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新品未開封「アストロ球団」1巻・2巻(ただし見本盤)DVD

新品未開封ですがサンプル盤です。

1972年から76年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載された遠崎史朗・中島徳博による大人気野球漫画が何故か2005年になってテレビ朝日の深夜枠でドラマ化され「奇跡のドラマ化」と言われました。実は90年代末に太田出版から完全版単行本が復刻されて、再評価の機運が高まっていたのです。

原作漫画は「バトルの連続で連載を引っ張るだけ引っ張る。人気が落ちたら即終了」という、その後の少年ジャンプの連載漫画の基礎を築いた作品だと評価されています。

太平洋戦争で戦死した往年の巨人軍の名投手・沢村栄治の魂が9つに分かれて日本に飛び、子供時代に沢村と出会っていたフィリピンの真珠王シュウロが、日本のどこかにいる9人の超人を集めてアストロ球団を結成する里見八犬伝の野球版みたいな設定。

一つの試合が連載で何週間も引っ張ることは当たり前で、ヤマ場である殺人ファシスト球団ビクトリー球団戦、ロッテ戦ではたった一試合が連載にして半年続くという、人気があるなら数時間も永遠に等しいさまは「アストロ時空」と呼ばれました。一つの試合に死者・重症者が何人も出、それでも試合は続行するのです。

ジャコビニ流星打法、スカイラブ投法、人間ナイアガラといった魔球・秘打・魔守備の数々は、試合に勝つというより相手チーム選手の殺害を目的にしており、読んでいるうちに野球漫画なのか何なのか分からなくなりました。

ピッチャーの球一は、常識では投げられない魔球を投げるために高速回転するドリルを素手で握って手のひらをズタズタにするという非常識なことをします。非常識なことをしないと非常識な球は投げられないからです。

「一試合完全燃焼」がアストロ球団のスローガンで、試合に勝利するのならチームの半分が死んだっていいのです。

このドラマ版は低予算の深夜枠ということで、さすがに一つの試合を何十回も放送するようなことはできませんでしたし、特撮にも予算の限界はありました。しかし、それを補って余りあるのがフィリピンの大富豪シュウロを演じた千葉真一の存在感でした。

撮影時66歳の千葉でしたが、天高く飛翔するヘリコプターの窓から半身を乗り出しての熱演など、さすがは日本が誇るアクションスターでした。

なお、ドラマ製作にあたって、元高校球児など、全員野球ができる役者を集めたとのことですが、果たしてこのドラマの場合、野球ができることにどのくらいの意味があったかは不明です。


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