🔲プチから始めるライフ・デザイン🔲ー雇われる人生と雇う人生の違いとはー

　こんにちは、人生探求の旅ナビゲーターのまっつんです。
　人は生きて行くためには、お金が必要となります。その中ではお金が多く必要な生活か、少ないお金で充分な生活かという差はありますが、いずれにしても、私たちは市場を通じて自分の労働力をお金に換金し、そのお金で自分に必要な食糧や生活用品、サービスなどの対価として支払うことで成立している貨幣経済に身をおいているのです。

　そして、その金の稼ぎ方として、「誰かに雇われて仕事をする」か、「誰かを雇って仕事をする」かの２つの方法があるのです。（シンプルにするために、資産家、資本家という生き方や王族や宗教家などの生き方は今回は外して考えます）

今回は🔲プチから始めるライフ・デザイン🔲ー雇われる人生と雇う人生の違いとはーと題して書いてみたいと思います。

🔲 雇われる人生を考える。

　一般的に、学校に通って勉強した学生は、高校、大学の違いはあっても、卒業すると企業に就職をします。そして、その就職した企業で定年退職するまで働き、定年後は、国からの年金を頼って余生を過ごします。
　とてもシンプルで分かりやすい人生です。
　この場合、最終学歴によって、入社できる会社が異なります。なぜなら、給料が高く、待遇の良い会社は、その採用基準に「四年生大学卒」という条件を定めていることが多いからです。そのため、雇われる人生を選択することは、大学入試によって人生の選択肢が大きく制約を受けることを意味しています。

　総務省の調査によると日本の企業数は約558万社（2016年時点）あると言われていますが、東証一部上場企業の数は2,183社（2021年12月末時点）であり、全体の０.１％以下の狭き門となっています。つまり、たとえその企業の中では、窓際でも働かないおじさんでも、就職という点で考えると一握りの狭き門をくぐり抜けたエリートということになります。（あくまで上場企業が高給という基準で考えた場合です）
　
　雇われる人生での成功を、「自分を最も高い賃金で雇用して貰うこと」と定義した場合は、この就職時の競争で勝利する必要があり、そのためには、入社条件の四年生大学を卒業するだけではなく、一流大学（入試が難しいという意味においての一流）に入学する必要があります。そして、採用は他人の評価によって決まるため、彼らのメガネに叶う人物を演じる必要があります。しかもその採用の合否を決めるルールは、特にこれといった基準を提示されることはありません。

　某商社では、朝から面接に呼ばれて、1次面接、2次面接、3次面接と一気に進むことで有名ですが、大抵の人は、「これで面接は終了です。合格の場合は、後日、次のステップのご案内をさせていただきますので、本日はお疲れさまでした」と返されてしまいます。「先ほどの会場にお戻りになってしばらくお待ちください」と言われる人は本当に一握りです。応募者は、どのような選考ステップがあるのか、どのような基準で選ばれるのか全く分からないまま、企業主導で、選考活動が進んでいくのです。
　つまり、雇われる人生においては自分でコントロールできる部分が意外に少なく、余程のコネがない限り、運に左右されるところも大きいといえます。

🔲 雇う人生を考える。

　一方で、人を雇う人生は、会社という組織を作り、仕事を集め、人を雇用して、集めた仕事をこなしていくことになります。どのような業界で会社を経営するかや、その会社組織の大きさによって社会での影響力が異なりますが、人を雇用するということは、他人の人生を背負って仕事をすることになるので、雇われる人生とは異なる苦労が絶えません。
　しかし、オーナー企業のメリットは自身が望む限り現役で仕事をすることができるという点にあります。給料も、休みも誰かに決められたり、気兼ねする必要もありません。当然、雇われる人には最重要課題であった学歴もまったく関係ありません。
　唯一必要な能力があるとすれば、「仕事を産みだす能力」があるかないかです。
　最近は、助成金狙いの起業も多いようなので、一概に経営者だから「仕事を生み出す能力」があるとは言いかねる状況ではあります。　人を集め、うまく助成金を獲得するスキルがあれば、経営者に簡単になれてしまうからです。

🔲 フリーランスという選択肢

　また、フリーランスは、「フリーエージェント社会の到来」と騒がれた2000年当初ほどではありませんが、非正規雇用者は確実に増加しています。
　そもそもフリーエージェントとは、サラリーマンに代表されるようなオーガニゼーション・マン（組織人間）と対極に位置しています。このフリーエージェントを大ざっぱに分類すると、①フリーランス、②非正規雇用の臨時社員、③小規模起業家となります。
　フリーランスの元々の由来は、腕っ節に自信のある一匹狼の騎士であり、お声がかかれば槍（ランス）をかついで、どこにでも出かけていく騎士のことです。現在で言うと複数の顧客を相手に働くことが可能な職種の人々がそれに該当します。「インディペンデント・コントラクター（自由契約者）」とも呼ばれる自分の意志で特定企業に雇用されない人々です。

　では、自分の意思に反して特定企業に雇用されない人々である非正規労働者である臨時社員はどうでしょう。その多くは正社員として採用され、恒久的な仕事を望んでいるとは思いますが、景気や企業の採用タイミング、運など様々な外的要因、本人の労働意欲、スキルの欠如などの内的要因よって企業によって安価に雇用されている人々がそれに該当します。最近は企業側も、高度な技術をもった人を恒久的に雇用するより、プロジェクトベースで、一時的に高給を払って臨時に働いてもらう方が得策と判断しているため、企業の中枢には、天才肌で気難しい人材を採用するより、能力は普通で良識的ないい人を採用し、天才肌は必要に応じてプロジェクトベースで活用しようとする動きもあるようです。
　
　最後に小規模起業家です。小規模企業家といえばかっこいいですが、要は、個人事業主であり、日本の場合は、税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出している人のことです。人を雇用していても、法人化していなければ個人事業主となります。または、自営業者として企業経営をする人もいます。会社に縛られない働き方ができる一方で、事業の責任はすべて自分自身で担う必要があり、プレッシャーも大きいと思われます。

フリーエージェント (free agent) とは、組織に雇われない働き方をする人々である。主にインターネットを使って自宅で働き、アメリカでは労働人口の四分の一がこの働き方を選んでいる。

ウィキペディアより

🔲 これからの日本の社会ではどちらがお得か。

　では、これからの日本社会において、雇われる人生と雇う人生のどちらがお得かと言うと、全く経営をやる気も、能力もない人は、雇われる人生を歩んで行くことが肝要です。特に出世の欲望もなければ、そこそこの給料が貰えて、社会的身分もはっきりしているサラリーマンや公務員は最適な職業です。就職した企業が倒産したり、余程のブラック企業でない限り、定年するまでそこで仕事をすべきです。実際に学生さんの就職先でNo1は公務員となっています。
　しかし、もし仮にあなたが、その会社で出世したならば、給料に対してかかる税金が懲罰的な税率に感じられることでしょう。経費でなんでも落ちる（ように見える）独立している人が羨ましく感じるかもしれません。
　経費も落とせて、収入を調整できる雇う人生の方が、羨ましいと思うことでしょう。しかし一方で、雇う側も今後は厳しさが増してきます。
　指示に従っていても仕事ができない、就業意識が低い、おとなしいだけの社会人等々、雇用がリスクになる時代です。誰からも指図されないという雇う人生は、その独自性を保てるだけの力がなければ、単なる脱サラして元の企業の下請けになるだけです。そうなると気楽な雇われる人生の方が羨ましく感じるかもしれません。
　本人に実力があっても業界によっては外的環境の変化で、倒産の危機に直面する企業も多くなることでしょう。助成金狙いの企業が増加するのも頷けます。
　好景気という時代的背景や、人口増加という消費者の増加が望める国での起業・独立なら、我が世の春を満喫できるかもしれません。
　結局、日本国内で仕事をする場合に雇われる人生を脱出する現実的な選択肢として、フリーランスという選択が増えているのはこんな事情があるのではないでしょうか？
　人生100年時代、何度も職を変える必要があると言われていますが、雇われる人生と雇う人生ではコースが異なります。大抵はいずれかのコース内で、職が変わることになるのです。１つだけ言えることは、いずれを選択するかで人生が大きく異なることは確かです。
　さて、貴方の選択肢はどれになりますか？

以上、🔲プチから始めるライフ・デザイン🔲ー雇われる人生と雇う人生の違いとはーと題して書いて見ました。

最後までお読みいただきありがとうございます。

少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

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