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子どもを産むことにした理由5つ

息子を産んで1年経った。
1年間、育児をしてみて改めて思ったこと。
育児って、私に向いていない。

育児は新しい困難の連続である。
日々、同時多発するさまざまな事態に、器用に、マルチに、スピーディに立ち回る能力が試される。それでいて、小さいことを気にしすぎず、寛大にポジティブに捉えることが重要だった。

いっぽう、私の性格。「慣れないこと」や「初めての環境」が特に苦手。

今までは、新しいことの度に構えすぎてしまい、先によく下調べし、イメトレし、自分なりの合格ラインやバランスを見出してから対応してきた。1個1個をきちんと考え解決したい。小さなミスをすれば、その晩はずっと一人反省会で考えこんでしまうバカ真面目。(※解決まではしつこいが、自分の中で解決できればすっかり忘れる)
なので予期せぬ新しいこと続きの育児中はもうずっとオーバーヒート中。まったく「お母さん」職への適性がないのである。
「お母さん」職って、いわゆる「肝っ玉母さん」的な性格の人が向いている気がする。

だけどそんなことは産む前から充分理解していたこと。

ではなぜそんな不器用女が、子どもを産んでみようかと思ったかについて記録しておく。

①自分の将来への投資のため

子に期待しすぎても駄目だけれど、自分たち夫婦にとって、若い時は楽しみを提供してくれる、老後は頼れる存在になるといいなということがまずひとつあった。介護を頼むね!と丸投げするつもりはないが、重いものを持ったり、最新機器の使い方くらいは教えてほしい。

②夫の人生を豊かにできるから

私の生きるテーマのひとつに、「夫の人生を豊かにする」がある。夫の性格上、子どもや子育てが好き、孫の存在に憧れていることがあったので、子どもがいるのはこのテーマに合うと判断した。また、これは私の願望でもあるけれど、私たちは家族人数が割と少なく、「家族が多いことへの憧れ」があって、増やして楽しくしたいということがあった。私たちにとって、単純に「共通の好きな人がひとり増える」ってことでもある。

③夫が私に不足する母スキルを持っていて補完できる

冒頭にあげた、私に不足する「母スキル」、実は夫がばっちり持っている。夫は器用でぱぱっとなんでもこなすし、ポジティブで気持ちの切り替えが早い。ついでに料理が得意で、効率派、マルチタスクをこなせる。にこにこして人当たりも良いから、他のママさんや保育士さんとも上手くやるだろう。乳が出れば交代してほしかったくらいだ。もしも夫が私と同じ鈍臭いタイプなら、育児はかなり大変だったと思う。

④自分の身体は産んだ方が調子よさそうだったから

自分は20代の頃から、女性ホルモンの分泌が活発な方で、活発すぎて逆に体調を崩したりしていた。特に診断があったのではなく、完全に自分の感覚だけだが、おそらく身体的には出産向きだと判断した。

⑤親が喜ぶ

私の両親は離婚しており、特に母は離婚後、私の住む街に(たぶん)私を頼ってやってきて今は一人暮らし。母は昔から子どもの面倒を見るのが大好きなので、孫を相当喜ぶだろうということが分かっていたので、親孝行にはなるかなと思った。(とはいえ、これはそこまで大きな理由ではなく、こちらの事情を優先した結果ではあるが)

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大きくは、この5つが子有り家庭を選んだ理由だった。

1年経ってみて、やっぱり育児は私に全然向いてなくて大変だった。
でも、大きな問題もなく妊娠して元気な子どもを産めた私の身体機能や、息子(孫)が可愛くてしょうがない人生に突入した夫やそれぞれの両親を見ると、今のところこのような判断をして良かったなあと思うのである。

おわりに

不器用な母に向かない女ではあるが、得意なこともある。
それは、よき育児のために本や施設やネットで育児情報を集めてよく調べて根気よく実行できること、無駄使いせずフリマアプリなどを活用してコスパよく充分な育児関連品を手に入れられること、子育て費用や教育費をしっかり稼ぎ計画的に運用していること。子どもが小さいうちにはあんまり日の目を見ない真面目なだけの裏方母親ではあるが、中学生頃になって進路に悩む時くらいには役に立てるかもしれない。

ところで、私の子どもを持つ持たないについての考え方は、「ポジティブに考えられそうなら、子どもを持ったほうがいい」である。なんとなくで「夫婦ならばみんな子どもを作るべき!」とも思わないし、ひとりでも、ふたりでも、生きるのが楽しい人生ならそれでいいと思う。でも子どもが生まれないと社会は続かなくって、若い人のいない世界ってさみしいので、愛されるところに子どもが生まれていくことを願う。



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