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Vol.33 ノートが良いのか、タブレットが良いのか〜二項対立を超えて〜

 よく言われるのが、ノートに書かせるのか、タブレットでまとめさせるのかということですが、今回の話は、どっちがどっちという物ではありません。狙いに沿って行った結果、こんな使い方を考えているということです。もはや、どちらも有効な学習のベースとなる道具ですよって観点でのnoteです。


1.ノートvsタブレット端末に何故なるのか

これはもう完全にどちらかが優れているという議論になってしまうからです。

ノートの良さがある
タブレット端末の良さがある

そうです。
どちらも良さがあります。
では、教師側はどちらの良さもしっかりと認識した上で選択しているのでしょうか。
多分、議論が起こるときに必ずどちらか片方によった見方をしているからこのようなことが起こるのでしょう。学習者目線にたつと、その良さを自分自身が知り、自分で選択していけるようになることが目的であるのに、どうしても教師側は自分が使わせたいによってしまっているのではないかと思います。

2.どちらがどんな時に有効なのか

どちらがどんな時に有効なのかは、教師ではなく、学習者が決めることが最も効果的であると思います。どちらの方が現在の自分のイメージを具現化できるのか、それを学習者が選択できるのが最もノートにしろ、タブレット端末にしろ、その力が十分に発揮される時だと思います。
 では、教師側に何ができるのか。
それぞれの与える影響について、学習者とともに考えていくことだと思います。
脳科学としては、実際にノートに書くときと、キーボード入力とでは、ノートに書く方が脳が活性化するという研究データもあります。

早期のデジタルデバイスの利用が漢字の手書き習得に抑制 的な影響を及ぼした場合、その影響は手書きを必要としない様々な言語・認知能力の発達にまで及ぶ可能性を 示唆しています。学校教育、特に読み書き教育におけるデジタルデバイスの導入については、その是非や適切 な利用方法などを注意深く議論していく必要があると言えます。

タイトル Cognitive underpinnings of multidimensional Japanese literacy and its impact on higher-level language skills 多面的な日本語読み書き能力の認知基盤と高度な言語スキルに及ぼす影響)
著 者 大塚 貞男  村井 俊哉

つまりノートに書くことも全く必要がないわけではなく、書く際の線の形成や音、書くことに伴い付随して起こる消しゴムやノートの手触りなど与えている感覚は数知れません。
それぞれの持つ良さ、成長段階での特徴を踏まえる必要があります。

3.まとめ

対立ではなく、それぞれの本質的なところをしっかりと教師が理解して、学習者と考えていけることが大切となってきます。

実際に書くということを重視している時間なのか
書くことよりも思考してほしい時間なのか
映像を見て、まとめる時にはデジタルの方がいいのか、ノートへ書く方がいいのか
発達段階において教師が主導で教えていく段階なのか

教授ではなく、見極めていく力が必要です。

学び続ける

これはもうこれからの社会ではどの職業であっても必要な姿だと思います。

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