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ウメ子ちゃんの物語(6才3〜4ヶ月)

2018年4月12日 お父さん、迎えに来なくてもよかったのに。

この4月からウメ子ちゃんは一年生です。

入学式の翌日(昨日)の朝、「お母さん、下までついてきてぇ」と言うので、マツお母さんも階段を降りて家の下でお見送り。

あと2週間は給食がなく、12時に学校が終わるそうです。帰りのことは何も言っていなかったので、マツお母さんはお昼を用意しながら家で待つことにしました。

12時を少し過ぎると、よその新一年生たちが迎えに行ったお母さんと並んで
歩いて帰る姿が家の窓から見えました。ウメ子ちゃんはまだかなぁ…と思っているうちに、タケお父さんがお昼ごはんを食べに帰ってきました。

小学校から家までは歩いて5分くらいの距離なのです。

タケお父さんは「あれ?ウメ子まだ帰ってないの?ツル美連れて迎えに行ってみるわ」とツル美ちゃんを抱っこして行ってしまいました。

12時半頃になってウメ子ちゃんが「ただいまー!」と帰ってきました。うしろからタケお父さんも入ってきました。
ウメ子ちゃんは床にランドセルを置くなり、「今日どんなことしたか教える?」と言って、教科書を出しながらいろんな話をしてくれました。

「あぁ、おなかすいた!あぁ、つかれた!」と何度も言っていたので、マツお母さんは真似で返したり、指示を出したり。

お昼ごはんを食べながら、どうして帰ってくるのが遅くなったのかウメ子ちゃんが教えてくれました。先生と一緒に帰ってきたらしいのですが、近所の子たちと一緒であちこちぐるっと回ってきたそうです。
「ウメ子の家、すぐ近くなのに、先生が間違えたんだよ。明日は早く帰ってこれると思うよ。お父さん、迎えに来なくてもよかったのに」と言っていました。

実は、マツお母さんは校門の前まで迎えに行こうかな…と、少し考えていました。
迎えに行くという人の話を聞いていたし、去年の1年生のお母さんたちの中でも
しばらくは迎えに行っていた人たちがいたからです。

でも、ウメ子ちゃんが何も言っていないので余計なことはやめることにしました。
やめてよかった。

登下校での送り迎えがなくなってちょっとさみしくありますが、ツル美ちゃんもいてやることは盛りだくさんですし、手が離れていくのはありがたいことですね。成長を喜びたいと思います(^_^)

〜〜〜

春休みはちょっと長めに帰省してきました。その間にツル美ちゃん(0才5ヶ月)がずりバイを始めました。玄関でもお風呂場でも台所でもどこでもついてきます。
家の中すみずみまで掃除しなくては…!


2018年4月15日 マツお母さん、寝込む。

先週のことです。

マツお母さんは木曜の夕方から急に体調が悪くなりました。寒気がするなと思っていたら、38度を越える熱。金曜に一日しっかり寝ていたらよくなったのですが、その間、ウメ子ちゃんはとても気遣ってくれました。

子育ち講座で、「3才過ぎたら母親は時々寝込むといい」なんていう言葉がありました。また、「子が6才を過ぎると親が朝寝坊したときなんかに、勝手に作って食べていたりする」という話もありました。

マツお母さんは、ウメ子ちゃんは6才3ヶ月になるけれど、子育ちの実践の結果としてこの部分はどうかなぁと思っていました。指示がなくてもやることが増えてきたとはいえ、たった一人で何かを作って食べる……なんてことは今のところないしなぁと、本当に少し前まで考えていたのです。

でも、今回マツお母さんが寝込んでいる間、ウメ子ちゃんは一人で冷蔵庫を開け「セロリ、にんじん……」と言いながら、野菜を出して、洗って、自分の包丁(坂本廣子さんの台所育児包丁です)で切ってお皿にもりつけ、オリーブオイルと塩をかけてサラダを作ってくれました。

マツお母さんとタケお父さんが一切の指示を出さず、台所にも立たず、ウメ子ちゃんひとりだけで作るものを決めて料理らしい料理をしたのは初めてのことでした。
今までは、ウメ子ちゃんだけで一品作ってもらうという場合でも、マツお母さんが台所にいてなんらかの「指示」があったように思います。

「いろんな大きさにしたよ。お母さんが食べやすいようにね、これは小さくしたよ」と、ウメ子ちゃんは言っていました。
タケお父さんもマツお母さんも「ありがとう、美味しいねぇ」と言って食べました。

マツお母さんが寝ている間に、いつのまにが小学校の宿題もやってありました
(宿題は横で見ていたかったのですが……色ぬりとかですけどね)。

おやつを食べると、長いこと引き出しの中にしまいっぱなしになっていた腕時計をはめて、「公園に遊びに行ってくる!4時には帰ってくるね!行ってきまーす!」
と、ひとりで元気良く家を出て行きました。

「いってらっしゃーい」…と見送りながらも、これも初めてのことに、内心驚きました。

ひとりで遊びに行った!

帰りの時間のことまで考えているとは!

たくさんお友だちがいたようで、いっぱい遊んできたよ〜!と息を切らして帰ってきました(4時は過ぎていましたが)。
「A君(小学4年生)がこんなことをしていたよ〜〜」と大笑いしながらいろいろ話してくれました。「公園にいったらみんないるみたい」とにこにこしていました。

ちなみに、ウメ子ちゃんのサラダは中身を変えて、3回続いています。誰もリクエストしていませんが、勝手に作り始めます。ウメ子ちゃん、おいしいよ(^_^)

火を使うものはやっぱり親に横にいてもらいたいみたいです。味噌汁はタケお父さんと一緒に作ってくれました。

調子の良いひとがヘルプにまわるのがファミリーのあり方なのだと遠藤さんは言っていました。指示しないでもやっていたという状態が「家族になる」ということ。
つまり、「助け合うひとになる」ということなのだそうです。

そういうことを、マツお母さんは寝込んだときにひしひしと実感しておりました。


2018年4月23日 自分の意見が言える。

ウメ子ちゃん(6才3ヶ月)のお友だちにG君という男の子がいます。

G君とは年長さんの時に同じ幼稚園でした。ウメ子ちゃんとはクラスが違ったのですが、お迎え後に近所の公園で遊んだりして仲良くしていました。

ウメ子ちゃんは近所の公立の小学校に通っていますが、G君は私立の小学校へ通っています。近所に同じ私立の小学校の子がいないせいか、時々G君は一人でわが家へ遊びに来るのです。

タイプとしては、とてもプライドが高くて、「オレんち、めっちゃ金持ちだし」とか、「オレ、免許もってるから運転できるし」とか言っちゃう子です。
いやぁ、6才にして性格ってこう作られるんだなぁ……って、色々と考えてしまいます。マツお母さんからしてみたら、かわいいですけどね(^_^;)


さて、そんなG君がわが家にあそびに来たある日の物語。

ウメ子ちゃんのおもちゃ空間に虹色のリボンのついたステッキみたいなものがありました。

ちょうど1年前の春休みに実家に帰省したときに、マツお母さんの妹がウメ子ちゃんにガチャガチャをやらせてくれて、プリキュアかなにかのアイテムのミニチュア版が当たったのです。ウメ子ちゃんはアニメは見たことがありませんが、お友だちが持っているプリキュアの物に憧れていて好きなのです。とても気に入っていました。

G君はそのステッキを持つと、「うわ、きっも!ウメ子、プリンセスとか見てるの?」と言いました。

ウメ子ちゃんは「見てないよ」と言いました。

G君が「じゃ、捨てたら?」と言うと、

ウメ子ちゃんは「なんで?見てないけど、ウメ子、これ好きだもん」と言いました。

G君は「ふーん」と言って、ステッキを置きました。

(おしまい)

なんてことないやりとりなのかもしれないけど、ウメ子ちゃんが気に入ってる物を
「きっも!(気持ち悪い)」と言い放ったG君にマツお母さんの方が傷ついてしまいました(^_^;)

マツお母さん(がこども)だったら……他人が否定した物に対して「これ好きだもん」と言いきれるだろうか……。ウメ子ちゃんが自分の思っていることを言えて、よかったなぁと思いました。相手によるのかな?

〜〜〜

ついでの話。

今日から小学校で給食が始まりました。準備する物が書いた紙を見ながら登校準備をしているのですが、月曜の持ち物に歯ブラシ・コップがなかったので、マツお母さんは勝手に歯ブラシは来週からだと思い込んでいました。(来週の月曜日のところには書いてあったのです。)

マツお母さんは「来週からなんじゃない?今日は持っていかなくていいよ」と言って、歯ブラシ・コップを持たせませんでした。

ウメ子ちゃんは学校から帰ってきてから、「歯ブラシ持ってきてないの、ウメ子とあと少ししかいなかったよ。明日持っていく」と言いました。

「給食食べる時ね、いやな気持ちだったけど、牛乳飲んでたら急に元気になったんだよ!」と、ウメ子ちゃんは両目を見開いてパァッと笑顔を作って背筋をピンと伸ばしました。「明日、持ってきたらいいんだ!お母さんに言えばいいんだ!って思ったら、急に元気になっちゃったんだよー」と笑うウメ子ちゃん。

マツお母さんは「あっはっはっは」と大笑いしました。

ウメ子ちゃんは「お母さん、そんなのでおもしろいの?」と笑っていました。

ほんと、ポジティブだよね(^_^)見習いたいです。


2018年4月23日 ウメ子ちゃんの日課/最近の指示

ウメ子ちゃん(6才4ヶ月)が小学校に入学してから、日課を試行錯誤しています。

小学生の日課って難しいですね……。日課と言っても、日中のほとんどの時間を学校で過ごしているので、帰宅してから夜寝るまでの数時間くらいのことなのですが、この2ヶ月間ほんとうにいろいろ試してみました。

最初は給食がなかったり、給食が始まってからも4校時で下校したりでしたが、
最近は5校時まであって、ウメ子ちゃんは15時過ぎに家に帰ってきます。

まず、おやつです。ウメ子ちゃんはゆっくり食べます。
ぼーっとしたりして、それから、ランドセルを開けて明日の用意。気が向いたら宿題を厳選して少しだけ(ひらがな2〜3文字とか)。
16時頃から外に遊びに行きます。「お母さんと一緒に行きたい」という日もあれば、一人で行く日もありますが、だいたい、マツお母さんがツル美ちゃんを抱っこして、ウメ子ちゃんと3人で家を出ることが多いです。

4月のうちは17時頃に帰っていたのですが、近所の子が17時から「ウメ子、あーそぼー」とやってきて、うちの中や外で遊んで18時過ぎになったり。5月になったら、18時まで遊ぶことが増えました。ウメ子ちゃんに腕時計をつけさせて、「17時半までに帰っておいで」と言っても、みんな18時頃まで遊んでいるのでなかなか帰ってこなかったり。「もっと遊びたい!もっと遊びたい!」と言っていました。

まぁ、多めにみていました。学校で疲れているんだろうし、自由に遊べる時間が幼稚園から比べると急に減ってしまったんだし、遅くなっても、ウメ子ちゃんの言い訳を聞いてあげて、家の中では必要最小限の指示。

そして、「夕飯→本読み(読み聞かせ)→入浴」という日課の流れだったのが、
「入浴→夕飯→本読み(読み聞かせ)」という流れに変わりつつあります。
ウメ子ちゃんがそうしたいと言い出しました。

子育ち講座では、お風呂は子だけを入れて母親は後に入ると聞きました。でも、マツお母さんは「別々に入ったら、面倒臭いじゃん」と思って、ウメ子ちゃんが小さい頃から一緒に入浴してきました。

それが、今、ツル美ちゃん(0才7ヶ月)だけを先に洗って、マツお母さんはウメ子ちゃんとツル美ちゃんが眠ってから、ゆっくり入浴する日課になっています。毎日バタバタしていて自分の身体や頭を洗ったり、髪の毛を乾かしたりする余裕がありません。

頑張って20時消灯の日々でした。ウメ子ちゃんは7時過ぎに目を覚まします。マツお母さんは絶対に起こしません。ウメ子ちゃんはどうしても11時間くらいの睡眠時間が必要なようです。

7時過ぎに目をさますウメ子ちゃん。遅い時で、7時45分に目を覚ましました。
自宅から学校がとても近いとはいえ、8時までには学校についていないといけません。それでも、マイペースなウメ子ちゃんは「これだけ食べたら行く」と朝ごはんをゆっくり食べてから、8時過ぎの登校。
時々(といっても、2〜3回)「お母さんと一緒に行きたい…」と、学校の玄関先まで一緒に行ったこともありました。

20時消灯(だいたい20時半頃には寝ています)、7時〜7時半に目を覚まし、8時過ぎに登校。毎日こんな感じで……。

でも、昨日、ウメ子ちゃんが「早く学校に行きたい」と言い出しました。みんなの宿題にハンコを押す係になったとか(何なんだ、その係は…)。
マツお母さんが「早く起きるためには、早く寝ないとね」と言うと、17時半で帰ってくることに納得したようでした。下校後の外遊び時間が1時間半に。

帰ってからお風呂に入って、夕飯を食べて、本を読んで(マツお母さんの読み聞かせ)、19時半には消灯(布団に横になっておしゃべり)。

これからはこの流れでいくのかな〜と思います。しばらくやってみます。ツル美ちゃんの日課が加わったら、また変わるのだろうと思います。

〜〜〜

今日の夕方のことです。

お風呂から上がったウメ子ちゃんが夕飯を食べていました。ツル美ちゃんは床に腹ばいになって、おもちゃをさわったりして遊んでいました。マツお母さんは先に食べ終わりました。ウメ子ちゃんはおかわりをしました。

マツお母さんは「今、ツル美が落ち着いてるから、ウメ子がごはん食べてる間にお母さんお風呂に入ってくるね」と言いました。
ウメ子ちゃんは「ツル美のこと見れないよ」と言いました。
マツお母さんは「うん、いいよ。すぐ出てくるね」と言って、お風呂に入りました。

マツお母さんがお風呂の中にいると、ウメ子ちゃんが「お母さーん、お皿洗って待ってるね」と言いました。

マツお母さんは浴室の中から「ありがとうー。助かるー」と言いました。

マツお母さんはお風呂からあがると、ツル美ちゃんにおっぱいをあげました。

ウメ子ちゃんは「お母さんのお皿やおはしもあらったよ。お鍋も綺麗にしているよ」と金ダワシで鍋をこすっていました。

ウメ子ちゃんが「はい、おしまい」と言って、台所からやってきました。
マツお母さんは「ありがとー。嬉しいなぁ。お鍋さんもきっと喜んでるねぇ」と言いました。
ツル美ちゃんはにこにこ顏でウメ子ちゃんの方へハイハイしていきました。

それから、ウメ子ちゃんは図書館で借りてきた『魔女の宅急便』の2巻を持ってきて、マツお母さんにぴったり背中をくっつけて座りました。マツお母さんは本を読みました。

(おしまい)

最近、ほんとうに必要最小限の指示です。やらなくてもいいよって気持ちになっているのですが、ウメ子ちゃんがすすんで気持ち良くやってくれることが時々あります。6才まで子育ち頑張ってきたおかげかなと思います。ウメ子ちゃんと6才差のツル美ちゃんはまだまだ赤ちゃんだし、わが家から生活の場面での指示出しが一時的に少なくなっていることを感じます。(ツル美ちゃんにはいろいろと見せていますよ^^)

※ウメ子ちゃんが「魔女の宅急便の絵は林明子さんがよかった…」と言っていました。うん、分かるよ(^_^;)





「子育ち」という育児方法をどんな親でも使える形で表現したいと思っています(^_^)