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この2年で何もかもが変わったので、嗜好も変えて今までとは違う2022年に

足りないもの

半導体不足のために電化製品や自動車の生産計画が後ろ倒しになったり、世界的に原酒が底をついてウイスキー全般がさらに高騰するなど、ふり返ってみると自分のなかでの昨年2021年を表した漢字一文字は…

『欠』

でした。

夏季オリンピックのたびに、バカの一つ覚えみたいな『金』は、たいがいでよかろーもん。

冬期とはいえ、北京五輪の今年も日本人のゴールドメダルラッシュがあったなら、2年連続で『金』にすると?


それはさておき、ハンネでも使用している「足る」に『足』の字を当てるのは↓

雑学をはさんだところで、2022年のmy漢字一文字は『足』になるよう、これまで欠けていたモノを補完する一年にしたいと思います。

新年そうそうの第一弾は、前回から引き続き革製品の靴です。

まず最初に、謝っておかなければなりません。

「これまで、散々ラバーソールの革靴を見下していて申し訳ありませんでした」m(_ _)m

ここ1〜2年で世の中の常識がアップデートされ、多くの人の行動範囲がワンマイルになった現在、勝負服で勝負することも少なくなりました。

足元に目をやると、たいていは手持ちのスニーカーやサンダルで十分ですが、スニーカーだとセンタークリースの入ったキレイ目パンツとは、どうしても相性がよくありません。

(ファッション雑誌の1ページによくある…ヨーロッパの古い街並みをバックに、紺のセットアップにあえて白のスニーカーでハズしているのが『西洋人』だから様になっているのであって、われわれ『東洋人』が看板だらけの雑踏とした日本の街中で同じことをやっても、周りからは「あゝ勘違い」と思われているだけのイタいパターン)

なにごとにも例外はありますが、その例外に入れる気がしない。

だからといって、ワンマイルがゆえにレザーソールの本格革靴をわざわざ投入するまでもない。

悩んだあげく、結局は出かける直前になって…

「やっぱ、ジーパンでいいや」

と、バタバタ着替えなおすはめになります。

これまで、レザーソールの革靴ばかり漁ってきた弊害で、靴にパンツを合わせるしかない現状を打破すべく、ラバーソールの革靴を買うことにしたのでした。

どうせ買うなら、「レザーもあるけど、ラバーもあるよ」の八方美人ブランドではなく、「こちとら、ゴム底靴しか作らないんでい」な頑固親父ブランドに惹かれてしまうのです。



革靴と運動靴の融合

ラバーソール専門ブランドなら、おもいっきり『ドレス』に振りきったオリエンタルシューズ社の展開している“WH”が、購入候補の最右翼。

オリエンタルシューズは、『日本のノーザンプトン』と勝手に思っている、奈良のシューメーカーです。

パッと見は、レザーソールのドレスシューズに見えながら、裏返すとゴム底だった。

そんな、どこにでもあるラバーソールの革靴ではなく…

見た目はゴツい『ラバーソール感』のある靴底なのに、アッパーをスタイリッシュなフォルムにすることで、肉厚なソール特有のアウトドアっぽい土臭さをみごとに打ち消しています。

さすが、デザイナー坪内 浩氏とディレクター干場 義雅氏の本領発揮。

仏・アノネイ社のアッパーに、伊・ビブラム社のソールを使いながら日本製で5万円台からと、ここまでは良心的な価格設定にも思えますが、ソール交換が可能とはいえあくまでもセメンテッド製法が基本。

(これでグッドイヤーウェルテッド製法なら文句ナシなんだけれど、それだと軽く7万円とかいくんだろうな…)

昇華しきったデザインや革靴オタクがよろこびそうなマテリアルをキッチリ押さえた上での、セメントカップインソール搭載などの『スニーカー然』とした作りの部分をどう評価するか?が、購入するorしないの分岐点になるとは思います。


このnoteでは、販売チャンネルを使い分けながら新品なり未使用品をどれだけ安く手に入れるか?をメインに発信しています。

定価5.5万円の靴を5.5万円で買うことは、だれにでもできます。

(“ユニクロ”がいくらコスパ最強だろうが、4千円のセルビッチデニムを4千円で買うのと同じこと)

“WH”の未使用品が、2万円台後半(定価の半値)で出品されていればポチりますが、販売エリアが国内限定なら小ロット生産でしょうし、熱狂的な『フォルツァチルドレン』が実用目的で買っていて、外履きをされていない商品はフリマでもめったに出ません。

目立った傷や汚れなしの中古靴が、2万円ちょっとならいりません!というのが実情。

元値が安かったり流通量の少ない商品は、ここでやっている『2次流通狙い撃ち』作戦の効果が発揮されにくい分野(模倣品をつかむリスクが上がる有名ブランド品も)です。


今やさまざまなジャンルでボーダーレスが進み、その例に漏れないファッション業界も、あのウイルスにより流れはさらに加速しました。

20〜30代の若い『意識高い系』を中心に、スニーカーは『オールマイティ化』してしまい、日常生活ではスニーカーしか履かない層も増えました。

一般的には、スニーカーの方が安くて疲れないのだから当然です。

けっして安くはないけれど、ドレスシューズの容姿とスニーカーの履き心地をハイブリッドして、革靴の可能性を広げた“WH”の提案は、1人の革靴好きとしては『目からウロコ』でした。

その“WH”がリリースした最新モデルは、コンセプトを根本から否定するブランド初のレザーソールを採用したサイドゴアブーツWH-6900Sになりますが、これまでラバーソールしかラインナップしてこなかったり、かかとにブランドタグを付けてくるあたり…『花の都』を擁する某国の某シューズブランドをリスペクトしている気がしてならないのです。


《長くなりそうなので、次回につづく》



noteを書いている中の人はファッショニスタではありません。レビュアーでもありません。 あえてたとえるなら「かろうじて美意識のあるオッサン」といったところです。 自分が買いたいものを買っています。 サポートしなくていいです。 やっていることを遠くから見守っていてください🐰