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働き方改革、真面目な会社ほど落とし穴にはまる?

いわゆる働き方改革の取り組みについてシステム思考の立場から会社での取り組みを読み解いて行こうと思います。

既得権のない小さい会社ほど有利

働き方改革法ですが、取り組みでみられてどうでしょうか?

第一段階の労働時間規制や有給休暇の消化などは対応不要の会社も多いかもしれませんが、職場の現状を前に諦めムードの会社もあるかもしれません。

小さい会社ほど変化を味方につけて一気に時代の寵児へ上り詰めるチャンスかもしれません。働き方改革にどう取り組むか、考えてみたいと思います。

はじめの一歩はどうするか?

企業が働き方改革に取り組む場合、社長や担当者は先ず何をするでしょうか?

真面目に取り組む企業ほど情報収集に余念がないと思います。

情報収集はどこからするでしょうか?

厚生労働省のホームページを手始めにググって情報検索、指南本を買ったり、対策セミナーに参加したりされるかもしれません。

そこには、法律上の対策であったり、抜け道だったり、いわゆるHow toがあふれています。

マネジメントサイクルを回す

情報収集が終わると、対策の実行を計画しマネジメントサイクルを回すことになります。いわゆるPDCAです。

この対策の中身ついては厚生労働省のプランや法律家が立てた対策を鵜呑みにされていることが多いように感じております。世間で言うところの最善策は、企業の風土、文化によっては毒になることもあり、手段の目的化がもたらす弊害は決して小さいものではないと思います。

シングル・ループの罠

マネジメントサイクルは、プラン通りにいかに実行するか、になりがちです。真面目に取り組めば取り組む担当者ほど、現場に当てはまらないものでも何とかかんとか、はめ込んでしまうものです。目標管理など評価が掛かっていると尚更ですね。おかしいなぁ?と違和感を感じながらもやってしまいます。手段の目的化がどうしても起こります。

「学習する組織」でいうところのシングルループ、「物事にいかに取り組んでいるか?」にフォーカスすることの弊害といえるかもしれません。

もう一つ、別のサイクルを回してみる

マネジメントサイクルに取り組む(P)計画の段階で、「適切な物事に適切に取り組んでいるか」のサイクルを回してみる。(A)修正行動の段階なら尚更、当初、計画した対策が正しかったのか、検討する必要があります。

働き方改革の対応に当てはめてみると、厚生労働省やセミナーで学んだ対策が、自社にとって「適切な打ち手」か?疑ってみることが大切になります。

世間一般で言うところの働き方改革=対策が正しいのか?もう一つの別のサイクルを回す必要があります。

できる会社はやり過ごす?

働き方改革では、労働時間規制など強行法規ですから、対応できていない企業はそのレベルまでいかなければなりません。

しかし、同一労働同一賃金などはどうでしょうか?ちまたにあふれる対策は、社員を分断し組織の活力を奪うものが多いように感じております。

同一労働同一賃金ガイドラインを理解することは重要ですが、自社のビジネスモデル、歴史や組織風土にあうかどうか、その上で施策・対策の是非を考える。結果、やり過ごすことも賢明な対処かもしれません。

現実逃避して何の検討もせず、世の中の変化に愚痴ばかりの社長を擁護する意味ではありませんので、念のため。