よくわかるシリーズが行政書士試験においては優秀である

2020年度、仕事で行政書士の資格が必要になりました。彼女と一緒に本屋に行き、よくわかるシリーズが目に入ったのですが、よくわかるシリーズは値段も高いし、そこまでおすすめではないとされていたので、伊藤塾のテキストと問題集を買うことにしました

https://www.itojuku.co.jp/shiken/gyosei/feature/ukarugyouseisp.html
うかる!行政書士 総合テキスト

ただ、これが今にして思えば失敗のもとでした。会社法概要に眠気を誘う内容でほとんど頭に入りません。民法の保証関係も表にまとまってるだけで読むのが苦痛でした。それでも何とか読み終え、伊藤塾の過去問、記述対策本をもとに本試験に臨みました。

結果は見事に不合格。177点と燦燦たる成績で、法令系の択一は半分程度しか解けませんでした。

勤務先の上司からはビザの関係で、今年中に合格しなければならないといわれ、再度チャレンジすることにしました。去年は予備校のテキストで失敗したので、「独学 行政書士」で検索して回り、独学といえば国家試験のためによくわかるシリーズが鉄板みたいなことがどこのサイトでも書いてありました。半信半疑でよくわかるシリーズを試し読みしてみたところ、国家試験のためによくわかる憲法はかなりわかりやすく、すらすらと頭に入ってくるので、よくわかるシリーズを買うことにしました(民法だけはよくわかるシリーズが分かりにくいと書いてあったので民法が分かったの方を買いました)。また、独学向けのサイトで合格道場が一番便利だと書いてあったので、合格道場のプライム会員にも申し込むことにしました


それから1年後、法令の択一は20点程度のび、見事に合格を勝ち取りました。ここから個人的に思ったことを書いていきたいと思います

https://www.pro.goukakudojyo.com/
合格道場
studyingの司法書士よりはかゆいところに手が届きます。ただ、解説がものすごく長いです。読んでいて苦痛に感じるものもあります。行政書士試験に受かるのが目的なら、レベル1から3を完璧に仕上げれば、合格点よりちょい上程度にはなると思います。レベル4,5はよくわかるシリーズに記載されている論点もちらほら出てきますが、行政書士試験の本試験では落としたところで問題ないので、苦手なところは無視することをお勧めします。

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国家試験受験のためのよくわかる憲法
かなり平易。ものすごくわかりやすい文章で書いてあります。行政書士で出てくる論点はこの本ではすべて触れられています

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国家試験受験のためのよくわかる行政法
文章は少し固め。行政法に関していえばなぜそういう制度になったのかは理解はできます。試験に出てくる論点は全部カバーされてます。ただ、地方自治法の箇所は制度の趣旨が省かれてるので、初学者だと頭に入らないと思います。合格道場の地方自治法とは対応していないところがちらほらあります

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自治体職員のためのようこそ地方自治法
文章は比較的読みやすいです。制度の趣旨もきちんと書いてあり、理解しやすいです。合格道場の地方自治法の問題で触れられている箇所はほぼカバーしてますが、国と地方自治体の紛争周りはさらっとしか書いてません。こちらに関しては「国家試験受験のためのよくわかる行政法」だと細かい数字まで触れられてるので、併せて読むことをお勧めします

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民法がわかった
文章自体は比較的わかりやすいです。ただ、厚みが半端ないです。しかも、民法の全体像を大まかに把握するという趣旨なのか配偶者居住権、保証関係の細かい論点――保証会社が保証人になってるケースとかは条文を読めという方向で書かれてます。法律は準用関係や()の部分が読むのがとにかくきついので、制度の趣旨だけでも解説してほしかった。。。

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国家試験受験のためのよくわかる会社法
文章はよくわかるシリーズの中では固め。細かいところまで書いてあるせいか初学者にとっては一読しただけでは頭に入ってきません。なのに社債関係はくそ長い条文を読めというスタンスなのがつらいです。初学者の人はタイトルところで大まかに流れを覚えて、問題を間違えるたびに再度読んだ方がいいです。

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国家試験受験のためのよくわかる民事訴訟法
文章はこちらも固め。著者としては眠たくならないように配慮したんだと思いますが、初学者だと読むだけで苦痛になるレベルです。行政書士試験だと民事訴訟法の細かいところまでは出てこないので、どういう流れなのか、立証の仕方はどういう感じなのか、多数当事者がからむ訴訟はどういう感じなのかを抑えておくだけで十分だと思います。なお、民事執行法や民事執行法は行政書士だと全く出てこず、実務でやるにしても報酬は取れないので、軽く読んでおくだけでいいと思います。(法律相談の時には役立ちますが、ここら辺はミスすると大変なことになる上に強制執行がらみは申し立て期限が短いので、弁護士に任せた方がいいです)

勉強の仕方

単に上で書かれたテキストを読んで合格道場を回しただけです。といっても何のことかわからないで、やり方を説明します。まず、よくわかるシリーズの適当な科目を手に取り、□1のところを読みます。次に合格道場で対応するところをやります。明日になったら、□1に対応する部分で間違えたところと選択肢を選んだ根拠を言えないところを復習し、□2で昨日と同じことをやります。これを7日程度繰り返したら、今までやったところで1度でも間違えたところや根拠を言えないところを復習します。これで合格点は取れます。

え?それめんどくさい?それなら、スタディングがおすすめです。スタディングならテキストと問題集が対応していて、講師が設定したとおりにやれば同じことができます。日々の復習もAI復習機能に丸投げできます。そして、それがなんとたったの11月30日まで4.84万円でできます。合格道場+よくわかるシリーズよりはお金がかかりますが、AI復習機能はかなり便利なので、面倒なら、スタディングを使うことをお勧めします


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