「記憶」とは何か?を、問われる実話
18歳で過去の記憶が何もなくなる。
言葉の意味もわからない。
目の前にいる人は、誰も知らない。
まわりの人は、自分のことを知っているのに
名前も顔も記憶がない。
昼と夜がわからず、
どうして夜は眠るのか?が理解できない。
一方で、目に見るもの全てが新しく、
ひとつひとつが大切なものに見えてくる。
名前のない「ただ形あるもの」が、
愛おしく輝いてみえる。
そして、
「人間はなんのために生きているのか」
と
いう問いに向き合い、
師と出会い、家族の支えと愛情の中で、
生きる目的を見出していく・・・。
・・・・・・・
今日の一冊は、
齊藤孝先生がオススメされていた、
坪倉優介さん著、
「記憶喪失になったぼくが見た世界 」
(朝日文庫)
坪倉さんは大学時代、
交通事故で頭を強く打ち、記憶喪失に。
過去の記憶や言葉、
両親の存在さえも忘れ、
睡眠、食べる、お風呂、トイレといった、
これまでの常識を全て忘れ、
18歳で、また、その感覚と喜びを知り、
生きる目的を見出していく実話です。
「記憶そのもの」の大きな力や
記憶の役割について、と、
私たちは、こんなにも彩り豊かで
素晴らしい日常の中にあるということを
考えさせられる1冊でした。
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