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ウメ子ちゃんの物語(4才5ヶ月)

2016年6月7日 ぐりとぐらのカステラをつくる。

『ぐりとぐら』(福音館書店)という有名な絵本がありますよね。2匹の野ねずみの「ぐり」と「ぐら」が、森の中で大きな卵をみつけて、カステラをつくるというお話です。

ウメ子ちゃんは『ぐりとぐら』の絵本を開いては、マツお母さんに「これやってみたい!お母さん、これやってもいい?」とよく聞いてきました。

マツお母さんも「これやってみたいね〜」と返していました。

〜〜〜

マツお母さんがおもちゃ空間の片付けに入った時、カゴのなかに泡立器やビー玉の入ったワンカップなどがあり、フライパンの中には黄色の花はじきとチェーンリングがいっぱいになっていることがありました。

最初は、黄色だけ集めたんだなと単に思っていましたが、あぁ、これはぐりとぐらのカステラだから黄色なんだ……と気がつきました。

ウメ子ちゃんはよくひとりで、『ぐりとぐら』の絵本の文章をしゃべりながら、カステラ作りごっこをしていました。

〜〜〜

ある日、ウメ子ちゃんは「こむぎこある?ぎゅうにゅうある?」と聞いてきました。

マツお母さんが「小麦粉は少しだけあるかな。牛乳はないね」と、返事すると、ウメ子ちゃんに「ぎゅうにゅうかっておいてね」と言われました。

数日前に、マツお母さんはひとまず牛乳を買ってきました。

ウメ子ちゃんは飲みたいといって、ほとんど飲んでしまったのですが、少しだけ残っていました。

〜〜〜

今日のおやつの時間のこと。

マツお母さんが「ドーナツつくるよ」と言うと、ウメ子ちゃんは「やだ!」と言いました。「ぐりとぐらのをつくりたい!」と言いました。

マツお母さん「ぐりとぐらのをつくるか〜。材料あるかな〜」と冷蔵庫をあけました。

マツお母さんが「何がいるんだったかな〜」というと、ウメ子ちゃんは『ぐりとぐら』の絵本を持ってきました。

冷蔵庫の中には、卵はありました。牛乳は少し残っていました。てんさい糖がほんのひとつまみだけ。代わりに、ハチミツがありました。薄力粉が大さじ何杯か分だけありました。冷凍庫にバターがひとかけらありました。

(※ちなみに、当初つくろうと思っていたドーナツはドーナツもどきでして……、甘みはレーズンのみ、小麦粉はほとんど使わないという雑穀おやつでした。)

マツお母さんはウメ子ちゃんに卵を割ってもらいました。

ハンドミキサーをだそうとすると、ウメ子ちゃんに「ちがうよ」と言われたので、マツお母さんは覚悟を決めて普通の泡立器を使うことにしました。

ウメ子ちゃんは「ぐりがこうやってたよね」と言って、ボウルを抱えるようにして卵をかき混ぜ始めました。

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マツお母さんが1gにも満たなそうなてんさい糖をボウルの中にいれ、「お砂糖ないからはちみつにしよう〜」とはちみつをたらしました。

マツお母さんがフライパンにバターを塗ろうとしたら、ウメ子ちゃんに「バターはさいごだよ」と言われました。

(普段、こういうときにはエプロンをつけますが、たまたま洗濯していたので今回はつけられませんでした。)

それから、ウメ子ちゃんと選手交代して、マツお母さんが10分くらいかけて卵をもったりするまで泡立てました。

絵本に書いてある通り、牛乳を少しと小麦粉をいれるとウメ子ちゃんが「ウメ子ちゃんがやる」と言って、混ぜてくれました。

バターをぬったフライパンに流して、弱火にかけました。

ウメ子ちゃんは「おいしくな〜れ、おいしくな〜れ♪」と歌っていました。

(あれ、そこは、『ぼくらの名前はぐりとぐら この世で一番好きなのは……』
ってやつを歌うとこなんじゃないのかな?と、マツお母さんは心の中で思ったのでした^^;)

10分ちょっとくらい焼いて、なんとなくいい匂いがしてきたので、火を止めました。フライパンの蓋が透明なので、中の状態は見えていました。

テーブルに運んで、マツお母さんがふたをあけると、ウメ子ちゃんは「できてる、できてる〜♪」と言いました。
小麦粉が圧倒的に少なかったようで、ぺちゃんこでしたが……(^_^;)

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マツお母さんが「手でちぎってたべるのかな」と言っていると、ウメ子ちゃんは食器棚からナイフをとって戻ってきて、「おかあさん、切って!」と言いました。

小皿とフォークを用意して、ケーキみたいに切りわけました。

底は焦げていました。味は……、甘さ控えめ〜〜で、食感はなんだろう、カステラというより、すのたったプリンというかシフォンケーキというか……。マツお母さんの想像するカステラとは程遠いものでした。

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それでもウメ子ちゃんは「もっといっぱいおかわりするからね!」と言い、「ウメ子ちゃんの誕生日にもつくりたいな〜」と言っていました。

(おしまい)

レシピを探せばあるのでしょうけど、材料をきっちり量らなくても、楽しんでやることの方が大事かなと思って、あえてテキトーにやってみました(^_^)

まぁ、でも、また作ることがあれば、今度は小麦粉の分量を増やそうと思います。

〜〜〜

ウメ子ちゃん、今日で4才5ヶ月になりました。7日付で月齢が変わります。

空になった牛乳パックを洗って、ひっくり返して乾かしていたら……

「あれ!! おかあさん、ウメ子ちゃんの誕生日の7の絵がかいてあるよ!」
とウメ子ちゃんが言いました。

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ほんとだ〜。

2016年6月10日 お母さんは「手伝う人」

今日はマツお母さん、ウメ子ちゃんが幼稚園で水遊びの着替えのときにつかう、「ラップタオル」を作りました。輪っかになっていてゴムが通してあるバスタオルのことです。

以前、洗濯機がなかったときからの名残で、わが家ではバスタオルを使う習慣がないのです。お風呂あがりは小さいタオルですませています。洗濯するときの石けんや水の節約にもなりますしね(^_^)

昔使っていた古いバスタオルなども、引っ越しの時に犬や猫の施設に寄付したのでありません。鍋をくるんで保温調理するのに使うのだけとってあります。

少し前に、マツお母さんの実家の母が、「ウメ子ちゃんのプール用に」と頂き物だというピンク色のバスタオルを送ってくれました。

幼稚園からの便りには「ゴムが入ったものがよいです」とあったので、マツお母さんは作ることにしました(^_^)年中さんで本当にこれ必要なのかな……とは思いましたが、たぶんこれから数年使えますしね。

マツお母さんはウメ子ちゃんが幼稚園に行っている間に、バスタオルの端をミシンでダーーッと縫って、ゴムを入れておいて、ウメ子ちゃんが帰ってきてからゴムの長さなどを合わせました。

お迎えに行って、帰ってから昼寝して、おやつの後。

マツお母さんがパソコンで作り方を確認していると、ウメ子ちゃんもパソコン画面をのぞいて「ボタンがいるね!」と言いました。

おもちゃ空間から茶色いボタンの入ったワンカップ容器を持ってきて、ボタンをいくつか取り出して「これ、使っていいよ!」と言いました。

マツお母さんは「ボタン、ありがとう〜」と言いましたが、プラスチックのスナップボタンにしようと思っていたので、「でも、違うのをつけてみようね」と断りました。

プラスチックのスナップボタン(プラスナップ)って、細かいパーツがたくさんあるのです。(昔、大量に買ってしまったのです……後悔の品… ^_^;)ひとつひとつ並べて、ウメ子ちゃんに順番に選んでもらって、タオルにセットしてもらいました。

ウメ子ちゃんはスナップボタンのパーツをはめながら、「ウメ子ちゃんが手伝ってるから、ウメ子ちゃんがお母さんだね〜」と、言いました。

(おしまい)

〜〜〜

ウメ子ちゃんの中に「お母さん=手伝う人」という認識ができているのかな。マツお母さんはそこがちょっと嬉しかったのでした(^_^)「お母さん=なんでもやってしまう人(主婦)」ではなくて、ね。

ラップタオルが完成すると、ウメ子ちゃんはかぶってみて、「うわ〜い! これ着たまま散歩にいってもいい?」と言っていました。

「これ着たまま散歩いったらおもしろいねぇ(笑)。でも、普通の服着ていこうよ……」とマツお母さん。

ウメ子ちゃんは幼稚園から帰って、お風呂場で汗を流して、肌着だけの格好をしていました(昼寝もおやつの時も)。かぶっていたラップタオルをぬいで、普通の服に着替えてから、午後の散歩に行きました。そのまま行かせてあげたらよかったな〜と、今なら思います(^_^;)

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2016年6月11日 幼稚園で絵本を借りました。

2日前から、ウメ子ちゃんの通う幼稚園で絵本の貸し出しが始まりました。

これから毎週、絵本を1〜2冊借りて帰って来るようです。週明けに返却します。

『絵本カード』というのも一緒に持たされていて、読んだ人の名前や読んだ時の感想などを保護者が書くようになっています。

幼稚園からの便りには、「こどもが一人で絵本を読めたとしても、文字を拾い読みするだけで物語の中に入っていけません。時間を作って、必ず大人が読んであげてください」と書いてありました。

絵本を借りてきた日(2日前)。

ウメ子ちゃんは家に帰るなり、幼稚園から借りてきた絵本を取り出して「ウメ子ちゃんがじぶんでえらんだんだよ〜。先生がくれたんじゃないんだよ〜」と言っていました。

「お母さん、よんで」とウメ子ちゃんはすぐに言いましたが、マツお母さんは「お風呂に入る前にね」と言いました。

マツお母さんに断られたウメ子ちゃんは、ひとりで絵本をぺらぺらとめくりながら、じーっと絵を眺めていました。

日課の通り、夕飯を食べて片付けて、お風呂に入る支度を整えて、お布団も敷いてから、絵本の時間となりました。

ウメ子ちゃんは「きょうはこの絵本ね!」と言って、幼稚園で借りてきた絵本を持って立つと、マツお母さんのひざの上に座ったのでした。

ちなみに、ウメ子ちゃん(4才5ヶ月)は文字をまったく読めません。
幼稚園にもたせている物のすべてに記名しているので、自分の名前だけは、文字の羅列としてなんとなくビジュアル的にわかるようですが、ひとつひとつの文字だけをみると「あ」も「な」も「は」も、みんな同じものに見えているっぽいです。
「こ」だけは、少しずつ分かるようになってきたのかな……って程度です(^_^)
マツお母さんは「教える」ということをやっていないし、6才くらいまでは教材的なものも与えない方向でいこうと思っています。

ところで、ウメ子ちゃんが初めて読む絵本というのは、マツお母さんにとっても、とても新鮮です(^_^)

ウメ子ちゃんはじーっとしてマツお母さんの声に耳をかたむけていたのですが、時々絵本のおはなしの展開に、「えーーー?!なんで?!」とか「えぇぇ?!!」とか声をあげて驚いていました。

2回目に読んだときには、この反応はありませんでした。絵の細かいところを楽しんでいるようでした。

ここ最近、日課の本読みのときにウメ子ちゃんがよく選ぶ絵本は、『こんとあき』と『はじめてのキャンプ』です。2冊とも福音館書店から出ている、林明子さんの作品です。

『こんとあき』はマツお母さんの実家から、『はじめてのキャンプ』はタケお父さんの実家の本棚からやってきました。どちらも、大人が読んでも素晴らしいな〜と思います(^_^)かわいいです。

『はじめてのキャンプ』の方は、絵本というよりも幼年童話というジャンルのようです。ウメ子ちゃんも年齢があがってきて、自然と文章量が多いものを選ぶようになったきたんだなぁ、と。当たり前のようでいていつも不思議なんですけどね。


2016年6月13日 雷

今日は荒れたお天気でした。
ウメ子ちゃんは雷が苦手です。

今日は幼稚園から帰ると、「絵の具やりたい〜」と言っていたウメ子ちゃん。

「お昼寝してからね」とマツお母さんが言うと、ウメ子ちゃんは「いーやーだ!いーやーだ!今やりたいの!お母さんのこと、けっちゃうぞ!」と言って、怖い顔をしていました。

「え?! お母さんのこと蹴るの?!ふん、それなら、お母さんはウメ子ちゃんのおやつ食べちゃうぞっ!お母さんは寝るからね」と、マツお母さんがひとりでさっさと寝室に入っていくと、ウメ子ちゃんは「やだ〜〜。ウメ子ちゃんも〜〜」と言いながら、寝室についてきました。

二人で横になって、幼稚園であったこととかいろいろとお話しをして、いつも通りウメ子ちゃんが先に起きておやつの用意をしました。

ふたりでおやつを食べてから、ウメ子ちゃんは机上空間で絵の具の用意を始めました。

すると、外で激しく雨が降り出して、ピカッゴロゴロゴロ……と雷もなり始めました。

ウメ子ちゃんは雷の音にびくっとなり、マツお母さんの方に近寄ってきて、「お母さん、ウメ子ちゃんはどうしたらいいのぉ……」と言いました。

マツお母さんはしゃがんで、「どうしたらいいだろうねぇ……」と、ウメ子ちゃんにくっつきました。

マツお母さんは立ち上がって、台所に行きました。

ウメ子ちゃんはマツお母さんのそばにあった踏み台の上にのぼると、Tシャツのすそをスカートの中にいれこんで、おへそを両手で隠し、雷がなるたびに、「ウメ子ちゃんはどうしたらいいのぉ……」と言っていました。

マツお母さんは「どうしたらいいだろうねぇ……」と真似で返しながらも、踏み台の上に立っているウメ子ちゃんに「人参とって」とか「ここにお塩いれて」とか
指示を出しながら料理をしました。
きのこの炒め物を味見していたら、「ウメ子ちゃんも!ウメ子ちゃんも!」と言うので、しめじをひとつ口の中にいれてあげると、ウメ子ちゃんはにっこりしました。

マツお母さんが台所を片付けると、ウメ子ちゃんは机上空間に戻りました。
雷もおさまってきました。

ウメ子ちゃんは左手でおへそを隠しつつ、絵の具でお絵かきを始めました。

(おしまい)

『へそもち』という絵本があります。渡辺茂男さん作、赤羽末吉さんの絵で、福音館書店から出ています。マツお母さんの実家にあったので、おとどしくらいに持って帰っていました。
(そういえば、ずいぶんとこの絵本は読んでいないような……)

絵本の中に、雷さまにおへそを取られて動けなくなってしまった人が出てきます。
そのお話で、タケお父さんが時々ウメ子ちゃんをおどしていたのもあって、ウメ子ちゃんはすっかり雷が怖くなってしまったようです。

雨でも散歩に行くウメ子ちゃんですが、雷の時だけは家の中でおとなしくしています(^_^)その方が安全ですけどね。

〜〜〜

「先生が『てるてるぼうずつくってくださいね』って言ってたよ」とウメ子ちゃんが言うので、一緒にてるてる坊主を作りました。

中途半端な形のガーゼの端切れがあったので、ウメ子ちゃんに布切れを丸めてもらって、ガーゼをかぶせて顔をかきました。

ウメ子ちゃん「てるてるぼうずってこんな顔なの?」


2016年6月15日 ぐずぐずには「わらべうた」

今日はウメ子ちゃん、夕飯前にぐずぐず言っていました。

マツお母さんが夕飯の支度をしているそばで仰向けになって、背中を床につけたままぐるぐる回転して、「バナナが食べたい〜!ごはんはやだ〜!」と叫んでいました。

「バナナ食べたいね〜。明日のおやつにね」と言えば、「今たべたいのっ!」と怒るし、料理の指示を出しても「やだ!」「お母さんがやって!」と怒りました。

マツお母さんはキッチンに立ちながら、ウメ子ちゃんぐずぐずだなぁ……。そうだ、こんなときこそ「わらべうた」だ!と思って、「ひっとな〜げ、ふったな〜げ、み〜なげ、よ〜なげ、いつや〜の、む〜すこさん、な〜んで、やっこらせ、
こっこの〜とんで、お〜さかけんぶ〜つ、やっこらせ〜 やっこらせ〜」とうたってみました。

ウメ子ちゃんは「それ、ぜんっぜん、おもしろくない!!」と言いました。

マツお母さんは「全然おもしろくなかったね〜。ごめんね〜。もううたうのやめるわ〜」と言いました。

ウメ子ちゃんは、「あのね。ちょ〜〜〜っとだけ、おもしろいよ。ちょ〜〜〜っとだけ、おもしろいから、うたってもだいじょうぶ」と言いました。

マツお母さんは「ちょっとだけおもしろいんだね。今度うたうね」と言いました。

ウメ子ちゃんは相変わらず床に転がったまま「今、うたってもいいんだよ」と言いました。

マツお母さんはもう一度うたいました。
一度だけうたってから、黙って夕飯の支度を続けました。

すると、ウメ子ちゃんは「どうして何にも言わないの?!いっぱいうたわないと、ウメ子ちゃんは笑わないよ?!」と言いました。

マツお母さんが別のわらべうたをうたうと、ウメ子ちゃんもところどころ一緒にうたって、笑ったのでした。

(おしまい)

マツお母さん、心の中で笑いました。
やはり「わらべうた」はウメ子ちゃんには効くようです。

月曜の夜にタケお父さんが出張から帰ってきて、ウメ子ちゃん深夜に起きてしまいました。

普段、お昼寝の時にごろんと横になるだけのウメ子ちゃんが、翌日の昨日はとても久しぶりに眠りました。1時間ちょっとくらい。

でも、珍しく昼寝をしたせいか、夜はいつも通り19時前には布団に入ったのに、眠りに入るのに時間がかかって20時半になってましたね。

そんなこんなで、月曜からの睡眠不足を引きずっていた……というのもあるのかも。今日は19時過ぎには眠っていたから、明日は本調子に戻ることを祈って(^_^)

「♪ひとなげ〜」のやつは竹を割った棒を投げて遊んだりします^^

もうひとつのわらべうたは、最近ヨガ教室の先生から聞いたものです。
今住んでいる地方にあるわらべうたですが、耳で聞いただけなので、歌詞も意味もさ〜っぱりわかりません(^_^;)マツお母さんはうろ覚えのところを適当に歌詞を自分でつけ足してうたっているけど、ウメ子ちゃんがやたら「おもしろい」と言って気に入っています。


2016年6月20日 折染め

今日のおやつを食べたあとのことです。

ウメ子ちゃんは机上空間に座ると、四角い空き缶の中に絵の具を出し始めました。

ひとつの缶の中に、赤い絵の具と青い絵の具と黄色い絵の具を出すと、そこに水を入れて、筆で混ぜ始めました。

ウメ子ちゃんは缶の底をなでるように、くるくると丁寧に混ぜて、絵の具をとかしました。

「よし、できた! 茶色になった〜」とウメ子ちゃんは言いました。

そして、棚から折り紙を一枚とると、小さく小さく折りたたみ、たたんだ折り紙の一辺を絵の具の中に浸しました。
「こうやって〜、こうやって〜。あれ…」とウメ子ちゃん。

マツお母さんは、白い紙(半紙)をたくさん持ってきて、「これ、使っていいよ」と言って、ウメ子ちゃんの机の上に置きました。

ウメ子ちゃんは半紙を一枚とると、どんどんとたたんでいきました。

小さくたたんだ半紙を茶色い絵の具の中に浸すと、半紙はじわじわと水をすってすっかり茶色になりました。

ウメ子ちゃんは「あれ? 間違えた〜」と言いました。

「いっぱい色がいるんだった。これ一個しかないから〜…」と言って、茶色い水の入った空き缶を持ち上げました。

ウメ子ちゃんは別の容器を探して、赤と青と黄色の絵の具を別々に水でとかしました。

半紙を小さくたたんで、黄色い水に浸して、次に赤い水に浸して、最後に青い水に浸しました。

そして、ウメ子ちゃんが紙をひろげるとビリっと破れました。

今度はマツお母さんと一緒にそ〜〜っと、そ〜〜っと、ひろげて、窓にぺたりと貼りました。

(おしまい)

マツお母さん、最初のうちはウメ子ちゃんが何をやろうとしているのかよくわかっていませんでした。

先週、幼稚園でマーブリングをやったようで(父の日のプレゼントのため)、
もしかしてマーブリングをやるつもりなんだろうか……とも考えました。

6色みんなを空き缶に出しているとき(実際には微妙に色の違う3原色6個セットなのです)マツお母さんは失敗の予感しかなくて、絵の具がもったいないなぁ〜と思いながら見ていましたが、ウメ子ちゃんの好きにさせてやろう……、と黙っていました。

案の定……(^_^;)ウメ子ちゃんの経験値はアップしたかな。トホホ


寝る前に、ウメ子ちゃんが「ね、おはなしして」と言いました。

マツお母さんが「どんなお話にしようかな〜」というと、ウメ子ちゃんは「お母さんが好きなおはなしにして」と言いました。そこで、今日のこの物語を語りました。

語ったあとに「今日、幼稚園でやったの?」と聞いたら、ウメ子ちゃんは、「やってないよ」と言いました。

マツお母さんは基本的には、ウメ子ちゃんに「幼稚園で何した?」とか「何があった?」とか自分からは質問しないようにしているのですけどね。今日は聞いてみました。

ウメ子ちゃんは「MちゃんとAだけやってたんだよ。他の子はつみきとかしてたよ。ウメ子ちゃんはMと一緒に、ままごとしてたんだ」と言ったのでした。

マツお母さんはてっきり、幼稚園のクラスの子みんなで折り染めをしてきたのかと思っていたのです。それで、幼稚園でやったことを机上空間でもう一度やっているのかと思っていたのですが……。どうやら違ったようですね。


折り染めといえば……

子育ち講座の中で遠藤さんが「ひまわり文庫」の話をしたことがありました。
神奈川県の日吉というところで、私設図書館のようなもの(子ども文庫)を開いていたご夫婦がいたそうです。(30数年前に北海道へ移り住んだようですが……)

マツお母さんは去年だかおとどしだったか、「ひまわり文庫」をやっていた徳村彰さんと杜紀子さんご夫婦の著書『子どもが主人公』(径書房)を図書館で借りて読んだのですが、その中に「折り染め」のことが詳しく書いてあったのをふと思い出しました。

紙は障子紙がよいようです。染料も絵の具じゃない方が、発色がきれいに出るみたいです。でも、今のところは絵の具でも十分かな(^_^)障子紙は手に入ったらやってみようと思います。

窓に貼りつけた半紙は、乾いたらハラリと床に落ちました。

2016年6月26日 わが家の車事情

マツお母さんは家のすぐ近所にある自動車教習所に通って、今年の2月にオートマ限定解除をして、マニュアルの免許を取得しました。免許は取ったものの、マツお母さんはほとんど運転をしていません。

〜〜〜

先週の木曜日、タケお父さんがマツお母さんに言いました。「明日から出張だから、朝、車で空港まで送ってよね」

マツお母さん「え〜〜〜!無理!ウメ子ちゃん幼稚園あるし」

タケお父さん「朝6時半までに出たら間に合うから」

マツお母さん「え〜〜〜〜〜?!やだよ〜」

タケお父さん「それならタクシー乗るよ!」

マツお母さん「え〜!バスで行きなよ!」

タケお父さん「せっかく免許取ったのに!いつも1円をケチるのに、もったいなくないの?!」

マツお母さん「命の方が大事なんだよ〜〜!」

マツお母さん、本気でマニュアルの車を運転するのが怖いのです。それに、ウメ子ちゃんを早く起こすのもイヤでした。「子の起床時間」は「子が自然と目を覚ます時」ですからね。

でも、結局車で送ることになりました(空港と自宅の間はマツお母さんの運転だと15〜20分くらいです)。

金曜日の朝5時。タケお父さんの携帯アラームがなりました。

ウメ子ちゃんはアラームの音でもそもそと起きあがり、マツお母さんの体をゆすって、「お母さん……、ウメ子ちゃん寝れなくなっちゃったよぅ……」と言っていました。

3人で朝食を食べて、空港へ。

マツお母さんの怪しげな運転で家に戻りました。いまだに、交差点とかでエンストするし……(=_=;)

そして、自然に目が覚めるより早くに起こされてしまったウメ子ちゃん。この日は幼稚園から帰ってから、珍しく昼寝で眠っていました。起きてからもちょっと不機嫌モードで、「ウメ子ちゃんはねむいんだよぅ!」と何度も言っていました。

やっぱり、睡眠は大事ですね。自然と目を覚ます時間を起床時間としなくては……。

〜〜〜

今日の午後、昼寝の時間に横になろうとしていたら、家の固定電話がなりました。
ウメ子ちゃんが起き上がって、走って受話器をとりにいきました。

「もしもし〜。ウメ子ちゃん今から寝るとこだったのに!え?車で空港にむかえにいくの?お母さん、お父さんがさんじはんにむかえに来てって」と、ウメ子ちゃん。

マツお母さんの運転で空港まで行きました。

マツお母さんは法定速度を遵守します。後部座席に座っているウメ子ちゃんが「みんなはやいね〜。お母さんははやい運転はできないんだよね。エンストしたら、ウメ子ちゃんが教えてあげるね」と言っていました(^_^;)

タケお父さんって案外スパルタなので、マツお母さんもイヤイヤ言いながら送迎はしています。おかげで、だいぶ運転に慣れてきました。
でも、言われない限り、運転はしません。買い物に車を使ったりなんて、絶対にしないんだ〜。それぐらいが「子育ち」にはちょうどいいなと、思っていたりするんですけどね(^_^;)

タケお父さんは「エンジンの回転数に合わせてギアを変えれるから、マニュアルの方がエコなんだよ!」と言いますが、詳しいことはわかりません。ただ、車のメーターにECOマークがあるので、マツお母さんはECOマークが出るように運転するようになりました。(速度に合わせてギアを調節してエンジンの回転数を落とすってことかな…?)

「全自動洗濯機より二層式洗濯機でしょ?!」とタケお父さんから言われて、なるほど……と思いましたけど(^_^;)

〜〜〜

時間が前後しますが。

今日の午前中、プール遊びに行ってきました。

先週、家の前の道をウメ子ちゃんと歩いていたら、近所に住んでいる教習所の先生とすれ違いました。「今度の日曜、教習所でプール出すから、ウメ子ちゃん連れておいでよ」と声をかけてくれたのでした。

マツお母さんが「プール行く?」と聞いたら、ウメ子ちゃんは「行く!」と言って、自分で水着を用意してビニール袋に入れて、張り切って出かけました。

ところが、まったくプールには入りませんでした(^_^;)

職員さんの子たち数名、0才から5才まで。全員初めましてでした。

他の子や大人がウメ子ちゃんに遊ぼうと誘ってくれたけど、ウメ子ちゃんは眉間にしわをよせて、ずっと指をくわえているばかりで、マツお母さんのそばに立っていました。おやつはもらって食べていたけど……。

マツお母さんが「帰る?」と聞いてみたら、「かえらない」と言うウメ子ちゃん。

マツお母さんはウメ子ちゃんが時々発する言葉を真似で返しながら、ただただにこにこ(?)しているばかり(^_^;)教習所の先生の奥さんとかと世間話したりしましたけどね。

結局、プールには入らずに終了。片付けの段階になって、ようやくウメ子ちゃんはマツお母さんからちょっと離れて他の子たちと一緒にボールを拾ったりしていました。

帰ってから、「ウメ子ちゃんね、寂しかったんだよ。幼稚園のMちゃんとかいたらよかったんだけど……」と言っていました。

(そして、お昼寝しようというところでタケお父さんの電話がなったのです。)

(おしまい)

〜〜〜

マツお母さんもそんなに社交的な人間じゃないくせに、誘われたら行くんだよな〜〜〜(^_^;)まぁ、誘ってくれるというのも、子育ち的な生活をしているからかなと思うんですけどね。毎日近所ばっかり歩いているから、よく出会うってことですよね。

2016年6月28日 七夕のたんざく/真似で返すこと

先週の金曜日、ウメ子ちゃんは幼稚園から2枚の短冊を持って帰りました。ピンクと紫色の画用紙でできた細長い紙です。

「じがかけないひとは、おとうさんかおかあさんにかいてもらうんだって」とウメ子ちゃんは言っていました。

マツお母さん、なんとなく何をしたらいいか分かりましたが、その2枚の短冊を冷蔵庫の側面に貼り付け、あえてそのまま放置しました。

月曜日(昨日)。

ウメ子ちゃんは幼稚園から帰ってくるなり、「みんな、ぴんくとむらさきの、先生にだしてたよ!」と言いました。

「みんな出してたんだね。ウメ子ちゃんのも、かこうか〜」とマツお母さんが言うと、ウメ子ちゃんは冷蔵庫から短冊をとってきて、机上空間に持って行きました。

「パステルでかこ〜っと」とウメ子ちゃん。

「あのね、ねがいごとをかくんだよ。ねがいごとってね、すきなものをくださいとかなんだよ。ウメ子ちゃんはももがすきだから、ももがほしいな〜」

ウメ子ちゃんはしゃべりながら、まず自画像を描きました。

それから、紫色の短冊に桃の絵をかいて、ピンク色の短冊にプルーンの絵をかきました。

「プルーンがだいすきだから、プルーンをください。」
「まちがえたって、いいんだよ。まちがえたら、ごめんなさい」
「ふちゃけて、マネしないでください」

……いろいろ言いながら、うそ文字をびっしりかいていました(^_^)

短冊の反対側には、家にあったスタンプを3つ押していました。

マツお母さんは後から、ウメ子ちゃんがしゃべっていた内容を文字にして短冊の裏側に書きました。

ウメ子ちゃんは「ウメ子ちゃんが自分でかきましたって、先生に言お〜〜っと」と言いながら、短冊を半分に折りたたんで、通園リュックの中に入れていました。

そして短冊を持って行った火曜の午後(今日)。

家でおやつを食べながら、ウメ子ちゃんが「あのね、先生がスタンプはダメですって言ってたよ」と言いました。

マツお母さんが「あ、スタンプはだめだったんだ」と言うと、ウメ子ちゃんは「でも、かわいいスタンプはいいって。ウメ子ちゃんは3こだから、いいんだよ」と言っていました。

マツお母さんが「ふーん。かわいいスタンプはいいんだね。3こだからいいんだ。でも、スタンプ、ダメだったのか〜」としつこく言うと、「かわいいスタンプはいいんだよ」とウメ子ちゃんは言いました。

(おしまい)
〜〜〜

ウメ子ちゃんが言うこと、ほんまかいな……と思いつつ(^_^;)

スタンプが良いとか悪いとかなんて、どうでもいいですけど。

本当のところ、ウメ子ちゃんがパステル使ってかきはじめたときも、スタンプを押したときも、半分に折りたたんだときも、心の中で「げっ…」と思いましたけどね。でも、好きにやらせたらいいやと口には出しませんでした。

子どもの発言・行動に対して、真似で返すのって結構、精神力が鍛えられるな〜と思います。自分が思ったことをちょっと飲み込んで、わが子のファンタジーやうそだったりに付き合ってあげる。わが子をちゃんと「こども扱い」してあげる。自分のレベルを子どものレベルまで落として(合わせて)、なおかつ、親は負けなくてはいけません。子に勝とうと思ってはいけないのです。(そもそも、普通に負ける場面もでてきてますけど……)

マツお母さんも子育ちを知らなかったら、ウメ子ちゃんに対して「大人気(おとなげ)ない」態度をとっていただろうな〜という場面によくぶち当たります。ついついムキになって正しいことを教えようとしたり、論理的に勝とうとしてしまったり……。

先生は本当にそんな発言をしたのか?!って気になってしまったり……(^_^;)でもそれって、子の育ちにとってはどうでもよいことですね。親の役割ってことを考えながら、真似で返したり、指示を出したり、日課を安定させたりしながら、マツお母さんも自分自身、日々少しずつ大人になっていっているような気がしてしまいます。

真似で返していても、子どもに共感したフリをしているだけなので、内心は違うことを考えていたりしますけどね。

ウメ子ちゃんが「Yちゃんがいじわる」とか「RがMちゃんを仲間にいれてあげなかった」とか言っても、言葉の上では真似で返しつつも、あまり真に受けないように気をつけています。実際に見てみると(幼稚園のボランティアとかで)、Yちゃんはいい子だし、ウメ子ちゃんがMちゃんを仲間にいれてあげなかったこともあるんです。

まぁ、でも、「子育ち」の親としては、そこに触れずに、真似で返しとく……というのをやってみるわけです。短冊のことから、そんなことまで、ぼ〜〜っと考えていた、今日の午後でした(^_^)





「子育ち」という育児方法をどんな親でも使える形で表現したいと思っています(^_^)