元設備屋さんのマイクラ体験記
私がコツコツとひっそりとやっている趣味が「マインクラフト」
マイクラ歴は2年くらいのまだまだひよっこです。
その体験記と言うよりどのような部分に魅力を感じているかを作った物を魅せながらお話したいと思います。
まず、記事のトップにある建築物。これは何のなのか?というと
有名な「天空トラップタワー」(通称:天空TT)です。
これはオブザーバーを使用した水流式の天空TTで水の出し入れはこの下のにあるタイマーによって水の出し入れを間欠的に行っています。
(機構などを詳しく書くと長くなるのである程度省きますね)
この下側はどのようになっているのか?というとこのようになっています。
上部にある湧き層に湧いた敵が水流によって押し流されて、下の受け皿に落ちてきます。落ちてきますが受け皿には水が張られているためそこで敵はやられません。受け皿の水流に乗って敵が一つの場所、この場合だと中央に見えているガラスの部分に集められてそこで真下に落下していきます。
そして落ちてきた敵はちょうど画像の黄色い丸の部分で落下死する高さになっています。下にはホッパー(アイテムを吸い込む装置的なもの)が仕掛けられていてやられた敵から落ちるアイテムを自動回収したのち、チェストと呼ばれる箱に自動で仕分けることで収納されていくシステムが組んであります。
裏はこんな感じになっています。
この設備によって得られるものは
・ゾンビが落とすゾンビ肉→村人との交易でエメラルドに
・スケルトンが落とす骨→骨粉や白の染料
・クリーパーが落とす火薬→花火、TNTの材料
・クモが落とす糸→弓や釣り竿の材料
と言った具合に敵からのアイテムを効率よく、しかも放置+全自動で手に入れることが出来ます。
もちろん、もっと効率がいい天空TTはありますし、形自体はオリジナルですが基本的な仕組みは先人の知恵をお借りして作っています。
この面白さはどこにあるか?と言われると多分子供たちなら
「すげー!沢山アイテム手に入るじゃん!」と単純に喜ぶのですが私はもう大人ですのであまりそこに魅力は感じないわけです。
ではどこに感じたか?と言いますと
「組み合わせによる一つのモノ」がここにあるという事です。
当たり前ですがマインクラフトは「天空TTを作る」と言うことだけが出来るゲームではありませんし、天空TTを作るというタスクもありません。RPGのお使いクエストのようなものではないのです。
これは「ゲームの仕様」を上手く使った設備で、このような設備はこれ以外にも沢山あります。
天空TTを作るうえである程度知らなければならない仕様は
・敵が湧く条件
・水流が敵を押し流すということ
・敵が湧く暗さを知っている事
・地上から高さいくつまでなら建築可能か
・敵が落下して死ぬ高さはいくつ?
・タイマーのつくり方は?
などなど、まだまだあります。
で、この仕様は知らなくても作ることが出来ます。youtubeなどにこういった設備系を作る動画は沢山ありますし、ライブ配信などで作っている人も沢山います。
その人たちのつくり方を真似すれば同じものが作れます。
かくいう私だって最初の頃は見様見真似で作っていました。しかし作っているとだんだんと仕様を理解していくことになっていき、だんだんと自分なりのものが作りたくなってきます。
仕様を理解していくことで単なる作業員から現場監督的思考、そし設計者的思考へと時間変化によって推移してくるわけです。
こうなってくるとそのうち理解するのに時間が掛かる「設計思想」と言うものを感じることが出来ます。
実は先ほど紹介した「天空TT」なのですが作り方を変えることで
「自分で落ちてきた敵を殴って倒す」と言う仕様にすることも出来ます。
このような感じに敵を溜めることが出来きます。これを作るときに知らなければならない仕様は
敵が自分の一撃で倒せるように体力調整することです。自分の目の前で敵が落下死しても経験値は入りません。
このタイプのメリットは「自分で殴って敵を倒すとアイテムの他に経験値が入る」という事です。経験値の使い道はエンチャントや修理など沢山あり、沢山欲しい時があります。
ではデメリットは何か?というと「放置・全自動ではない」と言う事です。必ず自キャラを操作して敵を殴る必要があるということです。
どちらのタイプへ設計するかは人それぞれで、例えば他に経験値を取れる設備を作ることを想定していれば完全に落下死するタイプでいいですし、敵を倒す爽快感が欲しいとか単純にどうせなら経験値が欲しいとかの理由ならこちらの設計になります。
マイクラの動画投稿者の多くは放置型が多いと思います。これは「放置」することで編集の時間などを取りやすくすることや、他に経験値トラップを作ることをネタとしているからだと思います。(もし仮に私が動画投稿をしているなら同じようにしますし)
私はレルムというマイクラ公式サーバーを使っているのですが、公式サーバーだと放置すると接続が途切れてしまうという仕様が有るため、自分でドロップ増加の剣を握り、倒すという仕組みにしていました。逆に完全に個人でやる場合は放置型を作るようにしています。
ここまでの事でもう気づいている方もいると思いますがマイクラでこのような設備を作るにあたって必要なことは
・仕様を知ること
・設計を練ること
・どのように遊ぶのか
と言うことになってきます。
特に設計の部分に関しては先ほどの「ゲームプレイの思想」のようなものも入ってくるのでそれが「動画映えするものがいい」とか「コスト下げたい」など人それぞれになってくると思います。
そうなってくるとどうなるのか?と言うとオリジナルな感じが欲しいなと思うようになると以下の図のようなことが始まります。
これは「クリエイティブモード」といって建築がメインの方々がよく使うモードです。これはブロックが全て用意されている状態で自分の好きなように建築が出来るモードなのですが、そこで設備の形や動きなどを確認するようになってきます。設計でいうと試作ですね。仮想空間での試作と言った感じでしょうか。
仮想空間での仮設計に凝ったり例えば見た目にこだわったりとするようになってきます。
見た目でいうと私はこんな感じのものを作りました。
これは海にある海底神殿と言う場所で出てくる「ガーディアン」というものを自動で倒して処理できる設備を作ろうとしている時ですね。
正直効率は良くないです。もっといいのが有りますが水中から見た感じが
「いいなこれ」と思ったので作ってみました。
ここら辺になってくると「デザイナー思考」にもなってきます。そして効率化をさらに追及してスリム化してくと機能美と言う言葉が生れてくることになるのかもしれません。
最後に一応比較的受けが良かった建築物を2つ紹介します(あまり期待はしないでください)
これは何なの?といわれると・・・・温室です。
マイクラをマルチプレイしている時、よくあるのが「かぼちゃの種どこにある?」とか「サトウキビ全部つかっちゃった!」とかあると思います。私も歴が浅いですが、それよりも歴が浅かったりする人とやるとこうなることが多かったです。
そこで農作物や植物などをひとまとめにしておいておける場所が有ればいいかなと考えて作った気がします。
中はこんな感じになっています。ニンジン・ビートルート・ジャガイモ・サボテンなどをまとめて育てています。ここがメインではなく植物倉庫のような感じでここから持ち出して各々が育てるという場所にしていました。
もう一つは倉庫です
外観はこんな感じです。半地下の倉庫ってかっこいいよなという安直な発想から作り始めましたが、思ったより大変だった気がします。
1階はこんな感じになっています。一応、全自動仕分け回路を組み込んであるのと、シュルカーアンローダー(シュルカーボックスからアイテムを吸い出してくれるもの)を搭載しています。
地下に降りると景色はこんな感じになっています。収納が樽になっているのは負荷軽減のためですね。
仕分けの回路はこんな感じになっています
通例だとこのような回路は隠すものらしいのですが、私の場合回路もデザインの一つだという思想がありましたのであえて外から見えるように配置してガラス張りにしました。少しだけ見えるレッドストーンが設備感を出してくれるので気に入ってます。
いかがでしたでしょうか?この記事を読んで少しでも多くの人たちがマインクラフトという世界に触れてもらえればうれしいですし、私もクラフターのはしくれとして今後も楽しんでいきたいと考えています。
もちろん、魅力はこういった設備だけではありません。冒険をしたり、建築をしたり、空を飛んでみたり・・・と様々なことが出来ることはもはや語る必要はないのではないか。と思うわけです。
そこで自分が元設備屋であるという目線から伝えることは出来ないかと考えたわけです。
小難しいことは抜きに「マインクラフト楽しいよ?」という感想だけでも十分ですが、ここから先のマインクラフトを自分で作るためには「自分がどんなことを今現実でしているのか、してきたのか、していくのか」を照らし合わせながら、自分と会話しながらブロックを見つめることも悪くはないと思うわけです。
これは感覚的なものですがマインクラフトはプレイしていくうちに
ブロックを置くゲームから積むゲームに変化し、そのうちブロックを据えていくゲームへと進化していきます。
その感覚を楽しむための入り口になれればと思っています。
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