見出し画像

親日家だったスリランカ人女性ウィシュマさんが名古屋入管で死亡した事件

激しい嘔吐と吐血を繰り返し、体重が20キロも激減するなど、著しく健康状態が悪化したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)を入院させることなく、今年3月に死なせてしまった名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)。8月10日、法務省及び出入国在留管理庁(入管庁)は、ウィシュマさんの事件についての最終報告と、名古屋入管の局長などの処分を発表した。

しかし最終報告も、ウィシュマさんを死なせてしまったことへの追及が甘い上、人が一人死んだ事件にしては処分もあまりに軽く、しかも対象は名古屋入管の局長らだけで入管庁本庁や上川陽子法務大臣自身が具体的に責任を問われるものではなかった。来日中の遺族は「上川法相自身が責任を取るべきではないか」と訴えた。


この問題は前々から私も何度も指摘してきた問題ですが、人権、人倫に関して日本人全体の意識、認識の低さが国際社会で色々な波紋を広げているのは事実です。

ナショナリズムは自分の国を愛する素晴らしい考えでもあるのですが、これからの世界は国境という概念が徐々に無くなっていき、国家や人種、イデオロギーという個々の枠を超えて、一つの人類、世界という枠組みの中で共存共栄を模索していかなければならない時代に突入しています。

行き過ぎたナショナリズム理念は、旧態依然とした古い枠組み、価値観に自らを縛り付けてしまう事になりかねません。

そこで一番大事な事は、言語も文化も風習も違う他国の人達を理解し受け入れるためには、人権の尊重という概念、心情が一番重要になります。

これが理解できなければ、今後国際社会で日本人は、倫理観の無いモラルの低い人種として、どんどん評価を落とし排他されていく事になりかねません。

ルールの前に、人ありきです。

倫理、人倫なきルール(法)は、我々自らを冷たい監獄に縛り付けるものでしかありません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?