好きな喫煙所

喫煙所には「侘び寂び」が重要だと思う

汚すぎる喫煙所は確かに嫌だ、でも最新の設備を備えたピッカピカの喫煙所でもちょっとお尻がむずむずする。

昭和の残り香がほのかに漂っていて、それでいて清掃がきちんとされている喫煙所がベストだ。

駅のホームの喫煙所が好きだ。新幹線のホームの喫煙所などもいい。長い旅路を終えて一服。さっきまで同じ電車に乗っていた人や、これから旅立つ人、おそらく二度と同席することのないであろう人々の人生のレールが一瞬だけ交差する瞬間。ここから先は特急列車の人生の人もいれば、各駅停車の人生の人もいるだろう。煙草を吸うことが唯一の共通点。この一瞬だけは相席だ。

だんだんと喫煙所も姿を消していく。それは仕方のないことなんだろう。でも、喫煙所に限らず、世の中に無駄なスペースをちょっとは残しておいてほしいと心から願う。
人はそんなに効率よく生きることはできない。無駄だと思っていたものは、社会に必要だった「余白」なのかもしれないのだから。

今日もお疲れ様でした。人生の無駄を慈しんで、やっていきましょう。

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