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霊界からのメッセージとは何か


シルバーバーチが霊訓を語る目的

私は、他の同僚と同じように、さる筋から物質圏での仕事の要請を受けました。その仕事というのは、自分たちの住む地球もろとも自らを破滅へ追いやるようなことばかりしている人類を救済することでした。

それをお引き受けして以来、私たちはずっと皆さんとともに仕事をし、今なおこうして努力しているのです。その日的は、人間は地上を去っても同じように大霊の懐の中にあって、より高い領域(霊界)において生き続けることを証明することです。それによって今地上で生活している人々に、自分が大霊の一部であることを理解していただきたいのです。

シルバーバーチの霊訓 新版・上 より

シルバーバーチは、霊界から地上世界の人類救済の為の要請を受けて来たという。そして、その救済活動の主たる活動は霊的真理を伝えそれを受け入れる人々の精神的成長の支援、つまり霊的成長を促すことだとしている。実はここにすでにこの世の摂理、法則が働いていることが伺える。

 その摂理とは何か。

ここでは少しだけ触れるとして、端的に言えば、それは人の自由意志である。私たちには自由意志がある。この自由意志とは「なんでも自分の思うがまま」という意味の自由意志ではなく、人には最小で言えば行動に、最大で言えば人生に対して主体的選択の意思が備わっている。

この主体的な選択の元となる動機が何であるか、それは各々の精神的な成長度合いによって変容する。

自由意志の働きを意識する生き方

 例えば、自分が相手にどのような態度を取ると相互に悪影響が出るかを想像し、お互いに不快にならないような態度を取ろうと選択したとする。この選択の先にはお互いが不快にならない配慮のある発言や仕草、行動があるだろうと思う。

結果として、そうした選択が積み重なる人間関係を構築する意図が働いている人の場合、状態の幅はあれ、合理的な配慮のある関係性が築けるだろうことは想像に難くない。

しかし、これが逆ならばどうだろうか。
意図的に相手を攻撃するような、今で言うマウンティングから始まり、貶す、唆す、騙すなどの意図を持って行動を選択する先に、適切で健全な人間関係が十分に築けるだろうか。

やはりそれは難しいのではないかと私は想像する。100歩引いて考えてみても、それで乗り切れているように見えても、必ずバグが発生し蓄積されて歪みを生み出し、最終的には崩れてくるのではないだろうか。

天界の上層部に属する霊団からの要請

さて、シルバーバーチが天界の上層部に属する霊団より要請された地上人類の救済支援に話を戻すと、

ここで言う救済とは、一瞬にして何かを変容させる魔法のような働きのある特殊な方法ではない。とても泥臭い、そして地道な取り組みであり、スピリチュアルとラベルの付くものには、なにか禍々しいトリックが存在し、あたかも魔法のように我々の心を我々の意志とは関係なく変えていくものだと思っているとシルバーバーチのいっている意味がくみ取れない。

「霊的知識の啓蒙活動」というシルバーバーチが意を決して引き受けたこの人類救済の活動は、なんとも泥臭い。そして霊媒を通しての啓蒙活動という非常に手の込んだ準備と時間を要する働きかけは、さもすると私のような凡人にはまどろこしく感じる活動でもある。

だが、シルバーバーチがそれを最適とし、合理的であり、宇宙の摂理に則った活動であることを読んでいると、なるほどと膝を打つばかりであり、魔法的な救済などは存在しないことが伺える。

我々地上人類を愛故に導こうと取り組んでいる高級霊であっても、非常に手間のかかる啓蒙啓発活動に重きを置いているということは、我々人類が形だけ救われるような張りぼて的な事は一切無駄であり、

真に救済するためには我々地上人が自己変容を起こすことが如何しても必要であることがわかる。そして、シルバーバーチもそれを真理とし、その活動に全身全霊を傾けている。

 つまり我々には、自分の自由意志を働かせてこの地上世界の危機的状況を打開する思念や発言、そして行動によって地上の課題解決に本気で取り組むほかに道はないという意味ではないだろうか。

王道

裏を返せば、我々にはそれをする精神的なエネルギーとそこを突き進むエネルギーはすでにあるとも言える。我々の心掛け次第で課題解決のスピードも協力者にも方法も変化するとも言える。

詰まるところ、この地上世界がどのような道を進むかは、まさに今地上に住まう我々一人一人の自由意志にかかっていると言ってもいいだろう。責任は重大と言える。

また、もっと深読みするならば、なぜ人類の危機的状況への介入を霊的真理の普及から始めるのか。これを元に思案してみると、この宇宙摂理、法則を基に行動を積み重ねていくことが重要かつ王道なのだろうと思い至る。

私的に考えてみると「浸食」という言葉がイメージされる。

浸食という現象は人の感覚では大変時間が掛かる現象だ。だが、ミクロの世界で考えてみると、今この瞬間も猛烈な勢いで変化していっているのであり、それは宇宙的な視点でみると全く変化が見ては取れない。

だが、1分前と今この瞬間では「浸食域」は絶対的に変化しているのは事実である。言うなれば、このスピード感が宇宙の法則の1つで、宇宙の変化のスピードだとも言えるのではないだろうか。

今この瞬間も、私たちは猛烈な勢いで浸食していく。そして、その浸食が極端な唯物主義のなれの果てへと向かう浸食なのか、はたまた人類の霊的成長を促進する泥臭い浸食なのか、どちらに参加し、どちらの未来へ我が身を置きたいかは常に問われている。

そう、問われていることは、あなたも私も気がついている。だが余りにもささやかな選択ゆえに私は見逃すことがある。

我々は「自由意志」を持つものとして選択することを提案されている気がする。そのことをシルバーバーチは我々の歩みに寄せて話してくれる。

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