姉という存在に憧れて
僕は一人っ子だ。
なので兄弟喧嘩をしたことがない。
友人から兄弟の愚痴を聞かされるたびに、内心羨ましいと思っていた。
僕の母は僕を産んだ後、子宮筋腫になった。幼い頃に、「誕生日に何がほしい?」と聞かれて、「妹!」と答えたことを今も後悔し続けている。
さて、もし兄弟ができるなら姉が一番ほしい。妹もいいが、「姉」という言葉にはそれ以上の魅力を感じる。僕は年上好きなのだ。
2つ目にしたエロゲーは「君が主で執事が俺で」というものだ。
そこに上杉美鳩(鳩ねえ)というキャラが出てくる。
彼女は主人公の姉で、なんやかんやでお金持ちのお嬢様一家に拾われた主人公とともにその家のメイドになる。
詳しいあらすじは適当に調べてほしい。俺はもう忘れた。
さて鳩ねえだが。彼女は姉でありメイドである。
姉でメイドだぞ!!姉で・メイドだ!!!(大事なことなので三回言った)
俺の人生におけるフェチがこの時点で決定されたと言っても過言ではない。
豚カツとカレーを合わせてカツカレー!!…みたいな力技である。
反則だよ。反則。
メイドの姉にダダ甘に甘やかされる。そして締めるべきところはきちんと締められて成長を見守られる。
嗚呼…男としての贅沢ここに極まれり…
彼女も「俺の嫁リスト」の殿堂入りとなった。
現実の姉がどういうものか僕は知らない。そんなにいいものでもないとは聞く。
ただ、僕はエロゲーやアニメを通じて「姉なるもの」の欠片を拾い集めていくのだろう。
それは寂しさを埋める時間でもあるが、新たな発見に満ちた時間でもあるのだ。
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