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Vol.47 生成AIの教育活用ー飯山満中学校での公開授業を受けてー

先日、飯山満中学校の公開授業へお邪魔させていただきました
その時の感じたことを一部ですが、記事として紹介したいと思います
いつ行っても暖かく迎えてくれる飯山満中学校の方々には本当に感謝しております

生成AIで進化し続ける飯山満中

内藤先生らを中心として先生方の入れ替わりがまたかなりある中、その先生方にとっては2ヶ月程度、以前からいる先生方でもまだ8ヶ月という中でのAIを活用した授業実践でしたが、どれも無理やりではなく自然にみんなが活用しているのが印象的でした
よく想像される
先生「生成AI使うよー」
生徒「ウェーイ」「えっ?何それ?」
という雰囲気は一切ありませんでした
むしろ、鉛筆を筆箱から取り出すが如く
当たり前のようにChat Gptとやりとりをする姿がありました

すべての教科と授業を拝見できたわけではないので、見ることができた
また、授業者の先生方とお話できた数学にフォーカスしていきます

数学での活用についてー平方根ー

自分がどれくらいの力を持っていてどんな問題に取り組んでいけば良いのか
一人だとかなりその分析は大変
そんなところにChat Gptの力を!
まとめのテストを行ったところで、その問題(解答も?)を読み込む(食べさせる)
読み込んだ後、自分の現在地がどこにあって
どうしたらもっとこの単元の理解が進むのかを聞いてみる
すると、そのデータとプロンプトを元に、現在の実力にあった問題を出題してもらえる

もちろん上のレベルの問いも指示すれば組み立ててくれる

あとは、自分でどんどん問題を解いていく
最後には、自分がどんな問題を解いたのか
学んだことを振り返りにかいて全体でシェアリングをする

さっというとこのような内容でした

ただパソコンと向き合っていただけじゃないの?と思う人もいるかもしれませんが、目的は自分の数学の力を自分で認知して、学べているか
この目的は十分達成していたのではないかと思います

数学的な価値について

この授業は、中教審でも示された数学的に問題発見・解決する過程を学習過程に反映させていたのではないかと思います。
「事象を数理的に捉え, 数学の問題を見いだし,問題を自立的,協働的に解決し,解決過程を振り返って概念を形成したり体系化したりする過程」
としています

これを当てはめていくと

○「数学の問題を見いだし」→Chat Gptと共同作業

○「問題を自立的」→自分の足りない部分を出題してもらう

○「協働的に解決し」→2つの意味で今回の授業では挑戦していた
 1つは、「協働的にChat Gptを使えたか」というところです。
 ただ問題を出してもらうための道具ということであればただの作業です。
 しかし、出題傾向からより自分の苦手としている部分や次の単元へとつな がるところまでをプロンプトという形で共に突き詰めていけば協働的であると言っても差し支えないでしょう
 もう1つは、教室内の生徒同士で互いのChat Gptから出題されている問題の傾向がどう違うのかを分析するという作業です
同じような点数なのにどうして違う問題なのか、点数は違うのにどうして問題が同じなのか、その単元の根本を考える良いきっかけになっていることでしょう

○「解決過程を振り返って概念を形成したり体系化したりする過程」→振り返りを行う&スライドでまとめる
自分の学びを振り返ることと、どんな修正を行なったのかをスライドとすることで、本時で得たものを残していました

もちろんここまで上手く深まった生徒が全員だったかというとできていない生徒もいたかもしれません
しかし、ここで重要なのは、本時の展開で「授業者」という言葉が出てきません
学習者が主体となり、自らの力で学びを促進しているからです

では、授業者は何をしているのか
授業者は、自分の学びがまだ十分でない生徒に対しての個別に支援を行うことができるのです

まとめ

生成AIのせいで考える力が失われるとよく言われています
しかし、それは生成AIを「完全なものである」という間違った見方をしているからだと思います
付き合っていけばいくほど、それは「それっぽく」しているだけなのがわかってくると思います

生成AIは自分の中のものを言葉として、ぶつけ、精選していくための
「相棒」
です
生徒のそうであることを学んでいれば、考える力は失うどころか、活用することでより強化されたものとなっていくでしょう

またレベルアップしていく飯山満中学校にこれからも勉強させていただきたいと思いました

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