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ウメ子ちゃんの物語(4才9ヶ月)

2016年10月13日 ウメ子ちゃんの「いる」「いらない」

以前、「子の作品をどこまでとっておくか」という記事を書きました。

机上空間にウメ子ちゃんの作品がたまると、マツお母さんはそれを別の部屋に移動させて、一定期間置いておいて、ウメ子ちゃんが何も言わなければ処分する、という形をとっていたのですが……。

なんだか、あんまりよくないような気がしたので、ワンステップおくことにしました。

ウメ子ちゃんが自分で要・不要の判断をしてくれたら話が早いので、まずはウメ子ちゃんに仕分けしてもらうことにしました。(って、みんな最初からそうしてるのかな?? ^_^;)

〜〜〜

おもちゃ空間は母親が片付けますが、机上空間のものに関しては、本人が管理するように指示を出します。机上空間でも、本人が「やだ」といえば、親が片付けるわけですが……。

モザイクのペグ?やウッドビーズなんかは、遊び終わったあとに元の状態に戻しています。お絵かきしたあとの紙とかはさっさと白いのに交換しています。
工作作品に関しては、材料にもなり得るので微妙なところなのです。

ちなみに、もともと机上空間にゴミ箱を置いていて、明らかなゴミはゴミ箱に入れるよう指示を出しています。

透明のシール台紙があって、全部のシールがなくなっていたのが床に落ちていたので、マツお母さんが勝手にゴミ箱に入れようとしたら、ウメ子ちゃんが「あーー!!それ使おうと思ってたのに!」と怒られました。

あぁ、これ材料にして使うのね(^_^;)ほんと、勝手な判断はいけませんね…。

〜〜〜

先日、ウメ子ちゃんと一緒に机上空間の掃除をした時に、置き場所が決まっているものは元の場所に戻してから、溢れているものをざぁ〜〜っと空間の外に出しました。

そして、マツお母さんはウメ子ちゃんに「いるものはこっちのカゴにいれてね。いらないものはゴミ箱にいれてね」と言いました。

ウメ子ちゃんは「いる〜。いらない。いる〜。いる〜。いらない。いる〜。……」
……という感じで、サクサクと仕分けしていったのでした。

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写真の左側がウメ子ちゃんの「いるもの」で、右側が「いらないもの」。
ウメ子ちゃんの「いる」「いらない」の判断がめっちゃ早くて、ちょっとすごいな…って思いました。やっぱりこまめに本人に仕分けをしてもらうよう指示を出そうと思います。

引越し前からずっととってある作品もあるんです。ウメ子ちゃんが大事そうにしてるかな…っていうのまでは、さすがに勝手に捨てていません。
「ウメ子ちゃんの宝物入れ」ももう少し大きいサイズにしようと思いました。
とっておく作品の中でも、仕分けが必要なのかな〜って思います。棚の改造が必要かな〜(^_^;)

2016年10月15日 ウメ子ちゃんと天然酵母パン作り

わが家の主食は9割がたお米ですが、ときどき、麺やパンも登場します。割と手作りしています。

たまにはパン屋さんに行って買ったりしますが、タケお父さんもマツお母さんも天然酵母パンが好きで、結構こだわる性格なもので高くつくのです(^_^;)お気に入りのパン屋さんは車でないと行けないし……。パンは嗜好品といった感じです。

麺類もタケお父さんがお気に入りのを買ってくる以外は、滅多に買いません(^_^;)

以前は、果物とか野菜とかいろんなものから酵母を起こしていましたが、最近は「ホシノ酵母」という市販の天然酵母を使っています。お手軽で、失敗も少なくて、天然酵母初心者さんにもおすすめです。

(※今回の記事は、子育ちやってる人みんなにパン作りをしなさいっていう話ではないです。マツお母さんの趣味みたいなものなので。でも、子育ちやってる人って、いろいろ手作りしている人が結構いるんじゃないかな…とは思いますが^^)

天然酵母はドライイーストと比べると、膨らむのに時間がかかるのですが、そこが、子育ちの日課にはちょうどいいな〜って、マツお母さんは思っています。

ウメ子ちゃんの日課に組み込むとこんな感じです。

朝ごはんを食べてから、パン生地をこねて、一次発酵。
 ↓
お昼寝から起きてきて、分割。
 ↓
おやつを食べている間に、休ませてから(ベンチタイム)、成形。
ちょっと散歩に出ている間に、二次発酵。

帰ってきてから焼く。夕飯の準備と同時並行。

このスケジュールだと朝食に焼きたてを……という感じにはならないのですが、
分割したり、成形したりといったひとつひとつの動作(行為)をいつもの日課(行為の流れ)の合間にちょこちょこはさんでいっても、の〜んびり構えていられます。

ドライイーストって、あっという間にふくらんじゃうので、マツお母さんは慌ててしまうのです(^_^;)ある程度まとまった時間を必要とするんですよね。そこが便利なんですけどね。

(ごく少量のイーストを使って時間を遅らせるってレシピもありますけど。気温の低い冬場はもっと発酵に時間がかかるので、加温するか、タイムスケジュールの見直しが必要でしょうね。すぐに次の作業に移れないなら、冷蔵庫を利用して時間を調節するという手もありますが。)

道具に関してですが、ここ1年くらい、電子スケール(←1g単位で計れるやつ)を使うのもやめてみました。というか、単に電池が切れたってだけなのですが(^_^;)

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シンプルなはかり(10年前にリサイクルショップで買いました)で、粉だけはおおざっぱに計量しています。あとは計量カップとか計量スプーンを使っています。もっとアバウトでも大丈夫なんですけどね。ウメ子ちゃんにわかりやすいようにと工夫しています。

ウメ子ちゃんは「パン工場で〜す」とか言いながらやっています。
全部の工程を一通りやりたいみたいです。マツお母さんがうっかり指示出しせずにボウルに粉を入れたりすると、「ウメ子がいれたかったのに! お母さんのいじわる!」と言って、怒られます。

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一次発酵中。透明なフタがここでも活躍。

マツお母さんがパン生地を一次発酵させてることをうっかり忘れても、ウメ子ちゃんが「大きくなったよ〜」と教えてくれます(^_^;)

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ちなみに、写真(昨日)ではウメ子ちゃんは小さいお団子サイズの生地だけこねて、大部分はマツお母さんがこねました。

二次発酵が済んだパン生地を焼くのは、フライパンでも鍋でもグリルでもなんでもいいのです。蒸してもいいです。オーブンがなかったとしても、パン(のようなもの)は焼けるのです。いろんな方法があるってことも、ウメ子ちゃんに知ってもらえたらいいな〜とマツお母さんは勝手に思っています。

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やっぱり自分でつくったパンは格別ですね(^_^)材料も好きなものを選べるのも◯。

マツお母さんは、土鍋でご飯を炊いてよそったあと、お水を入れて鍋に残ったねばつき(?)をふやかして重湯みたいにしたのをとっておいて、それをパン生地をこねるのに使ったりします。ウメ子ちゃんには「え〜、ごはん入れるの〜」って言われるけど、エコでしょ?(笑)

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2016年10月17日 式服

ウメ子ちゃんの通う幼稚園は2学期制で、10月に2学期が始まったばかりです。

普段は私服で登園していますが、始業式の日だけは式服を着てきてくださいと幼稚園だよりに書いてありました。

ウメ子ちゃんには式服らしい式服を買ってあげていなくて、入園式の日には、友人からお下がりでもらった黒いノースリーブのワンピースにマツお母さんの妹がプレゼントしてくれた白いブラウスをあわせて着せました。始業式の日にも、同じ格好をさせるつもりで用意していました。

始業式の前日のこと。

マツお母さんが白のブラウスをハンガーにかけて、その上から黒のワンピースをかぶせておき、「始業式はこれ着てね」と、ウメ子ちゃんに言いました。

ウメ子ちゃんはハンガーにかかった服を見ると、「なんで、黒が上なの?!やだぁああ〜〜!!せんせいがね、白が上で黒が下って言ってたよ!」と言いました。

マツお母さんはハンガーから服をとりはずし、まず先にワンピースをかけてから、
ブラウスをかぶせました。

マツお母さん「こうするの?」

ウメ子ちゃん「うん。白が上でしょ?」

マツお母さん「え〜〜〜〜!!いや、白が上だけどさぁ…、これ、変だよ。やっぱりさっきので着て行って?」

ウメ子ちゃん「やあだあああああああああ!!!!」

マツお母さん「やだよねぇ…」

ウメ子ちゃん「白が上で黒が下がいい!」

マツお母さん「白が上で、黒が下がいいよねぇ…」

ウメ子ちゃん「やだーーー!」

マツお母さん「うん、やだねぇ」

……と、マツお母さんは延々とウメ子ちゃんの言うことに真似で返していました。

ちょっとたってから、「やだよねぇ。明日だけだから、こうやって着て行って」
と、マツお母さんが言うと、ウメ子ちゃんが「いいよ。もう、許してあげる」
と言ったのでした。

(おしまい)

で、その後、パッと別の話題に切り替わったのでした。ウメ子ちゃん、すごいよ……。

マツお母さんは自分の保育園の卒園式のことを思い出していました。

卒園式の日に着たブラウスが、とてつもなく気に入らなかったのです。
フリルのついたエリの大きさも形も嫌で、こんな服を着るのは恥ずかしいと思っていました。長いこと母のことを恨んでいました。マツお母さんはネチネチとしつこいのです(^_^;)

でも、それに対して当時6才だったマツお母さんは、どういう反応をしたのかって記憶はすっかりなくなっています。いやだ〜!とわめいたのでしょうかね?

ウメ子ちゃんの始業式の日、マツお母さんはウメ子ちゃんはどんな気持ちでいるのかな〜ってずっと気になっていました。

でも、お迎えに行くと服のことに関してはな〜んにも言っていなくて、グループが変わったこととか、誰々と遊んだよとかそんな話ばかり。
マツお母さんからは質問しないようにしているので、服の話題には触れませんでした。

昼間、マツお母さんはタケお父さんとふたりでいるときに、ウメ子ちゃんの式服にまつわる物語を話していました。それで、タケお父さんも気になったのか、夕飯に帰ってきた時に、タケお父さんがウメ子ちゃんに「ウメ子ちゃん、今日何着て行ったの?式服?」と問いかけたのでした。

それに対して、ウメ子ちゃんは「式服じゃないよ。Kちゃん(←マツお母さんの妹)にもらった白いのと、黒いワンピースだよ」とだけこたえていました。

マツお母さんはウメ子ちゃんの性格、アッサリしてて、うらやましいなぁって思います。切り替わりの良さを見習いたいです。まぁ、心の中まではわからないか。

余談ですが、普段の登園日にはその日着る服とお着替え用の服をウメ子ちゃんが自分で選んで用意しています。
たま〜に変てこな格好になることもありますが、ウメ子ちゃんのコーディネートにマツお母さんは口出ししていません(^_^;)完全におまかせです。

2016年10月19日 指示されたい? 指示されたくない?

昨日のこと。

幼稚園の帰りがけに、ウメ子ちゃんが同じクラスの子と遊び始めました。

他の子のお母さんたちに帰る気配がなく、マツお母さんひとり「帰るよ」「帰ろう」とは何度か声かけしたけれど、強制連行とまでいかずに、なんとなくそのまま子たちの遊びを見ていました。

他の子のお母さんたちは立ち話。マツお母さんもそこに加われば、お母さん同士の仲が深まったのかもしれないけど、子どもたちが遊んでいる場所からかなりの距離があったので、子たちの声が聞こえる範囲のところまで出向いて、ぽつんとひとり立っていました(^_^;)

マツお母さんは腕時計をはめるのを忘れてしまい、時間が見えない中で、まぁ、たまにはいっか〜って気持ちになってしまったのかもしれません。子どもたちが遊んでいるを見ているとなかなか面白かったってのもありました。

結局、マツお母さんがウメ子ちゃんをファンタジーの世界から引っ張り出して、他の子たちも解散。(帰りがけに、他のお母さんから「みててくれれて、ありがとうね〜〜」って言われましたけど。)

家に帰り着いたのは、16時少し前でした。普段なら14時過ぎには家に帰って、着替えて横になる日課なのですが、いきなりすっとばしてのおやつ&夕飯の準備。
こんなに寄り道して帰ったのは、幼稚園に通い始めてから初めてのことかも?

ウメ子ちゃんはというと、思いっきり遊んでからのお疲れモードで、なんだか床に転がってぐずぐず言っていました。予想できる範囲内でしたけどね。

マツお母さんが指示出しせずにひとりで夕飯を作ってしまうと、「もうっ!これも、これも、これも、これもっ、ウメ子ちゃんが作りたかったのに!どうしてウメ子ちゃんに作らせてくれないのー?!!お母さんのいじわる〜〜!!!」と、さらに怒りだしました。

「あぁ、ごめんね。明日は一緒に作ろうね」と、マツお母さん。

ぐずぐずモードなので、指示を出しても怒られたかもしれませんが、怒られたとしても指示出ししておいた方が正解だったかもしれませんね……(^_^;)

たまに、日課が崩れると、普段の落ち着きが一層際立ちますね。

やっぱり、腕時計は忘れず(携帯は不携帯だから…笑)、ウメ子ちゃんが昼寝をしないとしても、布団に横になる指示を出して、エネルギーチャージさせようって思いました。

それにしても。

「どうして作らせてくれないのー?!」って怒り出すウメ子ちゃんが、なんだかおかしいなぁって思いました(^_^;)子育ちっ子だね。

最近は、指示出しすると、「もうっ!お母さんに言われないでやりたかった!」
とか「いまからやろうと思ってたのに!」とか、言うようになりました。

(あぁ、自分のこどもの頃、よく言ったセリフ〜。10代とかだったけど。)

今日、ウメ子ちゃんが翌日分の着替えを準備した後に、玄関に放り投げてあったリュックの方へ歩いて行ったのを見て、マツお母さんは「幼稚園で脱いだ服をタライに入れてきてね」ってまさに言おうとした、その言葉を飲み込みました。

ウメ子ちゃんは空になった着替え袋とリュックを持って、ウメ子ちゃんのタンスの前に座ると、袋をゆっくり畳んでからリュックの中におさめ、リュックをタンスの上に置きました(定位置です)。

ウメ子ちゃんは「お母さん、ウメ子、お母さんに言われなくても、やれたでしょ?」と言って、にんまりしていました。

こうやって時々、指示の言葉を飲み込むことが増えてきました。
ウメ子ちゃんの動作をよ〜〜くよく見て、指示を出すタイミングをはかりながら、
「受け止めることが先」ってこういうことだよなぁって思ったマツお母さんです。

でも、まだもうしばらくは指示出しを続けるのであります〜(^_^)


2016年10月31日 ウメ子ちゃんの人見知り

先週の土曜日のことです。
タケお父さんの職場の人たちの集まりに、マツお母さんとウメ子ちゃんも一緒に参加してきました。

1年前にも参加したことがあって、その時は家族での参加が割と多かったのです。
去年は、ウメ子ちゃんの他に4人の子がきていて、ウメ子ちゃんは自転車を借りて乗ったり、走り回ったりして遊んでいました。

今年は家族での参加が少なかったようで、ウメ子ちゃんの他にはSくんという同い年の子(5才3ヶ月)だけのようでした。


12時からの食事会(飲み会)でしたが、わが家は自宅で軽くお昼を食べてから、
出発しました。

タケお父さんとマツお母さんとウメ子ちゃんが会場に着いた時には、Sくんはまだ来ていませんでした。

Sくんのお母さんは平日働いているから、土曜日だけが病院に行ける日なので、その日は歯医者と耳鼻科をはしごするので遅れてくるとのことでした。

ウメ子ちゃんは、タケお父さんの職場の後輩の男の人(20代)から、「お名前を聞いてもいいですか?」と聞かれ、眉をひそめてそっぽを向きました。

次々と別の人から「お名前は?」と聞かれても、マツお母さんに隠れるようにして顔を隠して、何も答えていませんでした。

トイレに行く時など、大人の輪から離れたとたんに、ウメ子ちゃんはマツお母さんの前で元気よくしゃべっていましたが、また席に戻るとおとなし〜く座っていました。

ウメ子ちゃん「Sくん、まだかなぁ?」
マツお母さん「Sくん、まだかねぇ」

そんなやりとりをしていたら、2時間くらいしてようやく、SくんとSくんのお母さんが到着しました。

Sくんが見えると、ウメ子ちゃんは席を立ち上がって手を振りました。

そして、「お母さんもきて……」と言いながら、マツお母さんにウメ子ちゃんがかいた手紙をもたせて、ふたりでSくんにお手紙を渡しました。

Sくんのお母さんが「あけてもいい?」と、お手紙をひらいて、「ま…た…、ん???あ、わかった!また、あそぼ、かな?」と読みました。

ウメ子ちゃんはうなずきました。

Sくんのお母さんが「お名前、何ちゃんだったっけ?」と聞きました。

ウメ子ちゃんはSくんのお母さんをみて、「ウメ子だよ」と答えました。

(その時、マツお母さんはタケお父さんの後輩が驚いた表情をしたのを見逃さなかった……^_^;)

ウメ子ちゃんはSくんの横1メートルくらい離れたところに座って、じりじりとにじり寄るようにして近づいて行きました。

それから、Sくんとふたりで転げ回ったり、お絵描きしたりして遊び、しばらくしてSくんのお母さんとSくんと手をつないで、外に遊びにいきました。マツお母さんも少し遅れて追いかけました。

帰る時にもウメ子ちゃんは何度もSくんに「バイバイ」と手を振っていました。


家に帰ってからのこと。

タケお父さんとマツお母さんは、「Sくんは来た時『こんにちは!』って言ってたよね」「ウメ子ちゃんは名前聞かれても、顔そっぽに向けて、何にも言えてなかったよね」と話していました。

すると、ウメ子ちゃんが「ちがうよ!!ウメ子はヒミツにしてただけなんだよ!!」と大きい声で言いました。

マツお母さん「ウメ子はヒミツにしてただけなんだよね」と言うと、ウメ子は頷いて、「ヒミツにしてただけなんだよ」と言いました。

(おしまい)


その後も、タケお父さんとマツお母さんだけでひそひそ会話は続きました。

タケお父さん「ウメ子ちゃんて、ほんと人見知りだね。でもさ、Sくんにはかなり積極的だったよね」
マツお母さん「あぁ、そうだね。同い年の子でも、行けない子は行けないよね」
タケお父さん「そうだよ」

Sくんに対しては、すぐに緊張をときました。
Sくんのお母さんに対しても割と普通に話していました。

タケお父さんの職場の男の人たちに対しては、最後まで警戒心を解くことはありませんでしたが……。

タケお父さんとマツお母さんとしては、「こんにちは!」と大きな声で挨拶したSくんがちょっぴりうらやましくもありましたが、人見知りするウメ子ちゃんの姿はとてもウメ子ちゃんらしくてふたりで思い出すたびに笑えてくるのでした。
(Sくんはこれまでも何度か集まりに参加したことがあるようです)

タケお父さんの職場の男の人に対して、ウメ子ちゃんが名前を「ヒミツ」にすると決めた判断と行動を、親としては尊重してあげなくちゃね。

同じマンションに越してきた1歳半の子をもつママさんからは、「ウメ子ちゃん、ほんっとに人懐っこいですね!うちの子もこんな子に育って欲しいな〜」って言われるくらいなんですけど。

タケお父さんの後輩はあんまり良い印象を持たなかったかも?でも、それでいいんじゃないかな?タケお父さんの人間関係であって、ウメ子ちゃんの日常に関わってくる人ではないですもんね。ウメ子ちゃんの警戒心が育っている気がして、あながち、悪い判断でもないんじゃないかって思ったりしているマツお母さんなのでした。


2016年10月31日 「トリックオアトリート!」

マツお母さんが幼稚園にお迎えに行くと、ウメ子ちゃんは「ウメ子」と書かれた小さな紙袋を持って幼稚園の玄関まで出てきました。

ウメ子ちゃんが「みてみて〜」と言うので、マツお母さんが紙袋の中をのぞいてみると、工作作品が入っていました。

折り紙やプラスチックカップやダンボールで作られたアイスクリームやクッキーやキャンディーでした。

ウメ子ちゃんは「今日はハロウィーンなんだよ。トリックオアトリート!」と言いました。

家に帰ってから。

マツお母さんは思い出しました。「あっ!そうだ。××のお店で『トリックオアトリート』って言った子はお菓子もらえるんだって。ウメ子ちゃん、後でいく?」

ウメ子ちゃん「いく〜〜!ウメ子ね、トリックオアトリートって言えるよ。トリック・オア・トリーーート!!」
天井を指差してキメポーズをとりながら、ウメ子ちゃんは大きな声で叫びました。

マツお母さんとウメ子ちゃんは机上空間で、オレンジ色の折り紙でかぼちゃを作り、幼稚園から持って帰った紙袋にのりで貼りつけました。

軽くおやつを食べてから、歩いて5分くらいのところにあるお店に向かいました。

ウメ子ちゃんは紙袋を持って、跳ねたり飛んだり空を見上げたり、立ち止まって近所の家の玄関先にある置物に挨拶したりして、「タラッタターンターン♪タラッタターンターン♪」と歌いながら、踊るようにしてお店に向かいました。

マツお母さんもウメ子ちゃんの後をついていきました。

ウメ子ちゃんはお店に入ると、とても小さな声で「いつ言ったらいいの?」とマツお母さんに聞いてきました。

マツお母さんも小さな声で「いつ言ったらいいかな?」と返しました。
マツお母さんはとりあえず、お店の中を歩いて商品(レーズンと卵)を選んで、
レジに向かいました。
ウメ子ちゃんもついてきました。

マツお母さんがお金を払ったりしていると、ウメ子ちゃんはマツお母さんの服をつかんでいました。

お店のおばさんが「あ、何か言うの?ん?あ、聞こえたかな〜」と言いました。

マツお母さんがウメ子ちゃんの口元に耳を近づけると、蚊のなくような小さな小さなひそひそ声で、「トリックオアトリート」と言うのが聞こえました。

お店のおばさんは「はい、どうぞ」と言って、ウメ子ちゃんにラッピングされたお菓子を渡してくれました。

ウメ子ちゃんはお店を出ると、「ウメ子、トリックオアトリートって言えたね〜!!」と元気よく言いました。

マツお母さんは「トリックオアトリートって言えたね〜」と真似で返してから、
「アリさんみたいにち〜っちゃい声だったねぇ」と付け足しました。

ウメ子ちゃん「小さかったけどね、(お店のときよりはちょっと大きな小声になって)トリックオアトリート……って言えたんだよ」

マツお母さん「言えたね〜」

(おしまい)

ウメ子ちゃんに対して、「その自信はどこから?」「変な自信ついちゃってないかな?」……って時々思ったりするんですけど、ウメ子ちゃんが自分で思っているそのままを返しているから、いいかな。

逆に「全然言えてなかったじゃん!」って否定するのは、ありのままを受け止められていないってことですしね(タケお父さんはよくこういう発言して、ウメ子ちゃんを怒らせていますが)。

月に何回か行くお店なんですけど、この日はレジの人があまり見たことない人だったのが、残念なところでした。割といつもはメガネのおじさんなんだけどな。でも、メガネのおじさんだったとしても、ウメ子ちゃんはこんな感じだったかな(^_^;)

もっと小さい個人商店で、お店の人との関係が近かったら違ったかもしれないですけどね。去年まで住んでいたところはそういうお店がいっぱいあったなぁ……。

ちなみに、お菓子の袋にはラムネとミニルマンドとペロペロキャンディーが入っていました。ウメ子ちゃん、1日1個ずつおやつの時間に食べていました。普段、マツお母さんはウメ子ちゃんに市販のお菓子を買ってあげないんですけど、ハロウィーンってことで、特別にね(^_^) 


2016年11月6日

昨日、マツお母さんは腹を立てていました。

タケお父さんが出張にいくというので、車で空港まで送ることになったのです。

マツお母さんは今年「オートマ限定」を解除して、マニュアルの運転免許を取りましたが、相変わらずマニュアル(ミッション)の車を運転するのが苦手なのです。

運転すると思うだけで、乗る前から激しく動悸がしてハラハラが止まらないのです。「嫌だー!バスで行ってー!」と、騒いでいました。

空港からなんとかウメ子ちゃんとふたりで自宅に帰り着いても、まだ気持ちが落ち着かず、なんでマニュアルの車なんて買ったんだ! とか思うとむしゃくしゃして、マツお母さんは「タケお父さんなんて、きらい!」と叫んでいました。


その日の夜のこと。

布団に入ると、ウメ子ちゃんが「お母さんは、お父さんのこときらいなの?
お父さんのこときらいって言ってたね」と言いました。

マツお母さんは「お父さんのこときらいって言ったけど、お父さんのこと好きだよ」と言いました。

ウメ子ちゃん「ウメ子のことは?」

マツお母さん「ウメ子のことも好きだよ」

ウメ子ちゃんはマツお母さんの顔を両手ではさんで、ウメ子ちゃんの方に向くようにしました。

ウメ子ちゃんはマツお母さんの目をみながら、「お母さんは、お母さんのことは好きなの?」と言いました。

マツお母さんは「お母さんは…、お母さんのこと好きだよ」と言いました。

ウメ子ちゃんは手を離して、顔を上に向け、「ウメ子はね、ぜんぶの人がすきなんだよ」と言いました。

マツお母さん「ウメ子はぜんぶの人がすきなんだね」

ウメ子ちゃん「お母さんもすき。お父さんもすき。ウメ子もすき。おばあちゃんもすき。おじいちゃんもすき。Nもすき。……Nは、め〜〜っちゃ、すきっ!」
(※Nくんは、幼稚園で同じクラスの男の子です。)

マツお母さん「Nのこと、め〜〜っちゃすきなんだ」

ウメ子ちゃん「N、おしりプリプリ〜とかやるんだよぉ〜」

マツお母さん「あはは。 オオカミは?」

ウメ子ちゃん「きらい!怖いから」

マツお母さん「カミナリさんは?」

ウメ子ちゃん「きらい!怖いから」

ウメ子ちゃんとマツお母さん「ふふふ」

(おしまい)

マツお母さん、その後何か話そうと思いましたが、ウメ子ちゃんを見るともう寝ていました。まだ19時前でしたけど。

ひとりで起きてきてから、この物語を思い返しながら10年日記を書いていて、
「あ〜〜〜〜。なんで私は、『オオカミさんは?』とか『カミナリさんは?』とか
余計なこと聞いちゃったんだろうな〜。『ぜんぶの人がすきなんだね〜』で、
終わっときゃよかったな〜」って思いました。

まぁ、いっか。

それよりも、「タケお父さんのこときらい!」って、ウメ子ちゃんの前で言っちゃうことの方が問題ですね。ダメだ、私は・・。反省しました(^_^;)

今日、出張から帰ってきたタケお父さんにこの物語を伝えたら、「やばいよ。マツちゃんの情緒不安定さをウメ子ちゃんは感じ取ってるんだよ」って言われました。
ガーーン……。

マツお母さんはウメ子ちゃんには「お母さんはお母さんがすき」と答えてしまったけれど、正直に言うと、自分のきらいなところがたくさんありすぎて、全然好きじゃなくて、心の中では複雑な気持ちになりました。

ウメ子ちゃんはよく、「ウメ子はウメ子のこと、だ〜いすき!」と言っています。

それが、「子育ち」をやっているからなのか、こどもだからなのかは、マツお母さんにはよくわからないのですが、とてもいいなと思います。ウメ子ちゃんも、年を重ねると変わっていくんでしょうか。自分のことが大好きって気持ちがどうか長く続きますように。


「子育ち」という育児方法をどんな親でも使える形で表現したいと思っています(^_^)