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ウメ子ちゃんの物語(4才1ヶ月)

2016年2月9日

先週、近所の公園を歩いていたら、支援センターで見かけたことのある韓国人の母娘(Mちゃん)に会いました。

マツお母さんとウメ子ちゃんはそばを通る時に「こんにちは〜」と声をかけました。
ウメ子ちゃんとMちゃんが葉っぱを拾ったりして遊んでいる間、お母さん同士でしばし立ち話。

Mちゃんのママから「今度一緒にお昼を食べませんか?」と誘われたので行くことにしました。

Mちゃんは、ウメ子ちゃんのちょうど1年下の3才1ヶ月です。
これまで支援センターで何度か見かけたことはあるのですが、ウメ子ちゃんとMちゃんが遊んだのはその日が初めてでした。

今日は、マツお母さんの家から徒歩15分のところにある、ごはん屋さん(ファミリーレストラン)で待ち合わせました。

〜〜〜

お店の前の料理見本を見ながら、ウメ子ちゃんとMちゃんは「これにする!」と同じものを指差し、手をつないでお店の中に入りました。

ウメ子ちゃんとMちゃんは、こども用の椅子に並んで座りました。
Mちゃんのママとマツお母さんはそれぞれ向かいのソファ席に並んで座りました。

お子様ランチのプレートには、ちりめんじゃこの乗った雑穀米、からあげ、ポテトサラダ、ブロッコリーとトマトがあり、りんごのゼリーがついていました。

ウメ子ちゃんとMちゃんはごはんを食べました。
マツお母さんとMちゃんのママも食べ終わり、お店の人がお皿を下げてくれたので、あとは子どもたちのデザートのゼリーだけとなりました。

Mちゃんのママは普段から市販のおやつやジュースを与えていないらしく、ゼリーも手作りのものしか食べさせていないとのことでした。

ウメ子ちゃんもMちゃんもお互いにゼリーを触って、紙ナプキンに包んでみたり、
ひっくり返したり同じ行動をとって笑っていました。

ウメ子ちゃんがゼリーをなでながら「食べたい〜」と言いました。

マツお母さんは「Mちゃんも食べたくなっちゃうから、お家に持って帰って食べようか」と言うと、「今食べたい」とウメ子ちゃんは言いました。

Mちゃんのママは「いいですよ。ウメ子ちゃん食べてね」と言いました。

Mちゃんも食べたいと韓国語でママに言いました。

Mちゃんのママは「アンデ〜。チベ カソ……」と家に帰ってから、作ったのを食べようね、というようなことを話しているようでした。

Mちゃんのママがゼリーを仕舞おうとすると、Mちゃんは椅子を降りてママのところまでやってきて奪いました。
韓国語で「見るだけよ」と言い、Mちゃんのママがゼリーのふたをあけました。

ウメ子ちゃんもゼリーをマツお母さんに渡して「あけて〜」と言って、スプーンを持ちました。

Mちゃんはゼリーのにおいをかいだり、指でさわったりしていました。

マツお母さんがふたをあけたゼリーをウメ子ちゃんに渡すと、Mちゃんを見ていたウメ子ちゃんはスプーンをテーブルの上に置いて、指でゼリーをさわり始めました。

マツお母さんが「スプーン使って食べてくださ〜い」と言うと、ウメ子ちゃんは「やだー。これでいいの」と言って、ゼリーにぶすぶすと指を突っ込んで穴をあけました。

Mちゃんはずっと指で触ったり、ふたを押し付けてゼリーが盛り上がるのを見たりしていました。

ウメ子ちゃんは「いっしょにたべよう」とMちゃんに言いました。

Mちゃんのママは「Mちゃんはまだ赤ちゃんだから食べられないの。ウメ子ちゃんと同じ4才になったらいっしょに食べようね。ウメ子ちゃんは食べてもいいからね」と言いました。

ウメ子ちゃんはじーっと動かなくなりました。

小さな声でマツお母さんに「いま、きゅうけいしてるだけだよ」と言いました。

Mちゃんのママはビニール袋の中にゼリーを入れました。
Mちゃんはぐずぐす言い出し、Mちゃんのママに抱っこされました。

ウメ子ちゃんは「きゅうけいしてるだけだよ…」と言いました。

マツお母さんは「きゅうけいしてるだけだね」と言いました。

ウメ子ちゃんはMちゃんとMちゃんのママを見て、マツお母さんを見て、「Mちゃんのはだれがたべるの?」と聞きました。

マツお母さんは「だれがたべるのかな?おうちに持って帰るって。ウメ子ちゃんもおうちに持って帰る?」とマツお母さんが言うと、「やだ。もって帰らない。いまたべる」と言って、下を向いて静かに少しずつ少しずつゼリーを食べました。

(おしまい)

その後の話も続けると…。

行きはウメ子ちゃんとふたりで歩いて行ったのですが、帰りはMちゃんのママにが車で家の前まで送ってくれることになりました。

車の中ではMちゃんとウメ子ちゃんは歌をうたったりして、帰るときも「またね〜」と手を振って別れたのですが、ウメ子ちゃんは家の中に入ると、「うわーーん……」と言って、マツお母さんに抱きついてきました。

しばらくすると、ケロっとしておもちゃ空間に入って遊び始めたのですが。(その後、昼寝しました。)

うーん……。ウメ子ちゃん何か感じとった…かな?(^_^;)

Mちゃんのママはちょっと育児大変そうなのかなって感じがしました。

Mちゃんは日替わりで習い事。お昼はほぼ外食とのこと。
「アンデ〜(ダメ〜)」「ケンチャナ〜(大丈夫〜)」という子育ち的NGワードもママからたくさん発せられていました。

MちゃんのママはMちゃんが大好きで大好きで、彼女なりのこうしたら良いってことをいろいろやってあげたいんだろうと思います。まぁ、みんなそうですよね。

でも、「子育ち」ほど子に負担をかけなくて、なおかつ、自ら育つっていう育児は
他にないだろうと思っているマツお母さんとしては、お節介したい気持ちでいっぱいになり、うずうず・もんもんとしてしまいました(^_^;)今日は何も言えませんでしたけどね。

どストレートではなく、やんわ〜〜り、ふんわ〜〜り、子育ちを伝える方法はないものでしょうかね。全体じゃなくてもいいから、エッセンスだけでも取り入れてもらえたら、MちゃんにとってもMちゃんのママにとっても良いだろうなって思ってしまうのですが……。(本当、お節介。まぁ、このブログの動機も同じですけどね。)


2016年2月24日

昨日の午後。

マツお母さんがアイロンがけをしていると、ウメ子ちゃんが「えのぐやりたい〜」と言って、シュトックマーの絵の具の箱をもってきました。

3日くらい前から絵の具やりたいと言ってたのに、タイミングが悪くて先延ばしになっていたのでした。

マツお母さんが「いいよ。机の上の物片付けて〜」と言うと、ウメ子ちゃんは
「これはここに置いて〜、これはここで〜」と言いながら、ミツロウクレヨンがはいった容れ物やウッドビーズなどを机上空間の棚に戻し、平筆や空き瓶を出して机の上に並べて、絵の具でお絵描きするときにいつも着るスモックを着て、「できたよ〜」と言いました。

マツお母さんは「これが終わってからね〜」と言って、アイロンをかけおわると、大きな空き瓶に水をいれて、小さな空き瓶にはそれぞれ絵の具を出して少し水でときました。

それから、ウメ子ちゃんは机上空間でお絵かきを始めました。

しばらくすると、「お母さん、なんかくさいよ〜。うんちみたいなにおいがする〜」とウメ子ちゃんが言いだしました。

「えっ? なんかくさい? うーん、絵の具かな?確かに変なにおいかもね。ちょっと窓あけてみるね」と、マツお母さんは窓を2箇所あけて風を通しました。

「これでくさいのが飛んでいくね」と、ウメ子ちゃんはまたお絵かきをして、「よし。いっぱいかいた。おーしまい!」と言って、洗面所に手を洗いにいきました。

〜〜〜

そのときの絵。

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「うんちとー、おとうさんのくつと、おかあさんのくつと、ウメ子ちゃんのくつだよ」

左下のなんかぐちゃっとなってるのがうんちで、あとの点々が「くつ」というか「足あと」ってことかな?とマツお母さんは想像……(^_^)昨日は点ばっかりの絵を、何枚も何枚も何枚もかいていました。

〜〜〜

その日の夕方。

お風呂に入る前に、ウメ子ちゃんはトイレに行き、マツお母さんもウメ子ちゃんの後にトイレに入りました。
すると、便座にうんちがこびりついていました。

「あれ、うんちがついてるよ!」とマツお母さんが声をあげると、ウメ子ちゃんは「ついちゃったんだよね〜」と言いました。

便座にこびりついている様子は、どうも時間がたっている感じ……。

「ちょっと見せてごらん」と言って、ウメ子ちゃんのずぼんの後ろをあけてみました。

「あ〜〜、ぱんつにもちょっとだけうんちがついちゃってるわ〜」

「え〜〜」と言いながら、ウメ子ちゃんが服を脱いで裸になったので、マツお母さんはぱんつだけをお風呂場に放り投げて、トイレをそうじしに行きました。

マツお母さんがお風呂場に戻ってみると、ウメ子ちゃんは「ウメ子ちゃんのぱんつだから、ウメ子ちゃんが洗うんだよ〜」と言って、お湯でぬらしたぱんつに洗濯用の固形石けんをこすりつけ、ごしごしと手洗いしていました。「ぐちゅぐちゅ。あ〜、こっちにも、ちょっとついてる。だから、くさかったんだね〜」と言って、洗ったぱんつをゆすいでしぼりました。

(おしまい)


ウメ子ちゃん、ひとりでトイレに行くんですけど、トイレのときもちゃんと見てあげないとだな〜って今思いました。

今回の話とは別ですけど、水を流したあと、ウメ子ちゃんは背伸びをして、トイレのタンクから出る水で手を洗い、たっている場所と反対側の壁にかかっているタオルで手をふくものだから、便座も床もびちょびちょになるんです。それを、マツお母さんいつも雑巾で拭いています。

マツお母さんがやっちゃうからいけないのか・・(^_^;)ウメ子ちゃんに「拭いてください」って明日から言ってみようかな。

それか、もう手を洗うのはトイレの中じゃなくて、洗面台を使うようにさせるかだな〜。タオルの位置を変えるのは難しそうだし…。

なんて、日々、指示の改良&バージョンアップなのであります。


2016年2月29日

一週間くらい前に、タケお父さんが絵本を持って帰りました。

『きょうはみんなでクマがりだ』という絵本です。(マイケル・ローゼン再話/評論社)

マツお母さん「これどうしたの?」
タケお父さん「古本屋で買ってきた」
マツお母さん「なんでこれにしたの?」
タケお父さん「ウメ子ちゃん、クマ好きかなと思って」

絵本を持って帰ってきた日の翌朝、タケお父さんが「お父さんが買ってきた絵本読んであげるよ」と言って、ウメ子ちゃんを膝の上にのせて絵本を読んであげていました。

絵本の中身は、「きょうはみんなでクマがりだ」と家族がクマがりにでかけ、
草原や川や森や吹雪を抜けていき、洞窟の中でクマに出会い、クマに追いかけられながら元来た道を戻って家まで逃げ帰るというお話です。

同じ言葉がずっと繰り返されます。調べてみたら、もともとは英語圏(イギリス?)にあったわらべうたみたいなものだったようです(^_^)

タケお父さんの話によると、絵本をよみおわると、ウメ子ちゃんはパタンと絵本を閉じて、すぐさま絵本棚に置きに行ったようです。

その後、ウメ子ちゃんがタケお父さんに「絵本よんで〜」と何か絵本を持ってきたとき、タケお父さんが「これじゃなくて、『クマがり』にしようよ」と言うと、
ウメ子ちゃんは「くまがりやだ!こわい!」と言ったのでした。

タケお父さんがクマがりの絵本を開こうとすると、「やめて〜〜〜〜!」と言って、絵本を閉じ、さっと絵本棚にもどします。

タケお父さんが「よし、今からくまがりに行こう!」と言うと、ウメ子ちゃんは怯えた顔で、「やだ!やだ!やだ!」と言って、「うわぁぁぁぁ〜〜ん」と涙をこぼして泣きました。

タケお父さんはこっそりマツお母さんに「いいものを手に入れたね」と言ったのでした。

ウメ子ちゃんは家の鍵がしまっているかどうか、いつも気にかけるようになり、朝起きるとすぐに玄関まで走って行って、鍵がかかっているかどうか確認するのでした。

マツお母さんが「散歩にいこう」と言っても、「やだ!家の中であそぶ」と言うようになりました。

最初は本当に散歩に出なかったのですが、マツお母さんはこのままではちょっと困ったな…と思って、「明るいときはクマさん出てこないよ」と言ってしまいました。

すると、ウメ子ちゃんはタケお父さんに「あかるいときはクマさんでてこないんだって!さんぽいく!」と言って、でかけるようになりました。

マツお母さんもタケお父さんも、時々、絵本の中の繰り返しの言葉を口走るときがあります。特に意図してというわけではないのですけど、「きょうはみんなでクマがりだ」から始まるフレーズは、覚えやすくて頭の中に残るんですよね。

ウメ子ちゃんは「それやめて!」と言います。

〜〜〜

昨日の夜のこと。

お風呂からあがってから、布団に入る前にタケお父さんのiPhoneで電話(Facetime)したり、絵本を読んだりしていました。お風呂に入る前にも、
マツお母さんは日課の本読みをしたのですけどね。

「お母さんねるよ」とマツお母さんが言うと、ウメ子ちゃんは絵本を読むのをやめて、タケお父さんに「バイバイ」と言って、寝室にやってきました。

ウメ子ちゃんは布団に横になってからも、長いこと暗い部屋の中でしゃべっていました。

マツお母さんも最初は、ウメ子ちゃんが布団の中で話すのに真似で返したり、「うたって」とか「きょうのお話して」と言われて物語を語ったりしていたのですが、
ウメ子ちゃんがなかなか寝ないので、(うるさいなぁ……)と思ってきて、聞こえないふり、寝たふりをしてみました。

それでも、ウメ子ちゃんのおしゃべりが止まらないので、マツお母さんは「クマさんに見つからないように静かにしよう」とちいさな声で言いました。

ウメ子ちゃんは布団を頭までかぶって、「うん…」と小さな声で返事して、
まだ起きているタケお父さんの足音がすると、時々ひそひそ声で「お父さんくるかな?」とか言っていましたが、ようやく眠りにつきました。

(おしまい)

遠藤さんは講座の中で、「3才くらいの子だったら『オバケが出るぞ〜〜』で寝ますよ」と言っていました。ファンタジーでの脅しはOKとのことでした。

最近のタケお父さんは、『クマがり』を脅しの文句に使っています(^_^;)4才1ヶ月のウメ子ちゃん、「クマ」で寝ました。最後の切り札って感じでしょうか。

マツお母さんはまだ一度もウメ子ちゃんとこの絵本を読んだことがありません。
いつか、この絵本を楽しめるときがくるのかな。

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2016年3月4日

マツお母さんはヨガ教室に通っています。子連れOKの教室なので、ウメ子ちゃんも一緒に連れていっています。年度末ということもあって、数日前にヨガ教室の人たちで食事会をしました。

ウメ子ちゃんの隣(マツお母さんと反対側)の席には、Nさんが座りました。
男の子二人のママをしているNさん。「あ〜〜、女の子は何をしてもかわいいっ!」とウメ子ちゃんを見て言っていました。

Nさんはウメ子ちゃんがごはんを食べている時も、ずっと「かわいいねぇ、かわいいねぇ」と言っていました。

Nさん 「パンおいしい?」

ウメ子ちゃん 「うん、おいしいよ」

Nさん 「あ〜、かわいい!」

ウメ子ちゃん 「……(もぐもぐ)」

今日は食事会後はじめてのヨガ教室の日でした。大人たちがヨガをしている横で、
ウメ子ちゃんは他の子と遊んでいました。時々マツお母さんの足の上に乗ったりしていました(時々、気が向いた時には一緒にポーズとったりするんですけどね)。普段通りでした。

今日の夜、布団に横になってからのこと。

マツお母さんとウメ子ちゃんは一緒にうたを歌ったりしていたのですけど、
ウメ子ちゃんが急に、「きょう、Nさん、かわいいっていわなかったね」と言いました。

マツお母さん 「今日、Nさん、かわいいって言わなかったね」

ウメ子ちゃん 「うれしかった」

マツお母さん 「うれしかったね」

ウメ子ちゃん 「えーっと……。かわいい、いわない、うれしかったってこと!」

マツお母さん 「かわいいっていわないのが嬉しかったってことなんだね」

ウメ子ちゃん 「うん」

(おしまい)

なんかちょっと心の中で笑ってしまいました。これ、親でも同じなんじゃないかって思うんです。一方的に、気持ちをぶつけられると困っちゃいますよね。コミュニケーションにならないし……(^_^;)特に子に対しては、「まず受け止めてから返してあげる」ということを丹念にやっていきたいなと改めて思いました(笑)。

ところで、このヨガ教室の先生は、わらべうた遊びをよく入れてくれます(^_^)

一人で来ているお母さんたちとは別メニューなんですけど、子連れのお母さんたちは寝転がって膝を直角に曲げてすねを床と平行に。その足(すね)の上に子を乗せて、わらべうたを歌いながら上下に振ります。最後に、大きく足を上げて、滑り落ちてくる子の頭とごっつんこ(もしくは一回転させて自分の頭の向こうに着地)。
これが、結構キツイ……(^_^;)

子どもたちは大はしゃぎなんですけどね。
ウメ子ちゃん「先生、もういっかい!!」と何度言ったか。

公休日などで、子どもがたくさん来た日なんかには、大きなシフォン布で遊んだり、輪になってお手玉をやったりもしました。ウメ子ちゃんと一緒に行くのもあと残すところ1回だけとなりました。幼稚園のお休みと重なったら、行けるかな?



「子育ち」という育児方法をどんな親でも使える形で表現したいと思っています(^_^)