ウメ子ちゃんの物語(3才4ヶ月)
2015年5月9日 「強制はいりまーす」
ウメ子ちゃんとマツお母さんがふたりでお昼のお弁当を食べ、片付けをした後のこと。
マツお母さんが歯磨きの指示を出すと、ウメ子ちゃんから「しません〜」と返事が返ってきました。
「歯をみがいてください〜」
そばまで行って、もう一度言いました。
「おねえちゃんだから、はをみがかなくていいんだよ!そのままねていいんだよ!」と言って、たたんで置いてある布団の上にバフッと飛び込むウメ子ちゃん。
マツお母さんが「お姉ちゃんだから、歯をみがかなくていいんだね〜。よ〜し。連れてっちゃうよ」と、布団の上で小さくうずくまっているウメ子ちゃんをつかまえようとすると…
「『きょうせいはいりまーす。ぶいーーん』っていって!」
と言って、ケタケタ笑うウメ子ちゃん。
マツお母さんは「強制入りまーす」と言って、ウメ子ちゃんの脇腹を抱えて洗面所まで連れて行くのでした。
(おしまい)
〜〜〜
基本的には、命の場面でなければ「強制」は必要ないって話ですが(→「親がすべてやってしまうのは『強制』」)、ウメ子ちゃんは「強制はいりまーす」がお気に入りのよう。本人が喜んでやってる分にはいいかな。
普通だったら、親が子どもに「強制入ります」なんて言葉づかいはしないでしょうね〜(^_^;知らない人に聞かれたら、ますます変な人になってしまう…(笑)。
でも、ウメ子ちゃんがぐずらないし、マツお母さんにとって、それからタケお父さんにとっても、とても助かる言葉となっています。
2015年5月15日 マンションのそうじ
週に一回、マンションにそうじのおばちゃんが来てくれます。散歩に出るときと帰ってきたときには挨拶します。ごみ捨て場の中に入っておしゃべりすることも多いです。
おばちゃんにはウメ子ちゃんぐらいのお孫さんがいるそうです。手作りの巾着袋をくれたりして、とても親切にしてくれます。
昨日の午前のことです。
ウメ子ちゃんは散歩に出て少し歩いたところで、「おもちゃもってこなかったね。
おうちにとりにかえる」と言って、家の方に引き返しました。
住んでいるマンションの下でそうじのおばちゃんが歩いていました。
ウメ子ちゃんは走ってかけ寄りながら「こんにちは〜!」とおばちゃんの後ろから大きな声をかけました。
おばちゃんは振り返り、にこにこしてウメ子ちゃんのところまで歩いてきてくれました。
「なにしてるの〜?」と聞くウメ子ちゃん。
「階段が汚いからそうじしてるのよ〜」と言うおばちゃんと並んで歩き、
ウメ子ちゃんはおばちゃんよりも先にごみ捨て場に入ろうとしました。
ごみ捨て場の中にある水道でおばちゃんがバケツに水を汲むのをそばで見た後、
「いっしょにいく〜」とエレベーターに一緒に乗り込み、ついていきました。
エレベーターを降りてエレベーターとは反対側にある階段を降りました。
おばちゃんがブラシで階段を磨いているのを見て、ウメ子ちゃんも「やるよ〜」とブラシを貸してもらい、ゴシゴシと磨き「きれいになるね〜」「おみずがながれるね〜」と言っていました。
ウメ子ちゃんがブラシでゴシゴシやっているので、おばちゃんは私たちを置いて、一度ホウキを取りに行きました。
ウメ子ちゃんはタワシでゴシゴシ。
おばちゃんは真っ黒に汚れた水をホウキではいて下に流します。
そのおばちゃんとウメ子ちゃんがそうじをしている様子をただ見ていただけのマツお母さん。
「バケツに水くんできま〜す」と言って、ウメ子ちゃんをおばちゃんのもとに残して、ごみ捨て場まで水汲みにいく係を買って出ました。
下の階まできれいにすると、またバケツに水をくみ、今度は雑巾を持って最上階まであがりました。
おばちゃんが雑巾を取り出してしぼりました。
ウメ子ちゃんもバケツに手を入れて雑巾を持ち、ぎゅっとにぎってからぼたぼた水を垂らしたまま歩き出したので、マツお母さんは「もうちょっとしぼってね」と絞りなおして渡しました。
おばちゃんがあちこち拭いている横で、ウメ子ちゃんは「とどかない〜」と言いながら、ドアの下の方を拭いていたり。
そうしていると、近所に住んでいるお友だちママさんと3才8ヶ月の男の子Sくんが
非常階段を下からあがってきて、最上階でバッタリ遭遇。
「あれ?ウメ子〜〜〜!なにしてるの?」と駆け寄ってくるSくん。
「おそうじしてるの」とウメ子ちゃん。
この日はSくん幼稚園がお休みの日。
Sくんが「ウメ子ちゃんちどこだったかな〜」と階段をどこまでものぼるのを
うしろからついてきていたようです。
ウメ子ちゃんとSくんがバケツの水で遊び始め、きゃーきゃー大きな声をあげながらマンションの廊下を走り始めたので、何度かコラコラと静かに歩くよう言いましたが、元気いっぱいになってしまった子ふたりには耳に入らずで…。
半ば強制的に連行しておばちゃんに挨拶して退散することになりました。
(おしまい)
ウメ子ちゃんはお友だちのSくんと遊んで帰りました。
おもちゃを取りに戻ったことなんかすっかり忘れていましたね。
おばちゃんと掃除をするウメ子ちゃんを見ながら、一人一人と出会うってこういうことなんだろうなって思いました。
おばちゃんみたいな大人といるときと同世代のお友だちといるときは全然体の動かし方が違うんですけどね。
でも同世代の子でも公園でバッタリ会ったりするし、ウメ子ちゃんも少しずつ知っている子を増やしています。
お友だちと一緒に元気いっぱい遊ぶのも楽しそうだけど、地域のいろんな世代の人たちと出会うのもいいんじゃないかと思います。
3年保育で年少に入る子って、3才0ヵ月〜3才11ヵ月まで幅があるんですよね。
この年の1年って大きいだろうなぁとも思います。
ウメ子ちゃんは早生まれでもあるし、焦って幼稚園に入れるのはちょっともったいない気がするのです(私が)。
寝る前にウメ子ちゃんにそうじした話を語ってあげたところ、ウメ子ちゃんは「ごみすてるとこのひだりにおはながあるんだよ。もうすこしであかいはながさくんだって。おかあさん、しらなかった?」と言っていました。
ごみ捨て場の裏側に蘭の植木鉢があるのです。誰かが捨てたものなのかもしれません。毎年、ひっそり赤い花を咲かせています。花の存在は知っていたけど、
ウメ子ちゃんには「知らなかった〜」とこたえました。
ウメ子ちゃんがバケツに水をくんでいたとき、おばちゃんから教えてもらったんだろうなと思いました。
花が咲くのも楽しみです。
2015年5月20日
頭洗うのが嫌いなウメ子ちゃんです。
今日のお風呂場でのやりとり。
お風呂で体を洗った後、ウメ子ちゃんは「あたま、あらわない」と言いました。
「あたま洗わないんだね」とマツお母さん。
「あとで、いちじくにんじんしてからならいいよ。あとで、いいよっていったら、いいからね」と言って、ウメ子ちゃんは先に湯船に入りました。
マツお母さんもあたまと体を洗って湯船に入り、「い〜ちじ〜くに〜んじ〜んさ〜んしょ〜に…」と歌い出したら、ウメ子ちゃんは「もっとね。もっといっぱいいちじくにんじんね!」と言いました。
3回ほど歌うと、ウメ子ちゃんは「いいよ。え〜っと…、どうしようかな。
ダメ!」と言いました。
マツお母さん「いいけど、ダメなんだね」
ウメ子ちゃんはにやにやして、しばらくして、「いいよ。よし、あたまあらうよー!」と言って、湯船から出て頭を洗いました。
(おしまい)
「『いちじくにんじん』してからあたまね」と、ウメ子ちゃんはよく言います。真似で返してちょっと待ってあげると子が落ち着くのがよくわかります。
これが、タケお父さんの場合は…。
「大丈夫!大丈夫!怖くないよ!」自分で頭からお湯をかぶってみせて、「ほら見て、お父さんは平気だよ〜」と言って、「やだ!やだ!やだ!」と言うウメ子ちゃんの頭にザバーッとお湯をかけるんです。
ウメ子ちゃんは「いちじくにんじんしてからっていってるのにー!!!」とぎゃーぎゃー大泣き。
どっちにしろ、ウメ子ちゃんは頭洗い終わったら「もうおしまい?」と聞いて、すぐににこにこになってケロリとするんですけどね。
2015年5月24日
ウメ子ちゃんと一緒にシュタイナー幼稚園の親子クラスに通っています。
幼稚園の先生から「普通のクラスにも一度いらっしゃいませんか?」とお誘いの言葉をかけてもらいました。
マツお母さんも普通の日の幼稚園の様子を見学してみたかったので一度行ってきました。
先々週、幼稚園の普通の日(年少〜年長のクラス)に初めて行った日の物語。
ウメ子ちゃんは最初、みんなの輪の中にスーッと入って行って、もくもくと何かやっていました。
30分ほどすると、端っこに座っていたマツお母さんのところにやってきて、「これおかあさんにあげるね。くまちゃん」と言って、ピンク色の布を糸で縫ってくちゃくちゃっとなったものをマツお母さんの前の机の上に置きました。
ウメ子ちゃんはマツお母さんの膝のうえによじのぼり、無言で首のところにぎゅぅっと抱きついてきました。
しばらくおっぱいをさわり、少しおっぱいを飲みました。
室内のお片づけが始まった頃、またマツお母さんから離れました。
大きいお姉ちゃんたちに混ざって歌あそびをして、おやつもお姉ちゃんの横に座って食べて、外で遊びました。
先生の提案でマツお母さんは誰もいない2階へあがり、外遊びの途中から他の子と同じお迎えの時間まで読書をしていました。
先生から聞いた話では、ウメ子ちゃんはお姉ちゃんたちと遊び(女の子が多いです)、幼稚園でもらう玄米ごはんもおかわりしてたくさん食べたそうです。
朝、家で一緒に作ったお弁当のおかずを残さず食べていました。
(おしまい)
〜〜〜
昨日は親子クラスの日でした。
ウメ子ちゃんは行く途中で、「おかあさんはせんせいのところでおやつたべてね。
ウメ子ちゃんはおねえちゃんのよこでおやつたべるね」と言いました。
幼稚園の少し手前を歩いていたときに、同じ親子クラスに通う子とお母さんを見かけたので、マツお母さんはあいさつをしました。
ウメ子ちゃんは立ち止まり、「いっぱいいっぱいおねえちゃんがいいの!」と言いました。
マツおかあさんが「いっぱいいっぱいお姉ちゃんがいいね」と言うと、ウメ子ちゃんは座り込んで「いっぱいいっぱいおねえちゃんがいい!いやーいやー」と半泣きになり、動かなくなりました。
しばらくすると、別の子とその下の子(赤ちゃん)をおんぶしたお母さんが幼稚園に入っていくのが見えました。
ウメ子ちゃんは歩き出して幼稚園の中に入りました。
それからは、赤ちゃんのそばにしゃがんで、ほっぺたや手を両手で包んだりしてそばでじっと見たり、1才下の学年になる子たちと一緒に遊びました。
(おしまい)
先々週、上に書いた前半部分を語り返したときは、「おねえちゃんがね、おべんとうつつんでくれたんだよ〜。」とか「こうやってこうしたんだよ〜」と言って、踊って見せたりしてくれました。
親子クラスには去年から通っていますが、半年前くらいから幼稚園ではおっぱいをさわったり飲んだりもしていませんでした。
年長〜年少のクラスに行った時、幼稚園で久々におっぱいを飲んだのと、何も言わずにぎゅぅっと抱きついてきた感じが珍しかったので、初めちょっと不安になったのかなと思いました。
本人が「いっぱいお姉ちゃんがいい」と言っているくらいだから、大きい子といるのはやっぱり楽しかったんでしょうね。近所の公園でもそうですけどね。
昨日、マツお母さんがこの後半部分の物語を語ると、ウメ子ちゃんは「ようちえんはおかあさんがいないほうがいい」と言っていました。
「幼稚園はお母さんがいない方がいいんだね」とマツお母さんは真似で返しました。
今のところ、通常のクラスに通わせてあげるつもりはないのですが、年長〜年少クラスにもう一度行ってみようと思っています。
マツお母さん自身、園の先生や子たちの様子が見学できてすご〜く楽しかったです。生まれて初めてお弁当を離れて食べたので、ちょっぴり寂しくもありましたが。しばらく様子をみたいと思います(^_^)
2015年6月1日
インターネットの光ケーブルを壊してしまい、しばらくネットが使えませんでした。ケーブルを固定していたシールがはがれ、床にぷら〜んとなっていて危ないなぁと思いつつ、なんとなくそのまま放置していたんです。
それが、ウメ子ちゃんのおもちゃのベビーカーを片付けるときに車輪にケーブルを引っ掛けてしまい、マツお母さんがケーブルを引きちぎってしまったのでした。
新しいケーブルが届いて、付け替えました。3000円の出費がむなしい…。室内環境はいつも整えておかないといけませんね。
ケーブルが壊れたときのマツお母さんとウメ子ちゃんの物語。
マツお母さんがケーブルを壊してしまったのは、夕飯を食べ終わって、お風呂に入る前のことでした。通路に転がってるおもちゃをさっさと先に片付けとこうと思って、勢いよくベビーカーを転がしたときに起こったことでした。
金曜の18時頃。
平日だし、この時間帯はもう電話対応してもらえないかも?タケお父さんは出張でしばらく帰ってこない・・。マツお母さんは半分パニック状態であちこちに電話しました。
ウメ子ちゃんはマツお母さんのまわりにまとわりついていました。
マツお母さんが説明書や契約書を見ようとしたら引っ張って持って行こうとするし、パソコンを見ようとしたら、椅子によじのぼってひざの上に乗ろうとするし。
マツお母さんは「やめてよ!」ときつく言ったり、ウメ子ちゃんをパソコンの部屋に残して、リビングにあるモデムを見に行ったりしました。
ウメ子ちゃんは置いてけぼりをくらって「うわーん」と泣きました。
マツお母さんはなんだかかなりイライラしていました。
NTTさんと電話がつながり、新しいケーブルを送ってもらえることになりました。
ウメ子ちゃんは足もとで「なにー?だれー?」と騒いでいました。
マツお母さんは電話を切ってから、ウメ子ちゃんに「新しいの送ってもらえるって。お風呂はいろ」と言って、台所の流しを見て、「あぁ、お皿洗ってなかったね」と言いました。
ウメ子ちゃんは「これからいっしょにあらおっか」と言って、踏み台にのぼって、自分専用のアクリルタワシをとって、マツお母さんを見てにこ〜っと笑いました。
マツお母さんもにこ〜っと返し、二人でお皿洗ってから、お風呂に入りました。
(おしまい)
お風呂に入りながら、完全にウメ子ちゃんの存在を無視して行動していた自分を振り返り、あぁ、気分が悪いってこういうことだなって思いました。私が悪いので八つ当たりなんですけど…。
激しいイライラは、ネットが使えないっていう不安からきたのもあるのかな。マツお母さんはネット依存症かも。
ここ数日は、せっかくなので、パソコンも使わない生活をしてみました。やっぱり他の作業がはかどりますね。近所でバザーがあって、それに出品するものを夜な夜な作っていたのですが、集中してできました。
もうひとつ思ったのは、ネットの検索をかなり頼りにしているってことでした。
レシピ(料理とか縫い方とか)調べよ〜とか、あれ何だっけ?って思ったら、ついついパソコンの部屋に体が向かってしまうのでした。すぐにネットが使えないことを思い出しましたが、習慣は抜けないものですね。別に検索しなくてもどうにでもなるんですけどね。
マツお母さんはお皿を洗うのは夜ウメ子ちゃんが寝てからか翌朝でもいいなって思ってたんです。
でも、ウメ子ちゃんが一緒にお皿洗おうって言ってくれて、一緒に洗ったのはなんだか楽しかったし(もちろん、洗ったのはほとんどマツお母さん)、ちょっと気持ちも和らいだのでよかったなと思いました。
「子育ち」という育児方法をどんな親でも使える形で表現したいと思っています(^_^)