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ウメ子ちゃんの物語(6才8〜11ヶ月)
2018年10月18日
家族でインフルエンザにかかってしまい、なかなか大変な日々を送っていました。
生活が戻ってきて、ほっとしています。
4月からウメ子ちゃんには「おこづかい」を与えています。
毎月の金額は100円ですが、祖父母や叔母からもらったこともあり、所持金は千円以上ありました。
10月の初めのある日のこと。
ウメ子ちゃんは学校から帰ってくると「Sと文房具屋さんにノートを買いに行くー」と言いました。「まだ6ページあるけど、今買っておいてもいいよね」と言っていました。
ウメ子ちゃんが学校から持ち帰ったお手紙を見ていたら、「お友達とのお金の貸借りはやめましょう」とか「買い食いはやめましょう」とか書いてあったので、ウメ子ちゃんの前でマツお母さんは読みあげて、ウメ子ちゃんもうんうんと頷いていました。
夕方、Sくんが同じクラスのRくんを連れて、わが家にやってきました。
Sくんは財布を持ってきていて、Rくんは持ってきていませんでした。
ウメ子ちゃんがふたりに財布を見せると、Rくんが「そんなに持っていくの?」と言いました。
マツお母さんは、「ノートを買いに行くんだったら、全部持って行かないようにしたら?」と、財布から100円玉と10円玉を一個ずつだして、斜めがけのポシェットに入れて、「これでノートが買えるからね。車に気をつけてね〜」と3人を送り出しました。
30分くらいして、ウメ子ちゃんが帰ってきました。
「お母さん、やっぱり、ノート買うの、今日じゃないことにした」と、ウメ子ちゃんは言いました。
マツお母さん「あ、ノート買わなかったんだ」
ウメ子ちゃん「うん」
ウメ子ちゃんは、にやにやと笑いながらマツお母さんの前に立ち、「あのね……、ガム買ったんだ」と言いました。
文房具屋さんにはガムの機械(ガチャ)が置いてあって、10円でふーせんガムが1個買えるのです。
マツお母さん「ガム買ったんだ〜。あれ?口の中に入ってないじゃん」
ウメ子ちゃん「うん。途中のゴミ箱に捨てた」
マツお母さん「ゴミ箱に捨てたんだ。ゴミ箱なんてどっかにあった?」
ウメ子ちゃん「え〜と、Sがウメ子のとくっつけて持って行った」
マツお母さん「えっ? S、ウメ子が口の中から出したガムを触ったの?!」
ウメ子ちゃん「う〜ん……わかんない」
マツお母さん「え〜……。わかんないんだ。Rはどうしたの?」
ウメ子ちゃん「Rも食べたよ」
マツお母さん「ちょっとお金見せて」
ポシェットの中に、50円玉ひとつと10円玉が3つありました。110円持って行って、80円になっていたわけです。「ガム何個買ったの?」
ウメ子ちゃん「2個…」
マツお母さん「2個買ったんだ。う〜ん、おかしいねぇ。思い出して言ってごらん」
ウメ子ちゃん「いやだ。もうこの話したくない……」
マツお母さん「いやだねぇ。……ねぇ、Rはお金持ってなかったでしょ?」
ウメ子ちゃん「あ……。間違えた……。ウメ子がRにあげた」
マツお母さん「間違えてもいいんだよ。ウメ子が2個ガム食べて、1個はRに買ってあげたってことだね。おこづかい帳に書いておこうね」
ウメ子ちゃん「間違えたぁ……。うわぁぁぁぁん!」
マツお母さん「うん、間違えたね。今日の学校のお手紙にお菓子買って外で食べたり、お友だちに買ってあげたりしたらダメだって、書いてあったの読んだもんね」
ウメ子ちゃん「うわぁぁぁん!もう、しない〜…」
マツお母さん「わかった。はい、おしまい」
ウメ子ちゃんは涙を流して泣いていましたが、マツお母さんが話を切り上げると、さっと話題を変えていました。
「あのね、うさぎのノートの後ろに、ねこのノートもあったよ」と話すウメ子ちゃんに、マツお母さんは「そうなんだ〜。ちゃんと場所がわかったんだね。お母さんが行ったときは、うさぎのノートしかなかったな〜。12マスじゃなかった?10マスだった?」とか返しながら、心の中で、え〜〜??切り替えよすぎじゃない?と困惑していたのでした。
(おしまい)
マツお母さんは、本当はとってもイライラしていました。
「ノートだけ買ってくるんだよ」って言っておいたのに!その日に帰ってきたときに、友達におごったりとかはダメだって手紙を読んだばっかりだったのに!って。
ウメ子ちゃんを静かに問い詰めながら、「もっともっと問い詰めて叱り続けたい」という身勝手な気持ちがあることを自覚しつつ、「ウメ子ちゃんは話を切り上げたがってるのに、あまりしつこく言ってもなぁ……」という気持ちもありました。
マツお母さんの中で「親」と「私」が行ったり来たりしていました。
頭の中には、子育ち講座でもらった「育児の全体像」のプリントに書かれた「失敗を与える」という遠藤さんの手書き文字が浮かんでいて(←本当に^^;)、ウメ子ちゃんは小さな失敗をしたんだなぁ、とも思っていました。
結局のところ、「子育ち」理論がストッパーとなって、マツお母さんは怒鳴り散らさずに済んだのだと思います。たぶん、何にも考えていなかったら、マツお母さんはただ自分の怒りやうっ憤をぶつけて、ウメ子ちゃんを必要以上に泣かせてしまったかもなと思いました。
別に、ガムを悪いとは言わないけれど、物をもらったりあげたりということ、お金でおごったりおごられたりっていう話をウメ子ちゃんの周りの1年生の間で最近よく耳にしたから、ちょっとキツくなっちゃったのかな。
近所の文房具屋さんのガチャのガム、タケお父さんとマツお母さんとウメ子ちゃんの3人で、食べたことがあるんです。ワクワクするもんね。
ふと、冷静になってみると、マツお母さんはこんな小さなことになんであんなにも腹が立ったんだろうって思います。
そもそも、110円だけを持って行かせたマツお母さん、我ながらいじわるだったなぁって反省しています。ガムを買うかもしれない…って予想しつつ、その余地ができないように仕向けていたのでした。ごめんね。
〜〜〜
後からウメ子ちゃんに聞いた話。
文房具屋さんで、ウメ子ちゃんはガムを買うために、100円玉をレジで崩してもらったらしいです。で、ガムを3個買ってから、ノートを持ってレジにもう一度向かったのですが、ポシェットの中のお金を全部出したけれど、レジのお姉さんに「これじゃ足りない」と言われて、ノートが買えず、帰ってきたというのが(ウメ子ちゃんによる)真相だそうです。もうウメ子ちゃんにとっても、笑い話になっているみたいです。
2018年11月14日
ウメ子ちゃん(6才10ヶ月) ツル美ちゃん(1才0ヶ月)
ウメ子ちゃんは夜中に目を覚まして「のどが渇いた〜、お母さん、お水〜」と、言うことが時々あります。
マツお母さんは起きて台所まで水を取りに行くのが面倒なので、あらかじめ、寝る前に枕もとに水を入れた水筒を置いていることが多いです。
先週の物語。
ウメ子ちゃんが夜中に目を覚まして水筒の水を飲みました。
キュコキュコキュコとステンレスの水筒のふたをあける音が聞こえ、ごくっごくっと飲んだ後、また、キュコキュコキュコと水筒のふたをしめる音が聞こえました。
ウメ子ちゃんは水筒を床に立てて置くと、また布団に横になって眠りました。
この音で目を覚ましたツル美ちゃん。
ハイハイをして水筒のところまで行きました。
ツル美ちゃんは水筒を手に取ると、「あ〜」と言って片手で持ち上げました。
ウメ子ちゃんのところまで行ったかと思うと、手に持った水筒をウメ子ちゃんのおでこめがけて振り下ろしました。
「カーーン!」と、大きな音がして、ウメ子ちゃんは「痛い〜〜〜〜!うわ〜〜ん」と泣きました。
マツお母さんは「わ〜〜!ウメ子〜。大丈夫?痛いよね」とおでこをさすりました。
ウメ子ちゃんは「痛いよ〜…ツル美ぃぃ〜……」と、言うと、水筒を布団の中に隠し、布団に頭までもぐりこんで眠りました。
(おしまい)
今週の初めの物語。
夕飯の後、ウメ子ちゃんはタケお父さんのひざの上に寝そべって、ごろごろとしていました。
タケお父さんが動いたひょうしにゴンッという音がして、ウメ子ちゃんは「いたぁい〜〜〜」と泣きだしました。
ちゃぶ台の角に頭をぶつけたようです。
タケお父さんは「ごめんね、ごめんね」と言いました。
ウメ子ちゃんは頭を押さえながら「お父さんのせいじゃない〜〜〜」と言いました。
タケお父さんが「う〜ん。でも、お父さんが動いたから当たっちゃったんだよね」と言うと、ウメ子ちゃんは「お父さんが悪いんじゃない。お父さんのからだが悪いんだね。アハハ」と言って、涙目のまま笑いました。
マツお母さんもタケお父さんも笑いました。
(おしまい)
マツお母さんは、ひとつめの物語をタケお父さんに話していました。「タケくん、聞いてよ!私だったら、ツル美に怒っちゃうと思う」と言っていたら、横で聞いていたウメ子ちゃんは「ツル美に怒れないんだよね」と言っていました。
マツお母さんは、ツル美ちゃんが台所でステンレスのボウルを振り落としたのが
マツお母さんの足の小指に直撃した時に、「もうっ!痛いじゃんか!!」と、怒ったばかりだったのでした……。ツル美ちゃんに悪気はなかったんだよね。
そして、ふたつめの物語。マツお母さんはふたりのやりとりを目撃して「なんでだ〜〜。なんでこんな子が育ったんだ〜」と言いながら、そういう風に育児(子育ち)してきたんだよね……と苦笑い。
「ダメ」って言葉を使わないで、なにか悪いことをした時には、「ウメ子ちゃんのこの手が悪かったね」という言い方をするように、ずっと心がけてきたからなのかもしれないなぁって思いました。怒ってはいけない、というわけでは決してないのだけれど。マツお母さんは、ウメ子ちゃんを尊敬します。
ウメ子ちゃんも怒る時は、めちゃくちゃ怒るんですけどね。タケお父さんが話を聞いてくれない時なんかは、泣きわめいて怒ってなぐったりすることもあります(^_^;)
そうそう。一時的な対策として、枕元に置く水筒を小さめのペットボトルに変えました。
2018年11月23日
2週間くらい前のことです。
マツお母さんがツル美ちゃんを抱っこして、近所のスーパーで買い物をしていたら、ウメ子ちゃんが幼稚園年中さんのときに同じクラスだったKちゃんのお母さんとばったり会いました。
Kちゃんのお母さんは「あら〜、ツル美ちゃん、見ないうちに大きくなりましたね。ところで、ウメ子ちゃんのところは、転勤は?来年?夏でしたっけ?うちも……」と、話し始めました。
マツお母さんが「あぁ、本当は今年の転勤だったのを、Kちゃんのために1年延ばしてもらっていたんでしたっけ?Kちゃん、どうですか?学校楽しそうですか?」
と聞くと、Kちゃんのお母さんは「7月に七夕の願い事を書いたのが学校にはり出してあったでしょう?それに、Kが『みんなとずっと一緒にいられますように』って書いていたから、あぁ、そんなにここが好きなんだって、考えてしまって……。
上の子も5年生だし、もうこっちの中学でもいいかなって。夫だけ単身赴任してもらおうかなって考えているところなの」と言ったのでした。
〜〜〜
マツお母さんは帰ってから、夕飯の時にウメ子ちゃんと話しました。
「今日ね、Kちゃんのお母さんとスーパーで会ったんだ。Kちゃん、ずっとここの小学校にいられるかもしれないんだって。お父さんだけがお引越しして、KちゃんとKちゃんのお姉ちゃんとKちゃんのお母さんの3人だけで住むかもしれないんだって。ウメ子はさ、お父さんひとりだけ東京に引越しして、この家にウメ子とツル美とお母さんの3人だけで残ることになったら、どうする?」と、マツお母さんは聞いてみました。
ウメ子ちゃんは「えー、そんなのやだ!お父さんがいなかったら、悲しいもん。
ずっと会えないとさ、お別れする時泣いちゃうよ。絶対いやだ」と、言いました。
マツお母さんも「いやだねぇ。悲しいもんねぇ」と返しました。
〜〜〜
タケお父さんにこのときの話をしたら、……どうせ、ウメ子は「やったー!」とか言ったんでしょ?フンッと、いじけながら途中まで聞いていたらしいですが、ウメ子ちゃんの発言にとっても感動していました。
「これは、物語としてブログに絶対に書いてよね!」とタケお父さんが言うので、物語と呼べるのかわからないけれど、書き残しておきます(^_^;)
そして、Kちゃんのお母さんはちゃんと娘さんふたりの気持ちも聞いてみたのかなぁってちょっぴり心配になってしまいました。今度会ったら聞いてみたいです。
2018年12月3日
ウメ子ちゃんの小学校で、担任の先生と個人面談がありました。
1学期にあった個人面談と違って、今回は希望者だけが面談できるようになっていました。マツお母さんは先生との情報交換という意味でも希望を出しました。
先生はお勉強関係でのお話をしてくださったのですが、マツお母さんは学校の成績に関しては特に興味がなかったので、さらっと聞いておきました。何も問題はないそうです。
マツお母さんが嬉しかったのは、ウメ子ちゃんが同じクラスのYちゃんにとても優しい、という話でした。
ウメ子ちゃんのクラスにはYちゃんという女の子がいて、この子は色々と理解が遅かったり、やることが遅かったりするのです。ウメ子ちゃんによると、先生から一番怒られているのもYちゃんだという話です。
先生は割とYちゃんを放っておくのだそうです。でも、そろそろ行こうかなというタイミングで、気づいたらウメ子ちゃんがYちゃんのそばに行っていて、教えてあげるのでもなく、やってあげるのでもなく、根気よくず〜っと横で待っていてあげているのだそうです。ウメ子ちゃんの対応を見て、「さすが!」と、先生はいつも思うのだそうです。
この話をウメ子ちゃんにもしたら、ウメ子ちゃんも「うん、そうしてるよ〜。ウメ子はYに優しいんだ」と言って、にこにこしていました。
ウメ子ちゃんはツル美ちゃんに対しても、同じように待ってあげたりしていて、
「強制」してしまうことがほとんどないです。子育ちと同じで、相手を受け止めようとする優しさが育っているんだなぁと思って、マツお母さんはとっても嬉しかったのでした(^_^)
〜〜〜
面談の少し前に小さなトラブルがありました。
夕方だったか、マツお母さんがウメ子ちゃんの算数の宿題をやっていたときに、
ウメ子ちゃんが「ウメ子もそれ、やったんだ〜」と言いました。
マツお母さん「え?これ?」
ウメ子ちゃん「Uの家に行ったときに、Uに『やって』って言われてやったんだよ」
マツお母さん「え〜〜??!ウメ子がUちゃんの宿題やったんだ…。ガーーン」
ウメ子ちゃん「うん、えへへ〜」
マツお母さん「楽しかった?」
ウメ子ちゃん「ウメ子はね、やってもやらなくてもどっちでもよかった。計算嫌いじゃないからね」
マツお母さん「Uちゃんは、計算嫌いなのかもね。公文行ってるしね。丸付けは誰がやったの?」
ウメ子ちゃん「丸付けはUがやってたよ。公文に行ってるから、わかるんじゃない?」
マツお母さん「Uちゃんが丸付けやったんだ(笑)」
ウメ子ちゃん「でも、公文の宿題もやらされたんだよ。それは嫌だった」
マツお母さん「えーー???!!!公文の宿題までやったの??!」
ウメ子ちゃん「うん。50足す1とか、1足すのばっかり。学校で習ってないのに。できるけどさ、面白くなかった」
マツお母さん「面白くないよねぇ…。どんぐりならいいのに」
ウメ子ちゃん「どんぐりは面白いよね。お絵描きは遊びだもんねぇ」
マツお母さん「やりたくないことはやだっていいなよ。時間がもったいないよ。
明日、お母さんが先生に言おうか?」
ウメ子ちゃん「お母さんが宿題やってることは言ってほしくないけど、Uのことは言ってもいいよ」
マツお母さん「わかった」
(おしまい)
マツお母さんは、Uちゃんのことを先生に話すか話すまいか、と〜〜っても悩みました。Uちゃんが先生に怒られるのはちょっとかわいそうだったからです。
でも、ウメ子ちゃんが宿題やらされちゃうのは困りものですし、ウメ子ちゃんも話していいと言っていたので、結局面談でお話しました。先生の方からUちゃんに宿題は友達にさせないように注意してくださるとのことでした。
ウメ子ちゃんにいきさつを伝えると、「あ〜、よかった♪もうUに『やって』って言われないね」と喜んでいました。
マツお母さんはコミュニケーション能力が低いから、よその子に対して思っていること伝えるのが難しいです。相手が5才児・6才児であっても、特に遠慮のない子に対してだったりすると、ものすごく緊張してしまいます。わが子と同じように指示を出したりできればいいんですけど、これがなかなかうまくいきません。
心の中で「あわわわわ」となっています(^_^;)今回はUちゃんに直接言えずに、先生に言ってしまったし。
少しずつマツお母さんの方も経験を積んでいくしかないですね。こういう場合にはこう言ったらいいんだって、頭の中でシミュレーションして何度も練習して、勇気を振り絞ってようやく言えるって感じです。情けない……。
ウメ子ちゃんもウメ子ちゃんのお友だちも年齢があがっていくわけだし、問題も複雑化していくんだろうなぁ。
ウメ子ちゃんの宿題プリント。引き算ばっかり。裏面も全部引き算です。マツお母さんが先生には内緒で代行しています。
2018年12月19日
春頃だったか、ウメ子ちゃんと一緒に図書館へ行ったとき、ウメ子ちゃんが情報コーナーから1枚のチラシを見つけてきました。マツお母さんにチラシを見せて「これに行きたい!」と言いました。
それは、さつまいも講座のチラシでした。
対象は小学生の親子で、畑に苗を植え、看板を作り、草取りや水やり、「いもづる」をつかった料理、収穫、収穫したさつまいもで料理して食べる……という、半年がかりの講座でした。
マツお母さんも「お〜、いいねぇ!」と言いました。
畑のある場所が家から若干遠かったのですが、月に1回くらいの日程だったので、応募してみました。後日、抽選に当たったとの連絡があり、さつまいも講座に参加できることになりました。(すでに、講座はすべて受講済みです。)
〜〜〜
12月。講座の最終日。
ほとんどの日程では、家族4人で行けたのですが、最終日だけはタケお父さんが不在で、ウメ子ちゃんとツル美ちゃんとマツお母さんの3人だけで行くことになりました。
いつもは車で行っていたところを、のんびりバスに乗っていくことにしました。バスに乗って25分。バスでのお出かけ自体が久しぶりで、ウメ子ちゃんは嬉しかったそうです。
これまでの講座は畑で行われていましたが、この日の会場は公民館の調理室でした。
メニューは、さつまいもコロッケとさつまいもの肉巻きとさつまいものチーズ焼き、さつまいも入り蒸しパン、芋茶巾。一通りの手順を講師の方の実演を見ながら教わり、あとは家族ごとに分かれて、それぞれの調理台で自分たちの食べる分の料理をするという流れとなりました。
指示を出しながら、ウメ子ちゃんと一緒に作ったのですが、ウメ子ちゃんは完成した料理をみて「う〜ん!これ、全部一人で食べたいよ〜!!」と、言っていました。(結局、食べきれずに持ち帰ることになりました……^_^;)
さつまいも講座の中で、「料理が一番楽しかった♪」と、ウメ子ちゃんは言っていました。
〜〜〜
さて、その日の帰り際のことです。
隣のテーブルにいた家族は、わが家と同じ家族構成で、小学生2年生の女の子と赤ちゃんがいました。
食事を食べ終わると、隣のテーブルの小学生はお父さんと二人だけで先に帰ってしまい、後に赤ちゃんとお母さんが残されました。
ウメ子ちゃんとマツお母さんがお皿を洗ったりして片付けていると、隣のテーブルの赤ちゃんがベビーカーの中で盛大に泣き始めました。
マツお母さんは「一緒に洗いますよ〜」と声をかけて、片付けを手伝ってあげることにしました。
ウメ子ちゃんがお皿を洗い、マツお母さんが水で流していきました。ツル美ちゃんはおんぶされています。ウメ子ちゃんは淡々と全部のお皿を洗ってくれました。
(特に喜んでやっているようには見えませんでした。)
隣のテーブルのお母さんが赤ちゃんを抱っこして「すみません〜。うちの子、習い事があってすぐに帰っちゃって……」と言いながら、やってきました。
ウメ子ちゃんが作業の手を止めずに洗っているのを見て「すごいね〜。家でもよくやってるの?」と、聞きました。
ウメ子ちゃんは照れたようにはにかんで、小首をかしげました。
マツお母さんは「幼稚園の時は時々やってたけど、最近は、あんまりやってないね」と言うと、ウメ子ちゃんは、はにかんだまま黙って頷きました。
(おしまい)
他のテーブルでも、片付けをしていたのはお母さんだけでした。小学生で片付けまでしていたのは、ウメ子ちゃんひとりだけでした。マツお母さんが指示しなかったら、ウメ子ちゃんも、やらなかったのかもしれませんが。
最後まで片付けて、お土産のさつまいもをたくさんもらって、講座を終えました。
ウメ子ちゃんは、時間に追われるということがない分、ひとつのことをじっくりと味わう(取り組む)ことができているのかもしれません。そこがいいなぁとマツお母さんは思ったりします。
小学生になってから、家ではほとんど皿洗いなんてやらないですけど、外とかでは「やる子」かな、と思います。それでも、入学してすぐの頃より、最近は休日に少し家のことも喜んでやってくれる日が増えたような気がします。ツル美ちゃんが一緒だからかもなぁと思います。
「子育ち」という育児方法をどんな親でも使える形で表現したいと思っています(^_^)