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清里清泉寮日記 第1日今ここに実存するカギ、U字の谷を越える

Tグループ(人間関係トレーニング)の初日が終わりました。
先ずはジワッと立ち上がりましたが、初日の学び、気づきをお伝えしたいと思います。

「次、行ってみよう」が振り返ったら誰もいない原因かも?

Tグループに限らず、家族や社員、先達のお陰様で様々な学びの機会をいただいています。これは生まれてこの方ずっとのことで、とても幸運なことです。

他方、この学びを活かせていないとも、ずっと思っています。父祖からもらった先天的な能力を生かしきれていないのと同じくらいに本当に残念に思っています。

よい景色に出会うと連れて行きたいと思うし、これはよい話を聴いた、学びになると思うと伝えないといけないとばかりに切迫感でいっぱいになります。私は伝達動機や切迫動機が相当に強いし、これも悪い資質ではないと思っています。

私には、この景色や学びに出会った流れ(文脈)をすっ飛ばして、景色や学びを単品(content)で見せる傾向があることに気づきました。相手に響かないと、「お呼びでない?そりゃ失礼しました。次、行ってみよう!」と繰り返して来たように思います。

縁に気づいて縁を活かせず、この状態をそろそろ卒業したいです。

行動とその結果、だけでなく思考、感情へと意識下に潜ってみる

「外したなぁ」と思ったとき、振り返ったら誰も居なかったとき、最初に居なくなっていたのは私自身でした。

表層の出来事ばかりを追って、意識下にある思考や感情を十二分に味わっていなかったから、同じ事を繰り返してきたのです。

私自身がどんな感情をもとに何をどう考えて伝えようと思ったのか、整理しないまま、相手に理解できるような文脈も用意しないままに実行する。当然、相手に響くわけもなく、うまく行かない。その場面は受け容れがたいので、誰よりも先に私自身が撤収している、その繰り返しでした。
マネジメントサイクルで申しますと、辛うじてP(計画)とD(実行)はあるけれど、C(ふり返り)やA(修正行動)はなかった、とりわけ感情に対する配慮はサイクルを通じて皆無だったと反省しています。

計画段階で、私自身が得たい感情にしっかり向き合い、そのための計画を練り、実行後の感情やどう考えたのか、現象面に表れなかったことに集中する必要があったのです。

居心地の悪い場面で何が起きているのか?

私の場合、「鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス」とばかり次の打ち手を探します。C→A→Pをすっ飛ばしてDoDoDoに逃げ込みました。

解決策を外に求めて、様々な先達に出会い、素晴らしい景色を観る、それなりにアリバイはあるわけでドンドン自己強化型のサイクルが回りました。何も解決しませんけれど。

結局は、自分の得意な領域に逃げ込んで出てこない、今ここにともに居ないことになりました。

これは物理的な距離ではなく、心理的、感情的な距離感が重要なのだと思います。

U字の谷をゆっくり浮上し仮説を持ち検証する

共に居る「今ここ」がTグループのねらいです。
この関係性の中にあって「今ここ」に実存する、これが私自身の今回のテーマです。

そのためには、移りゆく表層の出来事(content)を追いかけるだけでなく、意識下で私自身の中に何が起こったか?感情のゆらぎ、訴えを感じ取って、どのように考え受け取り直したか、深いところから見つめ直す努力、トレーニングをします。

体験をグループで共有する中で、意識下のプロセスにも集中し、私自身の中で何が起こったのか、感情と思考を分析し、自己理解の仮説を持って新しいセッション(体験)に進む、U字の谷をゆっくり浮上することで確かな成長を感じたいと思います。

Tグループにおいては、筋書きのない対話のセッションが十回以上繰り返されるそうです。不器用ですが、体験を通しての学びは必ず新しい何かを運んできてくれると思います。
自分に期待しながら、あと5日、存分に楽しみます。