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クリント・イーストウッド「ダーティーハリー」1〜5巻揃えBlu-rayセット+1

クリント・イーストウッド70年代の代表作ダーティーハリーシリーズ全5巻セット+1です。

50年代〜60年代に西部劇スターとして人気役者になったクリント・イーストウッドですが、70年代に入ると人権意識の高まりがあり、悪いインディアンを正義のカウボーイが退治するような能天気な西部劇が段々作れなくなってきました。

代わりに、悪を退治するためには手段を選ばない、組織の規範を逸脱するサンフランシスコ警察のダーティーヒーローな刑事をイーストウッドが演じます。この映画の大ヒットで、イーストウッドは名実ともにハリウッドのトップスターとなります。マカロニ・ウェスタンは西部劇と言っても、イタリア映画でしたからね。

ハリーがランチ中偶然遭遇した強盗犯人を銃撃戦の後に追い詰めると、路上に倒れた強盗犯が手の先に落ちた銃を拾おうとします。が、ハリーがマグナムを持っているので躊躇する。するとハリーは

「お前の考えは分かってる。俺が6発撃ったかそれとも5発か。俺も数えるのを忘れちまったんだ。
こいつはマグナム44と言って、世界一強力な拳銃なんだ。お前の頭なんか一発で吹っ飛ぶぜ。楽にあの世へ行けるんだ。運が良けりゃな。さあ、どうする?」

と言ってマグナムを向けるハリー。強盗は「どうせハッタリだろう!」と言うと、ハリーは引き金を引きます。弾は……。

このハリーのセリフ、70年代アクション映画の名台詞として有名です。日本ではクリントの吹き替えは「ルパン三世」の山田康雄が担当していました。

第1作「ダーティーハリー」では、少年も少女も黒人も殺すサイコな犯人スコルピオを追い詰めたハリーが拷問で自白を強要するやり方に、上司が「犯人にも人権があるんだ」と咎めると、「被害者の人権は誰が守るのか?」と反論します。

シリーズは5作まで作られましたが、時に法律も無視して悪を懲らしめるハリーのダーティーヒーロー像は、その後のアクション映画に強い影響を与えました。

第1作の監督ドン・シーゲルはB級映画監督として知られ、クリント・イーストウッドもこれまで傍流のマカロニ・ウェスタン俳優でしたが、共にこの映画で70年代ハリウッドのアクション映画を牽引する存在になったのです。

シリーズは様々な監督が担当してますが、4だけイーストウッドが監督しています。
 今回はシリーズ5作と、ダーティー繋がりで「ダーティファイター」をおまけに付けます。イーストウッドがトラック野郎として全米をケンカして回る痛快編。クリントが菅原文太に見えてきます。
トラックの助手席に乗っている「相棒」のオランウータンがなかなか芸達者。面白い映画です。

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↑プライム・ビデオ「ダーティハリー」


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