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決して必要だったわけじゃなく、単なる物欲でポチッてるとこが『浪費の証明』

証明シリーズ四作目

父さん、ぼくのあの鞄どうしたでせうね?
ええ、春、久留米から那覇へゆくみちで、実家へ置いていったあの“グレンロイヤル”ナイロンブリーフですよ。
父さん、あれは好きな鞄でしたよ。

吾唯足ルヲ知ラズ 『ぼくの鞄』より


そのバッグはハンドルと外枠がレザーで、身ごろはナイロン素材のよくあるブリーフケース(似た画像を見つけきれず)です。

かれこれ20有余年もまえに買ったものですが、沖縄へ移住するときの荷物はなるべく減らそうと、持っていくのはやめました。

(“フェリージ”のナイロンブリーフがあったし…)

“フェリージ”がなのに対して“グレンロイヤル”はだったので、『色変』させたいときに便利でした。

先日、父親の葬儀で帰省したついでに実家を捜索しては、自分のものと思われるブツをあれこれ回収してきたのですが…

あのバッグが見当たらない。

これまで、なくてもなんの不自由もなかったくせに、ないことが分かると「どこにあるのか?」が気になって気になって、夜しか寝れなくなる人間の心理。



変わるんだ♪変わるんだ♪

それを初めて知ったのは、とあるユーチューブ番組でした。

“ザネラート”のゾエ。

トートバッグのようでトートバッグではない、開口部のマチを中に押し込めば丸っこいフォルムのバッグに『変体』するゾエ。

そんなギミックに、高級喫煙具“S.T.デュポン”のライターライン2をモチーフにしている(はず)、

『変形ロボット』の始祖・黄金戦士 ゴールドライタンの勇姿がまぶたに浮かぶのです。

同時期のマンガ、キン肉マンの登場人物アシュラマンの相方、サンシャインと容姿が被ってますが…

(モデルは、ビルのサンシャイン60だけれど)


そんな『トランスフォーム』をするゾエに、心をうばわれてしまいました。

いそいで探しまわってみたものの、“ザネラート”の取り扱いがあるセレクトショップでは総じて売り切れ。

それから、幾年かののち…

メルカリに出品されているのを見つけるのです。

本体はナイロン地で開口部とハンドル、留め具の帯はレザー

しかも色はダークブラウンという、今はなき“グレンロイヤル”ナイロンブリーフの生き写し?と思わせる『お姿』。

ベースは4.4万円の値づけですが、期間限定で『値下げイベント』を行ってきては…

(特価は、4.18万円)

売れずに、4.4万円の元値にもどるをくり返し。

4万円ちょうどにしてもらいたいけど、正面から堂々と告って玉砕したケースの善後策を講じきれてないので、匿名で「こそっ」と10%オフ3.96万円の希望価格を入れるもスルーされて、溝がなかなか埋まらない。

ひと月ほど経ったとき、ある法則に気づいたのです。



メルカード保有者なら…

人間、だれでも損はしたくないものです。

値切られて、うれしい人はいません。

値切られても損をしないのは、メルカリが手数料の半額をポイントバックしてくる毎月8日のイベント。

(ほかにも、出品キャンペーンあり)

ゾエの出品者も、売れたらなんらかの経済的メリットがあるときに、値下げをやってくるのです。

このまま売れなければ、そろそろしびれを切らして8日の日にもう一段値下げしてくるはず。

よし、キタ!

(この兵法が全面通用するのは、ポイント返還上限の絡みから6万円の商品まで)

ナイロン部分はとても細やかで、マチがあるため一泊旅行くらいならこなせる容量だった、“ザネラート”ゾエのドーパミン放出79%

マイナス分は、想像よりもデカすぎてデイリーユースじゃ使いづらい(orXLサイズだと思う)。

よくよく考えてみると…

“グレンロイヤル”の代わりに“ザネラート”のつもりでしたが、色と素材がおなじなだけで形状もサイズも全然ちがうバッグを買っただけでした。


ヤフオクは入札者全員との『バトルロイヤル』ですが、メルカリは出品者との『タイマン勝負』になるので、おなじ心理戦でも対決構図のちがうところが面白い(例外的に、ヤフオクでも値が予想よりも上がらなければ出品者がオークションを突然中止してしまうし、メルカリでも『沈黙の駆け引き中』に横から搔っ攫われることもある)。



noteを書いている中の人はファッショニスタではありません。レビュアーでもありません。 あえてたとえるなら「かろうじて美意識のあるオッサン」といったところです。 自分が買いたいものを買っています。 サポートしなくていいです。 やっていることを遠くから見守っていてください🐰