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ウメ子ちゃんの物語(4才6〜7ヶ月)

2016年7月16日 Nくんに手紙を渡す。/男の子の友だち

先週のことです。

何日か前から、ウメ子ちゃんは机上空間で、「Nにお手紙書くんだ〜」と、なにやら作っていました。
四角く切った色画用紙にみつろうクレヨンでうそ文字を書き、折り紙で作ったハートをいれて、ルーズリーフを入れていました。

ルーズリーフは折り紙だそうです。「N、折り紙喜ぶよ」と言いながら、数枚重ねて4つ折りにして入れていました。

色画用紙で封筒もつくり、ハンコを押してシールで封をしていました。

ウメ子ちゃんはこのお手紙を幼稚園にもって行きました。

マツお母さんはちょうどボランティアの日だったので、教室に入ってからのウメ子ちゃんの動向を廊下で見守っていました。

ウメ子ちゃんは手提げからお手紙を出して、立ったままNくんの方を見ていました。
しばらくして、Rちゃんのところに手紙をもって行って、Rちゃんに小声で何やら言いながら手紙を渡しました。

そして、RちゃんがNくんのところまで行き、ウメ子ちゃんが作った手紙をNくんの背後から「はい」と渡したのです。

Nくんは手紙を受け取ると、「なにがはいってるんだろ」と言って、ちょっと開けて中を見て、すぐにポイっとロッカーに入れ、その上に自分のリュックを置いて自分の席に行きました。

Nくんを見ていたウメ子ちゃんはマツお母さんの方を振り返り、目が合うと、にこ〜っと笑いました。

(おしまい)

マツお母さん的には、ええええ〜〜〜〜〜〜?!それでいいんかい!と、思わずつっこみたくなりました(^_^;)

NくんはRちゃんからもらったと思うのでは?ウメ子ちゃんのうそ文字なんて、ウメ子ちゃんにしか読めないんだから〜。

恥じらいなんてものを失った30代のマツお母さんからしたら、そこは自分で渡すべきでしょ!と、アドバイスしたいところでしたが、ぐっと我慢。はぁ〜〜あ。ウメ子ちゃん、自分の手で渡せなかったのね。いや、気持ちはわかるよ。そうだよね。渡せないよね。好きなんだもんね。

〜〜〜

ウメ子ちゃんは家に帰ってから、「N、ロッカーにウメ子ちゃんのお手紙入れてたね」とにこにこしながら言っていました。

「N、折り紙ありがとーって言ってたよ」と言うウメ子ちゃんに、「N、折り紙ありがとーって言ってたんだね」とマツお母さんは真似で返しつつ、心の中では、
ほんまかいな!Nくん、全然手紙に興味なさそうに見えたんだけど!ウメ子ちゃんの幻想なんじゃないか?な〜んて疑ってかかっていたことは、ウメ子ちゃんには内緒です(^_^;) 


* ウメ子ちゃんと男の子たち *

ウメ子ちゃんが幼稚園で実際に仲良く遊ぶ男の子は、去年、支援センターで一緒だったAくんとHくんです。ウメ子ちゃんと同じ、早迎え組です。
朝の幼稚園の玄関では、床にお尻をつけて上履きを履き、まだ「お母さんと一緒にあがりたい〜〜」と言って甘えているのを見かけます。

ウメ子ちゃんが好きだというNくんは、保育園からの持ち上がり組で、上履きなんかも下駄箱からバンと床に落とすと、2秒くらいでトントンと履いてさっさと教室にあがっていくのです。Nくんは基本的に男の子とばかりつるんでいます。

他に、ウメ子ちゃんにとても優しくしてくれるTくんがいます。
去年は別の保育園に通っていた子で、わが家の裏のマンションに住んでいます。

ちょっと前のお弁当の日、教室ではなくてお遊戯室で座って食べることになっていたようでした。ウメ子ちゃんが「マットがいるんだよ。お祭りとかで敷いて、すわって食べるやつ」と朝から言っていたのに、マツお母さんはうっかりしていて、
レジャーシートを用意するのを忘れてしまいました。
その日も幼稚園のボランティアの日で、マツお母さんが「あぁ〜、シート忘れちゃったね」とウメ子ちゃんに言うと、Tくんがやってきて、「ぼくのシートにウメ子がはいればいいよ」と言ってくれたのでした。

お隣の組の子たちを見ていたら、レジャーシートがない子たちは、先生から新聞紙をもらって、広げた新聞紙の上にすわってお弁当をたべていました。

家に帰ってきてから、マツお母さんがウメ子ちゃんに、「シートがない子は先生から新聞紙もらってたね」と言うと、「ウメ子ちゃんはTと一緒に食べたよ。」という返事がかえってきました。
「お母さん、お弁当に果物なかったね。Tがおみかんをウメ子ちゃんにくれたよ」
とも言っていました。

Tくんが誘ってくれていたのは分かっていたけど、やっぱり仲良しの女の子同士で食べるのかな〜と思っていたから、マツお母さんはちょっぴり感心しました。
男の子女の子で分かれていないとこが、かわいいですね(^_^)

「ウメ子はどうしていつも早迎えなの?」と聞くのが、Tくんです。

3月までべったり仲良しだった近所のKくんとは、クラスが離れてしまったせいか、ほとんど遊ばなくなってしまいました。5月頃までは帰りは時々一緒に帰っていましたが、それもなくなりました。

ウメ子ちゃん、幼稚園では基本的には女の子と遊んでいるようです。仲の良い子(グループ)のことを「なかま」と呼んでいます。


2016年7月18日 Yちゃんにスカートがかわいくないと言われた話。

いつも夕飯を食べたあと、本読みの前に、幼稚園の用意をしています。幼稚園で着替える下着や服など一式をそろえて、お着替え袋の中に入れます。

先週の木曜日のこと。

マツお母さんはウメ子ちゃんに「明日のお着替え用意してくださーい」と言って、お風呂のスイッチを入れに行きました。

マツお母さんがお風呂場から戻ろうとすると、ウメ子ちゃんが沈んだ表情でお風呂場の前まで歩いてきました。

「お母さん……、Yちゃんにね……ウメ子ちゃんのスカート、ぜんぜんかわいくないって言われた〜……」とウメ子ちゃんが言いました。

マツお母さんがウメ子ちゃんの前にしゃがんで、「Yちゃんに、ウメ子ちゃんのスカート全然かわいくないって言われたんだ…」と真似で返すと、ウメ子ちゃんは頷きました。

ウメ子ちゃんのタンスの前まで一緒にいくと、幼稚園のお着替え袋の上にはピンク色のシフォンスカートが置いてありました。

「お父さんが買ってくれたスカートもね、ぜんぜんかわいくないって……」
と言いながら、ウメ子ちゃんの目が涙目になっていました。

「お父さんが買ってくれたスカートも全然かわいくないって言われたんだね…」
とマツお母さんは言って、ウメ子ちゃんのタンスをあけてタケお父さんが買ったスカートを触りました。

ウメ子ちゃんは「Yちゃんはどうしてそんなこと言うんだろ……。スカートがぜんぜんかわいくないって言われたら、かなしい気持ちになっちゃう……」と言いました。

マツお母さんは「Yちゃんはどうしてそんなこと言うんだろね。スカートが全然かわいくないって言われたら、かなしい気持ちになっちゃうね」と真似で返しました。

ウメ子ちゃんは口をとがらせて、静かになんども頷いていました。

(おしまい)

その後、お着替えの用意の続きをしながら、「これはね、ちょっとだけかわいいって言ってたよ」「これはね、鬼ごっこしてるときにね、ちょ〜〜っとだけかわいいって言ってた」とか、服を指差しながら言っていました。

マツお母さんは横に座って、ウメ子ちゃんの言う言葉をただ真似で返していました。次第に、ウメ子ちゃんは笑顔になっていって、一緒に布団敷いて、絵本を読んでから、元気にお風呂に入りに行きました。

その日のウメ子ちゃんが幼稚園に着ていったのは、マツお母さんがお友だちからもらったお下がりのティアードスカートでした。
今は小学生の女の子のおばあちゃんが作ったもので、茶色いっぽい地色にバラの小花柄で、どこかレトロな趣きがあるフェミニンなスカートです。

タケお父さんが古着屋さんで買ってきたスカートは、ウメ子ちゃんの身長が100cmちょっとにもかかわらず、130サイズというとんちんかんな大きさでした(しかも、買ってきたの去年だし…)。
ウメ子ちゃんがはくとちょっと長めのひざ下丈になります。
ブランドがPINK HOUSEでピンク色のスカートに小花柄のパッチワークが配されていて、これまたどことなくレトロ感ただよっています。

でも、どちらも、ウメ子ちゃん本人は気に入っていたのです。

翌日のお着替えに用意していたピンクのシフォンスカートは、妹がフランスから送ってくれたもので、丈が短くてお姫さまっぽくて今流行りな感じですけどね。

マツお母さんは、小さいうちは何を着せてもいいかなと思っていて、服にお金をかけようとも思っていません。新品で買うことはありません。(その分、靴にお金をかけています^^;)

ウメ子ちゃんの服装は地味めです。
ほとんどがお下がりか、マツお母さんの服のリメイク品か手作りで、数も少なくて何度も洗濯するのでよれよれのことも多いです。
ウメ子ちゃんも好んでガーゼ素材の服を着ていました。

成長するにつれて、手作り服とかお下がりを嫌がる時期はくるだろうとは思っています。どんな服でも着てくれるのは今だけだろうとも思っています。

ちょこちょこ出てくる、Yちゃん。
ウメ子ちゃんの心をかき乱します。マツお母さんまでつられて悲しくなりました。

Yちゃんから全然可愛くないと言われてしまったスカートは今後活躍するのかな?
ウメ子ちゃん、それでも履いていくのか?気持ちが折れて履くのをやめるのか?

……なんて、マツお母さんは少し心配していましたが。

翌朝、ウメ子ちゃんが「今日はスカートにしよ〜っと。これ♪」と言って、引き出しから取り出したのは、タケお父さんが買ってくれたスカートでした。

ウメ子ちゃんは全身ピンク色系統でコーディネイトして、マツお母さんの前に立つと、「今日はね、かわいいって言ってたよ〜」と言いながら、リュックや帽子や水筒を玄関まで運んでいました。

今日はかわいいって言ってたのは誰なのか? Yちゃんかな? 聞きませんでしたが。(^_^;)


誰かに服がかわいくないと言われて気分が沈んだからといって、可愛い(?)服を新しく買って与えたところで、根本的な解決にはならないんですよね。

Aちゃんと同じゲームが欲しい、Bちゃんがもってる携帯が欲しい、なんて言いだしたら、この先延々とイタチごっこです。

お金(物質)の問題にするのではなくて、心の問題として扱った方が良い気がします。悲しい気持ちを出し切って、自分で乗り越えてもらうのが一番だな〜と思います。

ウメ子ちゃんの持ち物は何一つ変わっていないのに、ウメ子ちゃんの心の中が変化しただろうと思うと、おもしろいです。服(物)のせいにするのではなくて、
Yちゃん(他人)のせいにするのではなくて、自分の気持ちの持ちようを変えていく。たくましくなるよな、って思います(^_^)情動を出すことで、心の折れない子になっていくんですね。折れてもすぐにまた立ち上がるというか。

それを支えているのは、親が子の言うことをただ真似で返すという簡単なことなのです。なんてシンプルで奥が深い育児なんでしょう!と、毎日感動しているマツお母さん(笑)

ちょうど1年前くらいに、『七歳までの人間教育』という本をシュタイナーの幼稚園で借りて読みました。マツお母さんのメモがきには

◯リズムとくりかえし ◯お手本と模倣 ×質問と暗記 ×自意識を促すもの

と書いてありました。なんとなくこれ、意識してしまいます。

2016年7月25日 ウメ子ちゃんの夏休み

ウメ子ちゃんの通う幼稚園は、先週の木曜日から夏休みに入りました。

幼保園なので、幼稚園のカリキュラムはお休みですが、クラスのほとんどの子は夏休みの間も預かり保育のようです。

ウメ子ちゃんとマツお母さんが散歩しているときに、園庭や公園で遊ぶ同じクラスの子から、「ウメ子〜、なんで今日休んだの〜?」なんて声をかけられます。

ウメ子ちゃん、何もこたえていませんでしたが、家に帰ってから、「ウメ子ちゃんも幼稚園がよかった……」とマツお母さんに言っていました。

「幼稚園がよかったね」と真似では返しますが、そうは言っても、8月25日までは夏休みなのです。

タケお父さんはずっと出張中なので、ウメ子ちゃんとマツお母さんはふたりだけで帰省してきます。明日から、2週間です。

去年まで住んでいたところをたずねて、友人の家に泊めてもらいます。それから、静岡にある「もりの」にも寄ってから、マツお母さんの実家に帰ります(「もりの」から新幹線も使って5〜6時間かな)。タケお父さんのおばあちゃんのおうちにもいきます。

これが、結構な大移動。帰省というか、旅行ですね。普段は家を中心に、日課を守って節約生活していますが、ここぞとばかりの連れ回し……(^_^;)ウメ子ちゃんの会いたい人ばかりですけどね。子育ちメンバーとも久しぶりに会えるので、マツお母さんはとっても楽しみです(^_^)

〜〜〜

マツお母さんは荷造りがとっても苦手で、いつも出発の日の朝にバタバタとやるのです。毎度のことながら、忘れ物も多いし、逆に余計なものを持って行ったりします。引越しのときも然りでした……。

今日、ウメ子ちゃんは着替えを自分で用意して、リュックの中に詰めていました(何セット必要かは指示を出しました)。マツお母さんの服とかも、ウメ子ちゃんが風呂敷で包んで、「これ、いれとくよ」と言いながら、リュックに入れてくれていました(^_^;)

「これも、いれとくよ」と、細々したものが入ったポーチもチャックを閉めてリュックに入れようとしてくれたウメ子ちゃんに、マツお母さんはまだ何か入れるものがあるかもしれない……と思って、「あ、ごめん。それ、明日にするわ……」と言ったのでした。

ウメ子ちゃんはリュックに入れずに置いておいてくれましたが、マツお母さん、何を入れようとしているのかも自分でわかっていないという……。今日中に用意できるものはさっさと入れておかないと忘れるぞ〜(^_^;)ウメ子ちゃんへの指示だしはできるのに、自分のこととなると、先のばしのクセが抜けないのでした……。全然ダメダメなマツお母さん……。あああ

2016年8月19日 ウメ子ちゃんのひいおばあちゃんのおうちにて。

ウメ子ちゃん(4才7ヶ月)には、ふたりのひいおばあちゃんが健在です。マツお母さんの父方の祖母である、T子ひいおばあちゃんと、タケお父さんの母方の祖母である、S子ひいおばあちゃん。

毎回、帰省の際には、どちらの家にも顔を出すようにしています。

〜〜〜

T子ひいおばあちゃんは92才。
一人だけではなかなか生活ができないので、マツお母さんの父とおば(父の姉)のふたりが交代で泊まり、一緒に生活しています。(おばが月〜水、父が木〜日曜担当の交代制。もう5年くらい続いていて、父は「くたびれた……」とこぼしていました。)

今回、マツお母さんとウメ子ちゃんはおば(父の姉)がいるときに、父の車で祖母の家に連れて行ってもらいました。ちなみに、母は月〜土までフルで働いているので行けません。

高速も使って車で約1時間の距離。午後から実家を出て、夕飯前に祖母宅に到着しました。

台所で夕飯の用意をしているとき、おばちゃんはウメ子ちゃんに「ウメ子ちゃん、おばちゃんポテトサラダ作ったからね。これ混ぜてね」と言って、ウメ子ちゃんにヘラを渡しました。

ウメ子ちゃんは椅子によじ登りました。「マヨネーズ入れてね」とおばちゃん。

ウメ子ちゃんはボウルの中にある潰したゆでジャガイモにマヨネーズをかけて混ぜました。

おばちゃんは「もうちょっと入れたほうがいいかも」と言いました。

ウメ子ちゃんは「これでいいよ。おいしいよ」と言いました。

おばちゃんは「そ〜お?味見したほうがいいんじゃない?」と言いましたが、ウメ子ちゃんが「いい」というので、マツお母さんが少し味見をして、ウメ子ちゃんにも少し味見をさせました。

味は大丈夫だったので、ポテトサラダをお皿に盛り付け、マツお母さんとウメ子ちゃんが畑に行って採ってきたミニトマトを添えました。

その後、マツお母さんは唐揚げを揚げていて、あまりよくは見ていなかったので、
おばちゃんのセリフだけ。

おばちゃんはウメ子ちゃんに「ウメ子ちゃん、お箸運んでくださ〜い」と言いました。
「あ、みんなの分も並べてくれたの。ありがとうね〜!」
「今度はポテトサラダをテーブルに運んでね」
「次はお漬物運んでね」
「次はこれね」

夕食後も紫蘇ジュース作りを一緒にやりましたが、おばちゃんは、次から次へと休む暇なく指示を出していました。
休む暇なくというか、ウメ子ちゃんを休ませる暇なく、とも言えるかもしれない。
ウメ子ちゃんはおばちゃんに言われると「は〜い」と言って、テキパキと動いていました。
ごはんを食べるときも、マツお母さんの横じゃなくて、おばちゃんの隣が良い!と言って、並んで座って食べていました。

すごい!
マツお母さんが何に驚いたかって、わりと身近にいたおばちゃんがこんなにも指示出しする人間だったということに今更ながら気づいたことでした。(おばちゃん、以前は、自営で飲食店していたし、ヘルパーさんのお仕事もしているし、そういうのもあるのかもしれない……!)

それに、おばちゃんって、ウメ子ちゃんが言うことが間違っていても絶対に笑わなかったし、一度も訂正しなかったし、真似で返している〜〜〜!姪っ子の娘だからそういう対応ができるのかもしれないけど。わが子(マツお母さんのいとこたち)への対応とは違うかもしれない……。でも、受け答えとか指示の出し方はちょっと見習おうと思いました(^_^)

T子ひいおばあちゃんとウメ子ちゃんの絡みも少し紹介。

T子ひいおばあちゃんは編み物が得意です。

ウメ子ちゃんに手編みのちいさな袋をプレゼントしてくれました。中には折りたたんだ千円札を入れてくれました。

ウメ子ちゃんは「ありがとう!」と受け取ると、千円札だけ取り出して、マツお母さんに渡しに来ました。
ウメ子ちゃんはT子ひいおばあちゃんに、「ウメ子ちゃんはお金は使わないから、お金はいらないよ」と言っていました。

しばらくして、T子ひいおばあちゃんがウメ子ちゃんの袋の中をあけてみました。
「な〜んもはいっとらんねぇ」と言って、財布を開けて100円玉を取り出して、
ウメ子ちゃんの袋の中に入れていました。(さっきの千円のことは忘れたものと思われます……)

ウメ子ちゃんは微妙な顔をして、静かにマツお母さんに100円玉を預けに来たのでした。

(おしまい)

〜〜〜

タケお父さんのおばあちゃんち(S子ひいおばあちゃんのおうち)には、ウメ子ちゃんとふたりで行きました。新幹線も利用して、約3時間。

S子ひいおばあちゃんは80代後半。週に一回ヘルパーさんに来てもらっているようですが、一人暮らしをしています。

今回は、3泊させてもらいました。1日は遠くから来てくれた義理の両親と4人で出かけたり、マツお母さんの友人の家に遊びに行ったりしましたが、あとは、散歩したりして日課っぽい日を過ごしました。

しかし、2日目くらいから、ウメ子ちゃんの機嫌が悪くなっていきました。

〜〜〜

S子ひいおばあちゃん「こんにゃく炊いたん好きか?」

ウメ子ちゃん「こんにゃく好きだよ」

S子ひいおばあちゃん「こんなん食べたないやろ?」

ウメ子ちゃん「〜〜〜!!」

〜〜〜

S子ひいおばあちゃん「2階、暑ない?」

ウメ子ちゃん「さっきあがった時、あつくなかったよ」

S子ひいおばあちゃん「暑ないといいな」

ウメ子ちゃん「暑くなかったってば! プンプン!!」

〜〜〜

S子ひいおばあちゃんは、耳が悪い……ということでもないのですが、自分の思い込み(?)で話を進めるような所があるように思います。

ウメ子ちゃんは、「ウメ子ちゃん、おばあちゃん、嫌い!」と怖い顔で言い、そのあと、ちらっとマツお母さんの方を振り返って、「お母さんは好きだけどね」と小さい声で優しく言う……というのを1日に何度もやっていました。

S子ひいおばあちゃんが庭の雑草が伸び放題になっているのを気にしていたので、マツお母さんは庭の草むしりをしました。ウメ子ちゃんもマツお母さんについて庭に出てきました。

3日目の午前中に、マツお母さんがウメ子ちゃんに「散歩に行こう」と言うと、ウメ子ちゃんは「今日は散歩いかない〜。雑草取りたい!」と言いました。庭に出てせっせせっせと草を抜いていました。

ウメ子ちゃんは両手にたくさんの雑草をつかんで、「ほら!こんなにいっぱいあったよ」と居間のソファに座っているS子ひいおばあちゃんに見せていました。

そのたびに、S子ひいおばあちゃんは「もういいから、こっちにあがり。蚊に刺されるよ」と言っていました。

ウメ子ちゃんは「ウメ子ちゃんは草をとっりったっいっのっ!」と言い、「もう、おばあちゃんとは遊んであげない!もう来ないもん」と、何度も言っていました。

S子ひいおばあちゃん、基本的に真似で返してくれないし、反対のことを言うことも多いし、否定形で尋ねることも多いんですよね。(タケお父さんとマツお母さんは、おばあちゃんの人柄が良くわかっているので、そういう所も含めて大好きなのですけど。ウメ子ちゃんには伝わりにくいようです。)

なかなかに自己肯定感の低いS子ひいおばあちゃんですが、3才のときに母親と死に別れて、波乱万丈な人生を送ってきたようです。

ウメ子ちゃんとマツお母さんがふたりで遊びに行くたびに、「母親ってええもんやなぁ……って思うんやわ」って、いつも話してくれます。

帰る前日の夕飯前に、3人で近所の川沿いを散歩していて、ウメ子ちゃんが「おばあちゃん大好き〜〜」と言って、S子ひいおばあちゃんの細い細い足に抱きついたときに、マツお母さんはちょっとほっとしたのでした。
そのまま道路に倒れなくてよかった……っていうのもあるけど、ウメ子ちゃんが怒ったまま帰ることにならなくてよかったと思って。S子ひいおばあちゃんにとって、ウメ子ちゃんは(今のところ)たった一人のひ孫です。

〜〜〜

いろいろありましたが、ウメ子ちゃんが真似で返されることや指示を出されることに心地よさを感じているんだろうなってことが、今回の帰省を通してよくわかったのでした。

2016年9月3日 気がついた時に動ける子に。

昨日、幼稚園から帰ってきたウメ子ちゃんが「あのねー、お母さん。ウメ子、今日もね、幼稚園の水道の回すとこ、ぜ〜〜んぶキレイにしたんだよ。だって、誰もやらないんだもん。みんな『あれ、誰がやったのかな?うれしーー!』ってなるかもね♪」と、言っていました。

「スポンジに石けんつけてピカピカにしたんだよ。自分で考えてやったんだよ」と言っておりました。

おお〜〜〜(^_^)よい心がけですな。

マツお母さんも、ウメ子ちゃんと幼稚園まで歩いて行く間に、道端などでゴミを見つけたら(たいてい、ウメ子ちゃんが見つけますが)、帰りがけに全部拾って帰るようにしています。

ゴミが落ちていることに気がついたのに、そのままにしておくと、帰りのときにも、散歩のときにも、翌朝登園するときにも視界に入ってきて、「あぁ…まだ落ちてるな……」って嫌な気持ちになりますが、さっさと拾って捨てれば、その後も気分よく過ごせますしね。

ウメ子ちゃんの言葉じゃないけど、「あれ?誰がやったのかな?うれしー!!」ってなって、地域の人たちの気持ちも明るくするかもしれないですね。

家の中も気がついたときに、さっさとキレイにしておければいいんですけどね(^_^;)

2016年9月6日 ウメ子ちゃんの仕事 魚のえさやり

ウメ子ちゃん(4才7ヶ月)の仕事は、魚の餌やりです。時々、魚の水槽のそうじも仕事になります。ちょっと前までは、ベランダに置いてあるプランターの植物への水やりも仕事でした。

〜〜〜

ちなみに、子育ちでは「仕事」と「お仕事」とは別の意味を持っています。

「お仕事」は、「家の中でやることで、生活に関わること」のファンタジー言語です。子育ちでは子が食事の用意をしたり掃除をしたりお風呂を洗ったりするときに、「お手伝い」という言葉は使わないので、それに代わる言い回しが他にないのです。

それに対して、「仕事」は、「やらなくても本人が生きていけること」です。
衣食住以外のことですね。
プランターの水やりだったり、ペットのお世話だったり。親へのマッサージだったり、他人からの個人的なお願いだったり。将来的には、本当の「仕事」に向かっていくものです。まぁ、家事も仕事にしようと思えば仕事になるでしょうけど。

実際には、お子さんに対してどう表現しようと自由ですが、子育ち講座を受ける方は混乱しないようにと思っての解説でした。

……なんて、偉そうに書いていますが、マツお母さん自身が混乱していて(逆だと思っていました!)、ブログを書くのに差し支えると思って、7月に遠藤さんに聞いて確認したばかりなのですけどね(^_^;)

〜〜〜

わが家のプランターの話。

あれは5月頃だったか……。

ウメ子ちゃんが『たっちゃんとへちま』という、わかやまけんさんの絵本を読んで、「お母さん、ウメ子ちゃんもへちま育てたい」と言いました。

それで、ウメ子ちゃんとマツお母さんは野菜の種を買いに行ったのです。家から一番近いところで種を売っているのが100均のダイソーで、種は2袋で108円でした。

「トマトはあるけど、ヘチマはないみたいだねぇ」とマツお母さんがいうと、陳列棚の種のパッケージをひとつひとつ見ていたウメ子ちゃんが「とうもころしにする」と選びました。結局、トマトとトウモロコシの種を買いました。

家に帰ってから、プランターに種をまきました。

その日から、水やりがウメ子ちゃんの仕事になったのです。

種をまいて、そこから育っていくのを見るのはおもしろいですね(^_^)
トウモロコシの芽が出たとことか花が咲いたとことか実がどんな風につくのかとかよく分かるので。

8月にトウモロコシが植わっている畑の横を通りかかったときに、ウメ子ちゃんが「トウモロコシだね〜」と言っていました。
大人でも収穫前のトウモロコシがどんな風になっているのか、分からない人っているんじゃないでしょうか。

ほんの少しでしたが、収穫も出来ました。ウメ子ちゃんは大喜び。

(いや〜、トウモロコシって難しいのね……^^;マツお母さんも学習したから来年育てるとしたらもう少しうまくできるかも)

トマトの方は、支柱をたてる前にとんだアクシデントでポッキリ折れてしまったのです・・・。マツお母さんが土に挿しておいたので、根はついたのですが(わき芽でも土に挿しとけば根が出るんです^^)、実がなるところまでは至りませんでした。
それでも、ウメ子ちゃんは「トマトの匂いがするねぇ〜」とか言って、苗に鼻をくっつけてましたけどね(^_^)

散歩中に集めた、雑草の種とかもプランターにまいたりしています。フウセンカズラは勝手に元気いっぱいに育ってくれて、ウメ子ちゃんも種を取り出したりして随分と遊びました(^_^)

そんなこんなでしたが、夏に帰省している間に、ほとんど枯らしてしまったので、水やりの仕事はなくなりました。また何かの種をまこうと思います。

〜〜〜

飼っている魚にまつわる話。

わが家の近所の公園には池があります。

去年の8月に引っ越してきてから、ウメ子ちゃんとふたりで散歩中によく公園に行きました。午前中はほとんど誰にも会わなかったのですが、午後になると小学生たちがたくさん出てきていました。小学生たちは池で魚釣りをしたり、メダカやザリガニをとったりしていました。

ウメ子ちゃんも「やりたいやりたい」と言って、メダカをつかまえて、家で飼うことにしました。

それから、去年家族3人でホームセンターに行ったとき、マツお母さんがお金を払っている間に、タケお父さんとウメ子ちゃんが金魚すくいをやっていました。

タケお父さん「ウメ子ちゃんたらさ、すぐに穴あけちゃって金魚全然とれなかったんだけど、お姉さんが一匹くれたんだよ〜♪」
マツお母さん「え〜……。そんなの、水槽とか色々買えってことじゃん。タダより高い物はなし、だよ……」

仕方なく持って帰って、メダカの水槽に金魚さんも加えました。

もう1年くらい飼ってますが、魚たちは元気です(^_^)(正直に言いますと、メダカは何匹か死にましたけどね……)

公園の池には、スイレンとハスの花が咲いています。今頃の時期は、ハスの花のあとに種ができていて、ウメ子ちゃんも手の届くところにあるのを集めたりしています。

ウメ子ちゃんとタケお父さんがふたりで散歩に行き、ウメ子ちゃんが「お母さん!お父さんが遠くにある種を網でとってくれたよ〜!」と言って帰って来ました。
それから、タケお父さんが「まいてみようよ」と言って、ウメ子ちゃんと一緒にハスの種を魚の水槽の中にバラバラと入れていました。

何日かたつと、水槽の底に沈んでいる種全部からにょきにょきと芽がでてきました。
「お母さん!芽が出てるよ〜〜!」とウメ子ちゃん。

数日前、「お母さん!葉っぱがさいてるよ!」とウメ子ちゃんが叫びました。
「葉っぱがさいてるねぇ」とマツお母さん。

芽が水面から顔を出して、その先の新芽がまぁるく開いていました。

毎日が発見ですね。

水槽の中がジャングルみたいになってきたけど、お魚たちは、大丈夫かな……(^_^;)う〜ん。そのうち間引かないといけないかも。


ウメ子ちゃんが魚の餌の容れ物を持ち上げると、金魚もメダカもみ〜んな水面にあがってきて、口をパクパクやるんです。

ウメ子ちゃんは「わ〜、みんな上にあがってきたよ〜。なんて言ってるのかな〜?」とか言いながら、餌をやっています(^_^)朝起きて一番の日課です。



「子育ち」という育児方法をどんな親でも使える形で表現したいと思っています(^_^)