ウイルス性胃腸炎になった話①
どうしようもなく胃がムカムカし、吐き気がしてなかなか眠れなかった。
嫌な予感しかしなかった。
とうとうトイレに行って吐いたが、同時に「あ、晩ご飯の魚介類に当たったんだ」と思った。
以前も何度か魚介類に当たったことがあったので、なんとなく確信した。
10〜15分おきに吐き気がくる。
吐き続けながらスマホで「魚介類 吐き気 対処法」などで検索するも良い方法が見つからず、吐くものもなくなりかなり辛い状態だった。
夜間やっている病院に電話をしたが繋がらず、ここにきてかなり身の危険を感じた。
昔かかった時よりも明らかにしんどいやつ…死ぬほどはないが、本気でヤバいし朝まで持たないと思った。
勇気を出して119番に電話をした。
出るや否やすぐ住所を聞かれ、答えた。短い住所を伝える間も吐き気が込み上げてきてかなりつらい。
「救急隊を行かせましょうか?」と確認される。
ここで私は戸惑ってしまった。救急車を呼ぶほどの症状なのか?と。昔見た、救急車をタクシーがわりに使う人が増えているというニュースを思い出した。
私は「救急車を呼んでいいほどの症状か判断がつかない…」と伝えた。
すると、「声がつらそうですし、様子を見にだけでも行きましょうか」と言われた。
え、様子を見に…?
その時の私は完全に思考がバグっていた。救急車って様子を見にきてくれるんだ…?どういうこと?
グルグルとした頭の中、私が発した返事は「様子を見にきていただくというのは、おいくらくらいかかるのでしょうか…」だった。
振り返ってみると、なんかもうお前…と思うが、そのときは本当にバグっていた。
料金はかからないこと、今すでに救急隊が向かっており5分程度で到着することを告げられ、よろしくお願いしますと電話を切った。
おそらく病院へ行くであろうことを察知した私は、とりあえず荷造りを始めた。
まず着替え、ブラをつける(大事)
財布や鍵、お薬手帳、充電器などをバッグに放り込む。タイミング悪く生理中だったため、生理用品もそのまま突っ込んだ。
病院へ行けることが内定した途端、意外と機敏に動けるものだなと思った。ここを乗り越えればラクになれるという期待がそうさせたのかもしれない。
電話で言われたとおり、玄関の鍵も開けた。
そして布団にもぐり、救急隊を待った。
続く
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