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「私が死んで満足ですか? 誰が殺した悪役令嬢」紹介・あとがきなど

レジーナブックスから「私が死んで満足ですか? 誰が殺した悪役令嬢」(アルファポリス)が発売されました。

公式あらすじ
社交界の悪女、セイナ・イゾルデ。次期王太子妃の立場を笠に着て横暴な振る舞いをしていた彼女は、王太子と懇意にしていた子爵令嬢を虐げたとして婚約破棄され、自ら命を絶ったという。だがその後、一通の告発文が届く。『セイナ・イゾルデは殺された』――と。調査を任じられた宰相の娘アリアが関係者に話を聞いて回ると、浮かび上がったのはセイナの意外な素顔だった。周囲の人々に利用され、搾取され、悪女の仮面をかぶって本当の自分を殺し続けていたセイナ。彼女はなぜ死ななければならなかったのか? そして告発文を送ったのは誰なのか? アリアが真相を探るうちに、事態は最悪の方向へ転がっていき……!?

アルファポリス書籍情報より

こちらは以前発売された「私が死んで満足ですか? 疎まれた令嬢の死と、残された人々の破滅について」のシリーズ作品となっております。前作は現在神作画でコミカライズ連載中です。

今作は「2」というナンバリングもなく、あえて「シリーズ作品」と称しているのには理由がありまして、あまり詳しく書くとネタバレになってしまうのですが同じ国ではありながらも今作のキャラクターたちは前作のキャラクターたちのことを何も知らない人々になります。なので関連作ではありながらも続編ではありません。どういう繋がりになるのかは最後まで読んで頂ければしっかりわかる作りになっておりますので前作を楽しんでくださった方には是非お楽しみ頂ければ嬉しいです。

「私が死んで満足ですか? 誰が殺した悪役令嬢」あとがきっぽいもの

※アルファポリスの書籍にはあとがきがないこともあり、この場を借りてあとがきめいたものを書かせていただきます。なお真相に関わるネタバレはしないつもりでいますが、可能なら本編読了後にお読みいただくことをおすすめします※
このお話は前作とは異なり主人公となるキャラクター、アリアが存在します。彼女が父の命を受け、死んだ悪役令嬢の死を巡る謎を解く――という流れです。そして今作で私が初めて挑戦したのは「キャラクターへのインタビュー形式」という表現方法でした。アリアは悪役令嬢に関わった人たちに話を聞きに行きます。そのシーンを小説形式ではなく、キャラクターの完全な語り口調で書きました。正直、最初はこんな形式で許されるのか、大丈夫なのか、面白いのか、と何度も消しては書きということを繰り返しながら執筆させていただきました。担当さんが優しくOKを出してくださったので最後まで書ききることができました。群像劇とはまた少し違った物語構造――最近ホラー小説でよく見かける「モキュメンタリー」に近い形になったのかなと思っております。とても難しかったですし書き上げた今でもなんとなく「これでよかったのか?」という気持ちは疼いたままです。またこの物語はハッピーエンドではありません。自作の中でも極めて苦い終わり方になったなと思います。恋愛小説とも言えず……私はいったい何を書いたのだろうかと自問自答。とはいえ、彼らの物語を最後まで紡げたことは安堵しています。消して許されない選択をした少女の物語、とでも思っていただければ嬉しいです。そして今回も前作に引き続き薔薇缶先生が素晴しい表紙を描いてくださりました。こんな素敵な表紙が許されるのか問題。そして挿絵はコミカライズを担当してくださっているあばたも先生です。人物紹介イラストの凄さに私が死んだ。両先生に担当していただけると決まった時、私は完全にプレッシャーに押しつぶされました。荷が重い。ちょっとまって厳しい。前作が私が想定していた以上に読者さんに手に取っていただいたこともまだ正直受け止めきれてないんだ。かつ、現在すごいコミカライズにまでしていただいているなかでの実質続刊。表紙と挿絵の神タッグ。いやいやいやいや荷が重い。「マチバリ」トルで進行して欲しい。そんな思いが心を駆け巡りました。執筆途中だったこともあり筆が止まったりとまったりの繰り返し。しかし書かねばならぬ書けば終わる書くしかない。そんな思いで最後まで駆け抜けました。大変でしたが書いたことで一皮剥けた気分ではあります。今作のその後を書いた番外編SSがレジーナブックスさんの公式サイトにて無料公開されております。前作の番外編もあります。こちらも合わせてお楽しみ頂けますと嬉しいです。

ここからはただの宣伝なんですが、アルファポリス文庫で「公主の嫁入り」というキャラ文芸シリーズものを3冊書かせていただいております。1巻は重版していただきました。

この作品は「今流行のキャラ文芸かつ中華を書けるかやってみよう」という完全な習作を担当さんに拾って頂き書籍化したものになります。まさかの3巻まで続くとは想像もしていませんでした。やりたいことをたくさんやらせていただいた大好きなシリーズですのでお楽しみ頂けると嬉しいです。

その他、既刊情報などはサイトにて公開しております。どこかでまた何かの御縁がありますように。

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