【数学】「fはyの関数、yはxの関数だから、fはxの関数」とは?

fはyの関数、yはxの関数だから、fはxの関数 みたいなのを聞いたことありませんか?僕はあるし、いままで「まあfはxできまるんだしそうだよな」と思っていました。

しかし、ふと考え直すと、よくわかりません。集合論の世界では、写像は始域と終域、そのあいだの元の対応によって定まるわけですが、上の言い方では$${f}$$といいながら定義域を勝手に変えている感じがあります。

そもそも$${x}$$の関数という言い方自体がよくわからないのだが、何なのだろう。おそらく、$${x,y}$$ともに何らかの集合の任意の元を表しているのだが、$${y}$$に関しては写像のようにも扱っている。つまり、最初の言葉は、写像と、その像をごちゃまぜにした言い方なのだと思います。

この解釈の上で最初の言葉を言い直すと
写像$${f:B\to C,\ y:A\to B }$$ ($${y}$$の関数、とか言える時点で、$${f}$$は$${f(y(x)),\ x\in A}$$の形で書けるはずなので、$${y}$$は全射の時を考えるはず)があるとき、$${f(y(x))=(f\circ y)(x)}$$であって、$${f\circ y:A\to C}$$は"$${x}$$の関数"($${A}$$から$${C}$$への写像)である。

つまり、最初に「$${f}$$は$${x}$$の関数」と言ったが、「$${f\circ y}$$は$${x}$$の関数」というべきものだと思う。更にいうと、$${x}$$の関数という言い方が分かりにくすぎるので使いたくない。(これが皆に共有される価値観なのかはわからないが、少なくとも不明瞭な表現だと思います。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?