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ウメ子ちゃんの物語(5才7ヶ月)

2017年8月10日

帰省&旅行から帰ってきました。この10日間の間に、ウメ子ちゃんは何度か号泣しました。

〜〜〜

まず最初に、マツお母さんの実家で何日間か過ごしました。
実家を離れる日のこと、ウメ子ちゃんのおばあちゃん(マツお母さんの母)が仕事のためにマツお母さんとウメ子ちゃんのふたりを家に残して先に出ることになりました。
ウメ子ちゃんはおばあちゃんに手を振って見送り、玄関がしまったと同時に、「うわぁ〜〜〜ん!!」と泣き出しました。

それから、東京に行きました。
出張で数週間ほど東京で暮らしているタケお父さんと、1日だけ会いました。

タケお父さんと別れるときにも、マツお母さんがタケお父さんの方を見ながら手を振っていると、タケお父さんが「ウメ子ちゃん泣いてるじゃん」と言いました。
マツお母さんがウメ子ちゃんを見ると、涙を流していて、マツお母さんの腕に顔をこすりつけて涙を拭くようにして「うわぁ〜〜ん」と泣き出しました。

ウメ子ちゃんと同い年の男の子Sくんのいるお友だちの家にも2泊しました。
Sくんの家は2年前にわが家が引っ越す前に住んでいたところから歩いて2〜3分のところにあって、とても仲良しだったのでした。

マツお母さんがうっかりSくんの家に忘れ物をしてしまったのですが、Sくんのお母さんがSくんとふたりで、空港行きのバス停まで自転車こいでやって来て、忘れ物を届けてくれたのでした。

忘れ物を受け取ってから、一度さらっと別れたのですが、ウメ子ちゃんはバスに乗り込んでから、「見て。涙が出てるでしょ。Sくんに会えて嬉しかったからだよ」
とマツお母さんに言っていました。

1番前の座席に座っていたのですが、バスが出発するという時になって、バスの正面にSくんとSくんのお母さんがいるのが見えました。

マツお母さんが「あ!Sくんが来てる!」と言うと、ウメ子ちゃんは立ち上がって手を振りました。
バスが動き出して、Sくんが見えなくなると、ウメ子ちゃんは急に大きな声をあげて、「うわぁぁぁ〜〜〜ん!うわぁぁぁ〜〜〜ん!」と泣き出しました。

マツお母さんは何も言わないで、ウメ子ちゃんの頭や背中をなでてやりました。

空港に向かうリムジンバスの中で5分くらい泣きわめいてから、ウメ子ちゃんは両手で涙を拭いて、笑いながらまったく別の話をしたりしてから、そのまた5分後にこてっと眠ってしまいました。

(おしまい)

誰かとお別れするときに、こんな風に泣くことは今までなかったように思います。
ウメ子ちゃん、成長しているんだなぁと、マツお母さんはしみじみ感じました。

もっともっと小さい頃に、朝、タケお父さんが出勤するだけで玄関先で泣いてたことはあったのですけど、その頃のものとは違って、悲しいっていう情動がハッキリと伝わってきました。

ウメ子ちゃんが声をあげて泣き出しても、マツお母さんは何も言わないで寄り添って体をなでたりしているだけです。
しばらくするとウメ子ちゃんは自分で涙をふいて「へへっ」と笑ったりします。
マツお母さんには可愛くて可愛くて仕方がないです。素直でいいなぁ。

引越しから丸2年がたちました。
最近、ウメ子ちゃんは、「ウメ子、大人になるまで引越ししたくないなぁ」って、よく言うようになりました。
マツお母さんは真似で返すのですけど、タケお父さんの仕事の関係上転勤は免れることができないので、気の毒ですが付き合ってもらうしかありません。
次の転勤の頃には、ウメ子ちゃんはどう受け止めるのでしょうね。

〜〜〜

そして、後日談。

お別れするときに泣いたことに対して、今日の午後、ウメ子ちゃんが初めて言葉にしていました。

「お父さんのときは、また会えるからいいんだけどね。おばあちゃんのときは……ねぇ」と、悲しそうな顔をしていました。

「Sくんのときは、2回泣いたじゃん?あのとき、あそこに行けたらいいな〜って思ったんだけど、行けなかったから泣いちゃったんだよ」と、言っていました。

バスの正面の窓からSくんが見えたときに、Sくんの所まで行きたかったんだなって、マツお母さんはウメ子ちゃんの気持ちがわかりました。


今日、タケお父さんが長期出張から帰ってきました。

タケお父さん「ウメ子ちゃん、お父さんと別れるとき泣いてたじゃん?お父さん、嬉しかったなぁ」

ウメ子ちゃん「なんで?なんで嬉しかったの?」

タケお父さん「お父さんのこと好きだから泣いたんでしょ?」

ウメ子ちゃん「違うよ!好きだからじゃないよ!」

タケお父さん「えっ??!好きだからじゃないの?!」

ウメ子ちゃん「お父さんと離れたくなかったからだよ」

タケお父さん「だから好きだからでしょ」

ウメ子ちゃん「違うってば!」

(おしまい)

微妙なニュアンスの違いですね。タケお父さんのは三段論法というか……。
大人は分かるんだから、ウメ子ちゃんに合わせてあげようね〜(^_^;)

2017年8月24日

夏休みにマツお母さんの実家に帰省したときに、実家にとっておいてある絵本や児童文学の本の中から、いくつか選んで送ってもらうことにしました。いつも帰省するたびに、ウメ子ちゃんに合わせて本を選んでいます。実家を待機棚代わりに使っているようなものですね。

今回のセレクトの中にはマツお母さんが気になっていた、角野栄子さんの『魔女の宅急便』(福音館書店)を入れました。一応、小学校中級以上とあって、漢字にふりがながついていないものが多くて、ちょっとウメ子ちゃんには早いかもしれませんが、読んであげる分には問題なさそうです。何より、ウメ子ちゃん本人がとても気に入ったようです。挿絵が林明子さんというのもポイントが高いみたいです。

最近は毎日本読みの時間に、『魔女の宅急便』をウメ子ちゃんが選んでいます。


昨日の午後のことです。

ウメ子ちゃんは『魔女の宅急便』の中に時々出てくる挿絵をみながら、「お母さん、黒い服が着たい!」と言い出しました。

もともと、ウメ子ちゃんは黒い服が好きではなかったので、お下がりでもらった麻生地のシンプルな黒のワンピースはもう着る機会もないかな……と、衣装ケースの中にしまってあったのでした。
マツお母さんがそのワンピースを出してくると、ウメ子ちゃんはすぐに着替えました。

本の挿絵には、頭の上とワンピースの後ろ部分に黒いリボンを結んでいます。
(※キキが独り立ちの旅に出てからのワンピースには腰リボンはないのですけど、
10才くらいの時のキキのワンピースにはリボンがついていました。)

ウメ子ちゃん「お母さん、黒いリボンを2つ作って!」
マツお母さん「黒いリボンか〜。リボンも布も黒いのないんだよね…」
ウメ子ちゃん「赤でもピンクでもいいから!」
マツお母さん「赤かピンクか〜。何かあるかな〜。どうやって作ろうかなぁ…」

マツお母さんがリボンの作り方を一生懸命考えていたら、ウメ子ちゃんが「シフォン布でいいからさ!」と言って、赤とピンクのシフォン布を取り出しました。
マツお母さんがウメ子ちゃんの頭に赤いシフォン布でリボンをつくり、腰にもピンクのシフォン布で帯みたいに巻いてリボン結びをすると、本当にかわいくできました。

ウメ子ちゃんは今度は「ホウキが欲しい。お母さん、ホウキ草ってないの?おばあちゃんちはホウキ草がはえてていいな〜。北海道もホウキ草がはえてたからいいな〜」と言い出しました。
以前の魔女ブームでも作ったように、新聞紙でホウキを作ることにしました。

とりあえず、ホウキの柄の部分だけ作って散歩に行くことに。

ウメ子ちゃんは小さな白いクマのぬいぐるみと、緩衝材の空気の入った小さなビニール袋をそれぞれシフォン布にくるんで、新聞紙のホウキの柄に結びつけ、「ラジオと猫だよ」と言いました。

玄関で靴をはきながら、「誰かに会うかな〜?」とウメ子ちゃんが言うので、マツお母さんが(ちょっとおもしろがって)「誰かに会ったら恥ずかしい?」と聞くと、ウメ子ちゃんは「恥かしくないよ。ウメ子は魔女になりたいだけだよ」と言いました。
玄関前で何度か新聞紙ホウキにまたがって飛ぶ真似をしてから、元気にでかけていきました。

ところが、近居の公園の前まで来て、人を見かけると、ウメ子ちゃんは新聞紙ホウキをマツお母さんに押し付け、マツお母さんの後ろにぴったりとくっついて、小声で「はずかし〜、はずかし〜」と言い出しました。

幼稚園の前にくると、歩いているマツお母さんを置き去りにしてさっと隠れるようにして走って行ってしまいました。

ウメ子ちゃんが「はずかし〜、はずかし〜」と言っているので、マツお母さんが「先に買い物行こうか」と言うと、「うん、買い物いく。早くお店の中に行きたい。顔を見られるのは恥かしくないけど、ホウキを持ってるのが恥ずかしい……」
と言いました。

マツお母さんが新聞紙のホウキを持っている間、ウメ子ちゃんはお店の中ですっかり元気になって踊るように歩いていました。
時々、すれ違う人が「かわいい〜」とつぶやいていました。

買い物の帰り道、よく公園で出会うAくんと会いました。
Aくんのお母さんはウメ子ちゃんを見て、「魔女の宅急便みたいだね」と言っていました。

マツお母さんは「そうそう。魔女の宅急便なんです」とこっそり伝えました。

家に帰ってから、ウメ子ちゃんは「Aくんのお母さん、魔女の宅急便知ってたね。
お父さんもゆうめいだって言ってたけど、ゆうめいなんだね」と言っていました。

(おしまい)

家に帰ってから、新聞紙でホウキ部分も作りました。今は「黒い猫が欲しい」と言い続けています。

ウメ子ちゃんが何かになりきったまま外に出かけて行ったものの、外に出たら恥ずかしがる……という光景をマツお母さんはこれまで何度も何度も何度も見てきたので、玄関で「恥かしくないよ」と言い切った時には、おっと思いましたが、やっぱりいつも通りの反応をしていてかわいいな〜と思いました(^_^)

公園で会ったAくん。早生まれのウメ子ちゃんと年は近いけれど、Aくんはひとつしたの年中さんです。ウメ子ちゃんと幼稚園も違うのですが、家が近くていつも同じ公園に来るので休みの日は本当によく出会います。

Aくんのお母さんから「もしかして…、マツお母さんってブログやってますか?」
と聞かれました。やってますと答えたら、「やっぱり〜!読みました!」と。で、今日も午後の散歩で出会って、子育ちトークをしてきました(^_^)


2017年8月28日

ウメ子ちゃん、今日から幼稚園が再開しました。

夏休み中は何もない日は近所を散歩する日々でしたが、帰省したり旅行したり、タケお父さんがいる日は海に行ったりして、よく遊びました。

子育ち的に、ウメ子ちゃんにとってはこれからが家族でちょっと遠出したりしてレジャーに出かけられる年齢なんでしょうけど、下の子が生まれたら(予定日は10月10日です)マツお母さんは下の子の日課の方につきっきりになると思われるので、来年のウメ子ちゃんはタケお父さんと出かける日が増えるのかもしれません。なるべく、下の子が連れまわされるという状況は避けたいですが、どうなるのでしょうねぇ。

ウメ子ちゃんはよく「ミヒャルスキーの工作絵本」をパラパラとめくってみているのですが、幼稚園の夏休み中に「これが作りたい!」と、紙でつくるランタンを選んでいました。

材料は牛乳パックにすると自分で決めて、マツお母さんもちょこちょこアドバイスしたり、手伝ったりしながら、何日かかけて完成させました。トランスペアレントペーパー(薄い色紙)を渡したら、アイス屋さんとかいろいろと自分で考えながら切り貼りしていました。

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今日は久しぶりに寝る前にキャンドルをつけました。「わ〜〜!!キレイだね〜〜」と、ウメ子ちゃんは大喜びしていました。

この写真は暗いので分かりにくいですが、六角形のお店になっていて、明るい時に見ても素敵だったりします。

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しばらく眺めてから、マツお母さんが火を消すと、「あ、もう終わり?明日幼稚園だもんね」と、すぐに布団に入り、今日のお話をしてから眠りました。

後から、ロウソクの火はウメ子ちゃんに消してもらえばよかったなぁとマツお母さんは思いました。スナッファー(火消しの道具)どこにやったかな……(^_^;)

2017年8月30日 子育ち合宿に参加してきました。

8月7日〜8日。

マツお母さんとウメ子ちゃんは横浜で初開催された子育ち合宿に参加しました。
遠藤さんにお会いするのはちょうど1年ぶりでした(^_^)

青少年野外活動センターでの1泊2日。食堂内におもちゃ空間がセッティングされました。

夕飯のカレー作りも子たちに指示を出しながら。

ウメ子ちゃんは最初玉ねぎの皮をむいていましたが、「目が痛いからやめる」と言って、早々に机上空間へ行って遊び始めました。その後も、何度かそばまで行って声をかけてみたけれど、遊ぶ方に夢中で戻ってきませんでした。

積極的に調理に加わっていた子は、小学生の男の子ふたりと年長さんの女の子の3人だったでしょうか。小さい子はやったりやらなかったり。

マツお母さんは2013年に、愛知県での子育ち合宿に参加したことがあります。その時は1才7ヶ月のウメ子ちゃんを連れて行きました。

愛知の方では、おもちゃ空間と食堂とは別の部屋だったので、割と多くの子たちが一緒に料理をしました。慣れた感じの小学生も多かったですしね。ウメ子ちゃんも他の子と一緒に野菜の皮をむいたりしたのでした。

横浜は、食堂の中におもちゃ空間があり、遊んでいる子の方が圧倒的に多くて、
指示を出していないお母さんもいたように思いましたが、子たちにとってはやはり目の前にあるおもちゃ空間&お友だちの方が魅力的なようでした。

ウメ子ちゃんに関しては、案外こっちの方が家庭での状況に近いのかも……なんて思いました(^_^;)1才と5才でも随分違うとは思いますけど。

でも、調理台としてのテーブルも狭かったし、全員が調理に参加するスペースはとれていなかったですね。調理環境の整え方なども反省点はいろいろとあると思います。

カレーやサラダは各自よそって食べました。「お母さんのもウメ子の隣に置いてあるよ」と、ウメ子ちゃんが教えてくれました。

お風呂はなくて、順番にシャワーに入りに行って、お布団を敷いて寝ました。

ウメ子ちゃんは年の近い女の子たちと「きゃぁきゃぁ」笑いながら3人で一枚のお布団に入り、割とすぐに眠りました。

子たちが眠ったら、合宿のお楽しみである夜のお茶会……となる予定でしたが。

食堂にあるおもちゃ空間で遊び続ける子もいて、一旦食堂の電気を消して子たちを寝室に行くように促したり、なかなかに騒がしい夜でした(^_^;)

お子さんが二人以上いる家庭では、母親が全員の子についていられないし、下の子を寝かしつけている間、上の子はどこへやら……という状況がいくつかの布団で見られるようでした。た、大変だ……。

大人たちは少しずつ食堂に集まってきて、なんとか夜のお茶会が開催されました。(その時のお話はまた今度^^)

朝、ウメ子ちゃんは目を覚ますと、着替えて布団を片付けました。前日に施設の方からとても詳しい説明を受けていたのですが、布団やシーツの畳み方などよ〜く聞いていて覚えていたみたいです。

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朝ごはん前にも、おもちゃ空間で遊び始めました。

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おもちゃ空間の片付けは、ジョイントマットを外して箱におさめたり、外に出て荷台を押したり運んだりと、動ける子はみんなよくやっていました。

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帰りは外でシャボン玉。おにぎりを食べて帰りました。(そのまま、マツお母さんとウメ子ちゃんは空港へ向かいました。)

そうそう、遠藤さんによる駄オモチャ屋さんがありました。ウメ子ちゃんは並べられた商品をず〜〜っとず〜〜っと眺めていましたが、駄オモチャ屋さんが開かれると、すぐに3つ選んで遠藤さんに持って行っていました。(小さい女の子のお人形と頭につけるティアラと吹いたら玉が浮くおもちゃの3点です。)

「ウメ子、この3つが欲しかったんだ〜。かわいい〜。これ以外は欲しくなかったんだ〜」と言って、すぐにリュックの中におさめに行っていました。今でも気に入って遊んでいます(^_^)


2017年9月4日

基本的に、子育ち理論では育児の前半で親がわが子に将来の夢を聞かないように、となっています。幼稚園児などに「大きくなったら何になりたい?」などと聞いたりすることは、「嘘」を言わせることになってしまいます。

マツお母さんはウメ子ちゃんに将来の夢を聞いたことはないです。

でも、ウメ子ちゃんは、マツお母さんからは特に聞かれなくても、自分で将来の夢について話してくれます。幼稚園で先生たち大人から何か言われたりするのでしょうかね?七夕でも短冊に「大きくなったら◯◯になりたい」と子どもに書かせるのは、定番だったりするのかもしれませんね。

本人が自発的に言う分には、マツお母さんも真似で返したり相槌をうったりしながら、たのしく聞いています(^_^)

ウメ子ちゃんの夢はこんな感じです。

「ウメ子ね、大きくなったら、パン屋さんかケーキ屋さんになりたいんだ。どっちがいいかなぁ。パンケーキ屋さんでもいいかなぁ。お店の前にはね、ブランコを4つと滑り台をつくるよ。お店はお家を作る人に頼んで作ってもらうけど、公園のブランコはウメ子が作るからね。ウメ子、大人になったら、大人の友だちをいっぱいつくりたいなぁ。大人の友だちに『一緒にパン屋さんやろう』って言うんだ。お母さんも、おばあちゃんになったら、パンを買いにきていいからね」

もちろん、この発言を間に受けてはいませんが、ウメ子ちゃんの夢のパン屋さん(あるいはケーキ屋さん)に行ってみたいなぁと密かに思っていたりします。大きくなったら夢は変わるんでしょうけどね。ウメ子ちゃんがどんな大人になるのか、マツお母さんもタケお父さんもまったく想像がつきませんが、楽しみにしていたいと思います。



「子育ち」という育児方法をどんな親でも使える形で表現したいと思っています(^_^)