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生贄の門

「生きる演技」で文学が全く理解できないことを実感したので、
絶対にハズレのないサスペンスホラーを読むことにした。
スペイン小説といえば「花嫁殺し」が面白かったので、
絶対これも面白い!と期待して読んだらちゃんと面白くてよかった。
(続くよ!映像化も待ってるよ!!感満載だった「花嫁殺し」の続きも待ってる)

「隔絶された田舎」「独自の文化(信仰)」「大惨事」の
三つ巴サスペンスホラーを私は「横溝ワールド」と呼んでいるのだが、
欧米では「フォークホラー」と呼ぶらしい。おしゃれ。
「生贄の門」はフォークホラーのお手本みたいな話なんだけど、
このお手本感がいいんだ。ものすごい安心感。
水戸黄門で助さんが印籠出すシーンくらいの安心感。
なので「予想外の展開!」「衝撃のクライマックス!」
「まさかの犯人!!」などを求めている人には物足りないと思う。
でも主人公のラケルと息子のフリアン、ラケルの相棒のフアンが
真っ直ぐで優しくていいキャラだし、名前も覚えやすいので、
映画みたいに気楽に読めると思う。
海外小説が苦手な人にもおすすめできるなと思った。