「Century lovers」「ジレンマ」(と、季節性の「Hard Days,Holy Night」)と、最初期のポルノグラフィティのライブチューンを惜しまずやってくれた。コロナ禍でどうしたら良いかわからなくなっている僕たちを、有無を言わさず楽しませてくれたように思う。
ここに、ポルノグラフィティの変わらない優しさや、僕たちと共に歩いている感じが現れている。
ライブの前半で、ポルノグラフィティの表現の進化に、ファンとして、作品を受ける側としてうれしくも少し寂しさを感じていて、複雑な気持ちだったのは事実だ。でも、終盤でこんなにも楽しませてくれて、僕たちと共にいてくれる。ポルノグラフィティはポルノグラフィティであり続けてくれる。
結果的に、壮大な演出や作品から、”今までのポルノ”まで、ありとあらゆるポルノグラフィティを楽しめた。完璧と言っていいライブだ。
いやいや、ポルノさん進化しすぎじゃない?
最後に晴一から語られた言葉。変わらず、曲をつくって僕たちに届けてくれて、その反応がうれしくてまた曲をつくる。僕が初めて参戦したライブである「横浜ロマンスポルノ08~10 years gift~」でも晴一は「これからも俺たちからのギフトを受け取ってくれ」と言っていた。この希望や約束が14年経った今も”変わらず”続いているのだ。
そして、変わっていないことがもう1つ。昭仁の「自信持っていけ」「胸張っていけ」だ。
だから僕も、これからも昔と変わらず、まっすぐに歩みを続けることができる。ポルノグラフィティとともに。
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さて、ライブレポは以上となるが(もう2,400字!ヤバい!笑)、最後にこれまで参戦したライブを含めた振り返りだけ。
僕がライブで一番多く聞いていた「ハネウマライダー」は今回演奏されなかった。その代わりに「ジレンマ」「ミュージック・アワー」「アゲハ蝶」「Century Lovers」が1回ずつ回数を重ねた。この4曲は「ハネウマライダー」と違い、3人の頃のポルノグラフィティの曲である。”最初期”と言っていい。”今のポルノグラフィティと昔のポルノグラフィティを比べてどっちが良い”なんて議論は論外だが、”古き良き曲”を大プッシュしてくれた今回のライブの優しさを感じる。
こうして、僕が聞いたことがある上位曲を見ていくと「Mugen」という、これまたライブの定番曲がコロナ禍前で止まっていることがわかる。理由は掛け声だろう。「テーマソング」と共に約束が果たされる日が待ち遠しい。
以下、「Hard days,Holy night」「サボテン」「VS」が4回に達した。「Hard days,Holy night」を4回聞けていることに、12月参戦ライブの多さがうかがえる。そういえば、今回のライブレポで、”初めての誕生日ライブだった”という言葉や感想が一切出てこなかった。参戦前はあれだけ意識していたのに(笑)。実際、ライブ中は誕生日なんて忘れていて、そんなことを凌駕するくらい楽しいライブだったのだと思う。
「うたかた」が東京ロマポル09以来2回目。初めて聞けた曲は8曲で、うち7曲はアルバム「暁」から、残り1曲が「stand for one's wish」だった。「stand~」のレポでも書いたが、ライブは「曲と出逢い直す場」でもある。今回の「stand~」がまさにそうで、15年経って新しい解釈が加わり、僕のなかでリバイバルしている。僕がライブで聞いたことのある曲は今回で174曲になったのだが、ポルノグラフィティの曲は300曲くらいあるのだ(今って正確には何曲なの?)。もちろん、全曲知っていて音源では聞いたことあるが、100曲以上がまだ出逢い直される可能性があるし、もっと言えば「うたかた」のように”久しぶり”で出逢い直す曲もある。
ポルノグラフィティ、恐るべし。一生付いていくっす。
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