もう二度と、うごかないそれ

フォロワーの中に、もう二度と更新されることのないアカウントがあります。
昨年癌で亡くなった友人のアカウント。
頭のいいやつでした。
ノリのいいやつでした。
"げんき"って名前でした。
俯いて泣く彼の母親の顔が瞼の裏に焼き付いています。
皮肉なものです。
中学を卒業して以来ほとんど交流がなかったのに、今更当時のことを思い出します。

LINEのトークに、もう二度とメッセージが来ることのない名前があります。
今年自害されたクライアントの名前です。
とても明るい方でした。
駆け出しでお金がない時に仕事をくれた方でした。
頑張ろうぜって言ってくれました。

難しいのが世の常でしょうか。
つらいと言う誰かを気にかけては、元気と思っていた誰かがこの世を去り。
またまたつらい人は、それはそれでいなくなってしまうので、暇がありません。

だから私は写真家
もう二度と動かなくする代わりに、永遠の時間を閉じ込めるのです。

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