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人材力の底上げ ~個々のフルパワーを求めずに“組織力”を高める!~

「100%出し切れ」は禁句

以前の記事「社員の退職→欠員補充で採用活動、本当にそれでいいのですか?」で、強いチームづくりの重要性について述べましたが、強いチームをつくるには、スタッフ個々の力を伸ばす必要があります。
 
 もちろんこれは経営者や人事担当者も認識していることだとは思いますが、時にリーダーは、社員に対してフルパワーを求めがちです。「常に100%でやれ」などと気合と根性で語る時代ではありません。そもそも、社長自身が常に100%を出し切っているでしょうか?
 
 また、「これは仕事だから」という常套句も今では通用しません。企業コンプライアンスが叫ばれる昨今、男女雇用機会均等やワーク・ライフ・バランス、働き方改革などを置き去りにした言葉は空しく響くばかり。むしろ「仕事なのにこんなやり方をしていいのか」と問題にすらなります。

“強いチーム”を作る本当の意味とは

私たちが強いチームづくりにおいて提案しているのは、個々が100%を出し切るのではなく、チームの力が現在60%なら組織開発で80%に上げていこうという考え方です。
 これは、今持っている個人の能力を発揮できる環境づくりによって、全体の仕事力を向上させることだと言い換えることもできます。
 
 例えば、弱いチーム=個々の力をきちんと発揮できていないチームでは、スタッフ間の対立や押しつけが見られ、それが仕事に対する受け身の姿勢に繋がり、結果として成果が上がりません。
 これに対して強いチームでは、互いを尊重し合い、共に考えることで様々な気付きが生まれ、かつそれぞれの強みを活かし、弱点をカバーし合う協働の精神が自然に発生します。それが自発的な行動や仕事の面白みに繋がり、成果を積み上げていきます。同時に信頼関係は強くなり、個々の力も伸びていくのです。
 
 この強いチームよりも“強い個人”、つまり100%を出し切るスタープレイヤーに依存するような企業体質の場合、チームの構造がいびつな形になってしまいます。突出したスタッフは単独の価値ばかりが高まるため、会社にとってはヘッドハンティングや独立といったリスクを抱えることにも繋がります。もしそのスタッフが抜けてしまったら、後に残されるのは頂点を欠きバランスも取れなくなった「弱いチーム」だけです。
 
 こうした「スタッフ個々の底上げ」「強いチームづくり」の具体的な手法をお伝えするため、マッチアップでは研修プログラムやセミナーを用意しています。プログラムは、個々の会社に合わせたオーダーメイドでの提供です。詳しくはお問い合わせください。