ジェームズ・ディーン「ジャイアンツ('56米)」

2022年11月5日 16:58

小森のオバちゃま永遠のアイドルだったジェームズ・ディーンの遺作「ジャイアンツ」（1956）です。

テキサス州の牧場を営む家族の30年間に及ぶ人間模様をジョージ・スティーブンス監督がリアリズムを基調としながらも悠然たるテンポで描きます。

牧場主のジョーダン・ベネディクト2世はテキサスで牧場を経営する大地主。東部の名門家からレズリー（エリザベス・テイラー）を妻に迎え、レズリーは牧場の余りの広大さに驚きます。

東部とは余りに気質と生活習慣が違うことに戸惑い、小姑（夫の姉）リズの冷たい視線に苦しみますが、持ち前の粘り強い性格でこれを乗り越えます。

レズリーに密かに想いを寄せるのがひねくれ者の若者ジェット（ジェームズ・ディーン）。彼は遺言で牧場の土地の一部を相続することになりましたが、ジョーダンは自分の土地を分割することを嫌います。

折しも油田ブームが到来し、ジェットは相続した土地から石油が出ると信じて土地を抵当に入れて採掘を行います。資金が尽きかけますがめげずに掘削を続け、遂に石油を掘り当てて大富豪に。

物語は石油成金のジェットと大地主のジョーダン2世の確執を軸に展開する大河ロマンですが、ジョーダン2世の息子の3世がメキシコ人の妻を娶ったことから、ドラマに人種差別のテーマが入ってきます。

悠々たる大河物語に人種問題と女性の自立など社会派テーマを織り込んだ映画は、撮影終了後1週間でジェームズ・ディーンが交通事故で急死したことがあり、公開されるや歴史的な大ヒットに。ジョージ・スティーブンスはアカデミー監督賞に輝きました。

「ジャイアンツ('56米)」
エリザベス・テーラー / ロック・ハドソン / ジョージ・スティーヴンス
定価: ￥ 2381

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↑プライム・ビデオ「ジャイアンツ」

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