教科書を精読してみた⑥ベクトル

今回のテーマは

数学B ベクトル

です。この範囲は、教員間の認識と,生徒間の認識の差が大きい分野かなと思っています。すごくシンプルな範囲な気がします。公式も少ないですし。だからこそ差を埋めるのに苦戦しています。数学が苦手な生徒さんにもしっかりとやり遂げて欲しいところでもあるので、まずは自分自身の理解を皆さんとともに、深めていけたらいいなと思います。

4月からは新学期も始まって忙しくなってくるかなと思います。中々全員というわけにはいきませんが、この素敵な機会を共有させていただいていただいていることに感謝です。

自分発信はなかなかできませんが、わからない担当としてnoteを頑張っていきたいと思います。過去の記事は,⑤よりすべてに飛ぶ事ができます。よろしければご覧ください。

①指数関数・対数関数
②図形と方程式    
③三角関数
④方程式・式と証明
⑤微分・積分

東京支部のメンバー9名で進めていきます!!9名の日記としてご覧ください。④の会からお二人増えてさらにパワーアップした東京支部になります。

※使用する教科書は「数学B Advanced(東京書籍)」です。

Day1 ベクトル・ベクトルの演算

・有効線分とベクトルとの違いを理解できているか?有効線分は向きのある線分である。ベクトルは,有効線分において位置を問題にしていない。

有効線分の同値類がベクトルである!!!!

・ベクトルAB=ベクトルaとすると,ベクトルBA=ーベクトルaこの変形はすぐに理解得できるのだろうか??固定されたベクトルとして見ているのか,どう数値の代表元として見ているのか??
・ベクトルは向きと大きさに着目するのが大切だが,そのイメージどうやっって伝える??位置(渋谷から→新宿,神戸→三宮みたいな)があるとモノが違う感じだが,大草原にいるときに受ける風は,dどこにいても変わらない。
・零ベクトルは,向きは考えないとあるが本当にないのかな??
・ベクトルの加法は,平行四辺形型で指導しますか??生徒の理解の際に,平行四辺形は後で出した方がわかりやすいのでは??(実教出版や第一学習者の教科書も要チェック!!)
・ベクトルの加法の証明は,できるだけ具体的→抽象的に持っっていると良き!!!
・加法は中継点を省くもので,減法は中継点を追加するもの。
・数直線での計算的に考えると後ろ引く前の感覚が説明しやすい!!
・正規化のときに,2つのベクトルにおける角の二等分線となるベクトルを求めよう!というと,生徒から大きさで割るという概念が出てきやすい!!
・練習問題の一部で,平面上のベクトルは2つのベクトルで表す事ができるという事への伏線と捉えると次につなげられそう!
・なぜ生徒は加法が苦手なのか??大きさのみで考えているのでは!?!?という事に納得!!!!あくまでベクトルは向きと大きさが大切!!
・図示するときに,始点と終点を繋げなければならない問題。自分自身が生徒たちに説明していたことと,みなさんの意見が同じでちょっと一安心。ただ,図示しなきゃいけないのか??となっているので個人的な課題です。

Day2 ベクトルの平行

・ベクトルの分析で正六角形の問題はどのくらい扱いますか??教科書にのっているだけの基準ではなくて,いろいろ基準を変えて見てもいいかも。この問題で,色々基準を変えていいんだということを指導できるのでは??このときに,平面の場合は2つの基準でいいことや,その基準は平行だと表記できない事に気づいてくれるといいなという問題!!
・1次独立ってなんだろ??教科書的な定義で良きなのか??平面のときは,2つのベクトルで平面がはれる,空間は,3つのベクトルで空間がはれる事ができるという事。
・1次独立と1次従属についてきちんと話しますか??教科書の表現で,条件を取っ払うと何が不都合になるのか??を常に考えていく必要がある。
・基本ベクトルって高校でしか言わない??直交座標でベクトルの成分を考えるということはもはや奇跡!?!?斜行座標だと,メモリが”1”ではないことの方が多いので大きさが1である基準はやはりわかりやすい!!
・ベクトルの大きさは内積の一般化である!!
・単位ベクトルにすることについて,自分たちで気づいて欲しいですよね。角の二等分線をベクトルで表記するところから話をすると,生徒から気がついてくれる!!内角と外角の証明をここではさめたらGood!
・ベクトルを表記するときに,縦で書く??横で書く??縦で書くと,ベクトルと座標の区別ができるので良きでは!?!?
・問題を解きときに,図形的なアプローチをした後に,成分だけで進めるということをすると,成分の方が4次元になっても同様にできるという事につなげる事ができる!!
・図形を書くときに,軸はいるのか!?!?ベクトルのときでもついつい書いてしまけど,なくてもいいよねって話もしたいですよね。
・内積は余弦定理から進めたいですよね。正射影の話もここでしておきたいところ!
・内積が0ならば垂直である!(90度というのはあくまで平面図形的な話…詳しくは会に参加してください!笑)

Day3 内積と成分

・内積を成分で表記するときに,どう持っていく?成分だけで求める内積の値の意味になんの意味があるのだろうか??内積の計算の仕方だけでやるのではなく,図形的なものとして見せた方がわかりやすいのでは??
・内積を直感的に分かってもらえるのはどうすればいいのだろうか??正射影??
・cosθイコールにすると-1≦cosθ≦1であるから,相関係数が見えてくる!!
・あるベクトルに垂直で,大きさを指定された問題は,成分は(2,1)の前に,(2,0)で示した方が直感的にわかるのでは!?!?わかりやすいのは大切だが,それだけでは本当に良きなのか??理論と直感のバランスが大切になってくる。
・内積の英語は現在はdot product,外積はcross productなので記号的に使い分け注意させたいですよね。また,成分の積のときも記号きちのとかいてますか??
・内積の性質について,図形的な証明はなく成分のときで書いてありますが,図形のときにも成り立つことを本来は示すべき??※一応成分で成り立つことは示している。
・位置ベクトル平面状に好きに1点を決めて良き!!始点をどうとっても結果は変わらない!!

Day4 図形と方程式・ベクトル方程式

・初等幾何,ベクトル,座標での証明の,メリットとデメリットを指導したいですよね。鋭角三角形,直角三角形,鈍角三角形に場合分けしないといけないのはなかなか難しいですね。(説明するのに,2001年京都大学をチェック!)
・ベクトル方程式っていう名前が苦手なんですよね…。
・べくとるほうていしきって言うと,y=ax+bの式がすぐに出てくるからこそ,y=3x+1であれば,(x,y)=(1,3)t+(0,1)とした方がいいかも!!
・始点から直線に向けてベクトルをたくさん書くと,直線上を動くPの話しかしていないのに,始点からを含んでの領域的に考えてしまうので,図を描くときは注意!!
・幾何的な説明→代数的な計算には早めに移動した方が良き!?!?
・“媒介変数”はここでお初の言葉!?xとyをつなげる(媒介する)変数である。
・この分野は新しい言葉が多いので,順番などを考えたり,できるだけ生徒の負担が少なくなるようにやって行きたいですよね。
・媒介変数の変形の際に,媒介変数tを消去したあとに,出てくる式(x-x’)/a=(y-y’)/bはどうやって元に戻すのか??数学Ⅱの分数式の解き方=tと置いて解く方法を復習がてらにやりたいですよね!!
・2点を通る直線の方程式の方がわかりやすいのかな??
・空間のときに,空間の直線の方程式や平面の方程式をやるのがオススメ!!
・外分のときは,-n:mで考えていれば,比にも向きがある!!!!!って考えたら,外分って元々ベクトルじゃん!!
・ベクトル方程式の応用で,領域の問題は,足して1にするための変形の説明はなかなか難しいのでは??
→足して1になるということは,

共線条件

2点を通る直線の方程式

存在範囲

の流れでやれば自然では!?!?!?

※お仕事で久しぶりの参加となりましたが,勉強になることばかりです。今年は領域の範囲の図示のところまで挑戦してみたいな〜

Day5 ベクトル方程式の応用

•斜交座標は教えますか??
→そもそも教えるとなると,斜交座標の最初から指導したいですよね。どうしてもテクニック的になってしまうので,そこは
避けたいところ。個人的には,よくわかっていなかったときは,そういうものと思っていた気がします。改めて反省。
→斜交座標的に,内積0であれば,垂直になる。直交座標の世界の人からすると,角度的にはとても違和感!!!(直交座標的には90°ではないということ)
•斜交座標は,果たして歪んでいるのか!?!?違う世界の人からしたら直交座標としてみれるかも!?!?
→根軸の時の話と同様に,次元を増やしたりすると見方が変わるのかも!?
•法線ベクトルって何かありがたみがあるのかな??空間でないとあまり使わない?
→次元を下げるときに法線ベクトルはとても活用できる!!(という事を噛み砕いて教えていただいていたので,今回はここでかなりの時間を使いました。感謝です!!!)
•法線ベクトルで出てくるなす角の問題は,tanやそのままの方向ベクトルでやった方が良きでは??多分法線ベクトルを使う問題かないからとりあえずなのかな??

Day6 空間の位置ベクトル

・空間のベクトルは,必要な平面にどんどん区切っていく!区切るように書いてあげるとよき。
・立体の中で、交点の位置ベクトルを考えるものは、空間版メネラウスの定理を理解しておくとよきかも。2直線が空間で交点をうという事は、その2直線を含むような平面が存在することが大切!!
→埼玉大2015年後期をチェック!!
・空間のベクトルのときは,必要な点や直線,平面などのみを書いた方がわかりやすい??
・4点が同一平面上にあるための条件の式を,始点がAのときと,始点がOのときで,同じ図の中で,始点が違うという事を意識したい!
・例題を,公式的に使うのではなく,平面を取り出すという事を言い続けていれば,もしかしたら生徒から式とかできてしまうのでは!?!?ただ暗記ではなく,図から理解できるようになりたいですね!!
・同一平面上のとき,係数の和が1になることだけ覚えていると,例題などの問題の係数の和が1にならないときに生徒は説明できるのだろうか??(基底で張られた平面の上にあるときは係数の和が1になるということが理解できている??)
・問題演習どう扱う??
→我々が誤答例をいかに持っているか,がポイントになる!(生徒は予習してくると答えがあっているのかばかりに目がいってしまう…)
→生徒の視点で,つまづいたときにその方針で解けるのかどうか考えて,最後までいけるのかを見てあげるといいかも??
・外積の説明をいたました!正直,自分が使いこなせていないから教えない…??みたいになってしまうので,今年は準備してしっかり備えたいです。


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