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人を動かす D・カーネギー

こんにちは。noteを始めます。

「人を動かす」という本を読んだので、それについて書きたいと思います。

私はアルバイトながら塾講師をしています。勉強したくない生徒を勉強するように動かす、宿題をやってくるように生徒をコントロールする。大袈裟に、かっこよく言えば「人を動かす」ことが仕事といえるかもしれないと思って手に取りました。

この本のキーワードは、「自己重要感」

人は自己重要感というものを喉から手が出るほど欲しているという。自己重要感が不足することにより、精神病を患う人も多いほどだそう。それを相手に与えてやるようになれば、人に好かれるようになる、人を説得することができる、というのが主な内容。

例えば、「相手の名前をフルネームで覚えましょう。人は名前を覚えてもらうと自己重要感が満たされて心に残るのです。相手の名前を覚えることは仕事の基礎といえるでしょう」とか、「人は自己重要感を満たすため、自分の自慢話は尽きない生き物です。人と話をするときはその人自身のことを話題にするべきです」等と書かれている。

塾講師をしていつも疑問に思うのが、「叱らずして言うことをきいてもらうためにはどうしたらよいか?」ということ。自分はあまり生徒のことを叱ることができない。でもそうすると、「この先生怒らないから大丈夫だ」と思われて秩序が保たれたくなったりする。それではどうするか。この問題を解くために毎週スーツを着ていろいろ試してみている。

最初の頃は、めちゃめちゃ頭いい人と思われて尊敬されれば言うことをきいてもらえるのではないかと思ったこともある。授業中にあえて中学範囲を逸脱した内容を説明して、「この人すごい頭良いんじゃないか」と尊敬されれば、話を聞いてもらえるのでは? しかし、あまりうまくいかなかった。そもそもただの大学生というところでいつかボロがでるし、いやな勉強をさせてくる人として認識されている以上そこから尊敬されるまで持って行くのは無理があった。

そんな時にこの本を読んで思った、生徒に自己重要感を与えてみてはどうだろう?

かなり騒がしい男子生徒5人のクラスを担当することになった。そのクラスでは、テストを解いている間にも「これ俺解けるわ」とか、「え~これわかんない」とか、独り言で自己主張が強かった。きっと彼らは自己重要感を欲しているのだ。

次の週、私はひとりひとりと個人面談を行うことにした。伝えることは一つだけ、あなたのことをよく見ていますということ。「先週のテストであなたこの問題を間違えていましたね。きっと記憶することが苦手なんじゃないかな?でも逆にこの問題は正答できてましたね!これはほとんどの生徒が間違えた問題ですよ、解けるなんてすごい!」、「あなたが勉強できるということは私が一番わかっています、だからテストの時は本番だと思って集中して取り組んでほしい」

個人面談のあとは、クラスの騒がしさが幾分か良くなったと思う。怒鳴りつけることなく話を聞いてもらえるようになった。

自己重要感への欲求は年齢に関係ないのだろう。小さい子がファミレスで店員呼び出しボタンを押したがったり、バスの停止ボタンを押したがるのは、自分がボタンを押すことによって周りに大きなアナウンスが流れ、店員や運転手が行動を起こすという一連の流れに自己重要感が満たされるのだと思う。

冒頭で述べた、人は自分の自慢話が尽きないという話しについて良い典型例がある。     それは、皆さんが読んでくれたこの投稿です。

長いのに最後までありがとう。また興味があれば読んでね。


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