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大阪堺筋本町の社会保険労務士⚖️マチネ社労士事務所の上田麻美です⚖️


ちょっと労働時間や休日から外れますが、今日は年金について。


国民年金の保険料はR3年度で16,610円です。


払うのがきついと言う気持ちとても分かります。

会社にお勤めの方はお給料もそれなりにありますが、その中から社会保険料(健康保険と厚生年金)を引かれていますね。

それでも手取り給料は生活していくのに必要な額は残ると思います。


それに比べると国民年金に加入していらっしゃるような学生さんやフリーターの方は比較的収入が少ないと思います。


私もフリーターだった時期がありましたが、時給制のアルバイトをいくつもかけもちしては、月に12〜15万程度の給料を必死に稼いでいました。

その中から、国民健康保険と国民年金の保険料を払うのはめちゃくちゃしんどかったです。

払うの嫌だなぁ、払うと家賃払えるかな・・と毎月不安でしたが、払わないと余計に不安で仕方なく保険料を納めていました。


では、そんなに必死で払っていた国民年金の保険料は無駄なんでしょうか?

「払ってもどうせ年金もらえなくない?」という日本の誤解が出来るだけ解けるような記事に出来たらいいなと思って書いてみます。


私がフリーターだった頃は、毎月年金を納めることも手元のお金が減るので不安でした。

でも、年金を納めないでいることも不安でした。

理由は、貯金が全然出来なかったからです。

貯金ができないので老後の資金っていつからどうやって貯めるんだ?って思っていました。

節約して少しずつお金が貯まっていっても、住んでいる部屋の更新料で一気になくなってしまったり、テレビや電子レンジのような家電が一気に壊れてしまったり。

そうやって貯まっては減っていく貯金を見ていると、将来の生活はどうなるのか?という不安がありました。

なので、私にとっては年金は払っても不安・払わなくても不安になるものでした。


では、国民年金って一体いくら貰えるんでしょうか?


国民年金は20歳から60歳まで毎月欠かさずに保険料を納めた場合は、65歳のお誕生日から年間約78万円支給されます。

日本人の平均寿命が85歳ということですので、65歳から85歳までの20年間毎年78万円の国民年金を受け取ることができれば


78万円 ✖️ 20年間 =1560万円

結構な金額ですよね。


では、65歳の時点で自分で1560万円を現金で用意しておこうと思うと、20歳から60歳まで毎月いくらずつ貯金をする必要があるのでしょうか。


1560万円 ➗ 40年間(480ヶ月) = 32,500


20歳のお誕生日から60歳になるまで毎月32,500円ずつ貯金しなければ1,560万円の現金は用意できません。


では、国民年金の保険料はいくらでしたか?

16,610円(令和3年度)でしたね。


どちらの方が効率的にお金を貯めれるか分かりますか?


もちろん、年金ですから生きていないともらえません。

65歳からの老後が20年あると仮定しての計算ですから、66歳で亡くなる方もいらっしゃるでしょうし、その場合は想定した金額が貰えないこともあるでしょう。

でも、自分が何歳に死ぬかなんて分かりません。

不安なく生きるためには、今手元にあるお金を効率的に増やしたり運用したりする必要があります。


もし毎月3万円の貯金をするのなら、16,610円は国民年金を支払い、残りを現金で貯金する方が効率的だと思いませんか?


国民年金がなぜ16,610円なのかは理由があります。

国民年金の保険料には「国庫負担分」の加算があります。

自分で16,610円を支払うと、国庫から同額の16,610円を加算して33,220円分を、納付者分の年金財源として政府へ納付しています。

計算すると自分で想定される金額を貯金するときの一月あたりの貯金額を同じくらいになりますね。


国民年金のお得さが少しでも伝われば嬉しいなと思います。


では、次はまた労働時間や休日のお話に戻るつもりです。

よろしくお願いします。




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