志村けんさんの訃報で救われる命がある

こんにちは、リナ(@matcha_love_trip)です。
先日3月29日にお笑い界の重鎮、志村けんさんが新型コロナウイルスによってなくなったとのニュースが流れました。

この一報を聞いて、考えたことを書きたいと思います。

医療者だけど、役に立つことは言えません

私は、実は医療者です。
ですが、最前線でコロナウイルス感染者の治療に携わるチームにいるわけでも、呼吸器の専門医なわけでもありません。

そして、今世界中で蔓延しているコロナウイルス感染症は、第一線で戦っている方々や、専門の学者でさえまだわかっていないことだらけの新しいウイルスなんです。

だから医療的なことは言いません。言えません。
こうやったら治るとか、かからないとか、無責任なことは言えません。
無責任な情報を流して、フェイクニュースとして混乱させてはいけないから、そういう皆さんが求めているようなことは書けない。

でも思ったことがあったので、書きたいと思います。

志村けんさんが亡くなったと聞いて

私は、志村さんの大ファンだったわけではありません。
ですが、幼い頃からテレビを通して見てきて親しみを感じていましたし、彼の冠番組『天才志村動物園』が大好きで、毎週のように拝見していました。

さみしいなって思います。
チンパンジーのパン君との触れ合いがほほえましくて、大好きでした。

直接の知り合いではないけれど、常にテレビを通して拝見していたので、とても身近に感じていました。

そして今回のウイルスで、身近に感じる方が亡くなったのは、志村さんが初めてでした。

思っていたより危機的状況だと察した

訃報を聞いたとき、まず、これはやばいと思った。

だってつい最近まで元気だった方だもん。
高齢だし、持病もあったとは思うけれど、よぼよぼなわけじゃない。
夜中の3時まで酒盛りができる人だから、実年齢よりずっと体は若いはず。

そして、日本にとって大切な人で、死なせないように助かるように最善が尽くされたと思う。
治療費にお金の糸目なんてかけないだろうし、きっと最高の医師が、最高の医療チームが治療に取り組んだはず。

それでも亡くなってしまうって、思った以上にやばい伝染病だぞ…と。

お兄さんのインタビューを見て恐怖が増した

そして、志村さんのお兄さんのインタビューを見て

誰もお見舞いに来れない
誰にも死に目に立ち会ってもらえない
亡くなった後に最後の別れもできない

という状況だったことを知りました。

これが感染症で亡くなる、ということなんだって初めて気づきました。

事故でも病気でもなんでも、死ぬような状況になれば、大事な人が集まってくれて、惜しんでくれて、その中を旅立つはず。

自分がこの世を去るときの状況を、そのように認識していたので、独りぼっちで戦って、旅立たなくてはならないというのは、本当に恐怖を感じました。

感染予防、自粛に意味はあるのか?

活動自粛をして、最大限感染予防に努めて、それで感染の可能性を0にできるわけではありません。

感染を防ぐのは、本当に難しい。
最大限に気を付けていても、完全には防げずに、感染する可能性はあると思う。

それでも、交通ルールに従って歩道を歩いているときに車に引かれる可能性と、往来の激しい道路を赤信号で横断して事故に遭う可能性を比べたら、やっぱり違う。

本当に恐ろしいことだから、可能性が0にできなくても、できるだけ確率を下げられるように努めたい。

大切な人ほど万に一つも危険に遭わせたくない

東京が危ないと聞き、故郷に避難したくなる気持ちが少しあります。

でも、

せっかく家族が地方で健やかに暮らしているのに、自分が感染源になりたくない。
万に一にも家族に被害を広げてはいけない。

そう考えて、東京に1人残る選択をしました。

前述したように、コロナウイルス感染症に本気で恐怖し、予防策を実行していますが、言うても自分は20代で健康だし、重篤になる可能性はかなり低いと信じています。
(侮っているわけではなく、コロナウイルスが広がり続ける東京で、恐怖しすぎても健康によくないので、自分を元気づけるために信じています。)

でも田舎で暮らしている50代60代の両親は、自分とは違う。
感染してしまったら、なくなる可能性は20代の自分の10倍以上あるとのニュースを聞いています。

帰省した大学生から一家全員感染という事例も出ていますし、地方に避難をするのであれば、もう時期を逃していて遅い。
田舎でひっそり暮らしている、50代60代の両親を巻き込んではいけないと強く思っています。

寝てるだけで人助けができるって最高じゃん

今のご時世、家に籠って昼寝をしたり、ゲームをしたりしているだけで、自分の周りの方の感染リスクを下げることができます。
まわりまわって、何人かの命を救うことに繋がるかもしれない。

家にいながら、寝てるだけで、ヒトの命を救える。
そんなことってなかなかないし、すげえじゃん。


治療薬もワクチンもない、今できること

今の自分ができることは、感染予防と自分の免疫を上げることかと思います。

適度な運動、栄養のいい食事、十分な休息、心の健康。
これはすべての病に通ずることで、これが十分なら、かかったとしても、重篤化を防げると思います。

もし、私が健康を害したら、家族は心を傷めたり、ストレスから体を悪くしたりする。
私が元気でいることで、家族の心の健康、ひいては体の健康も守れると思います。

自分も家族を悲しませないために、行動を控えたい。
そして家にいながら、他人の命を救いたい。

志村けんさんのニュースを無駄にするな

志村けんさんの功績は、最後の最後まで大きいです。
いいことじゃないけど、彼のニュースからコロナウイルス感染症対策について自分を見返すきっかけになりました。

彼の死によって、若者を始め、多くの日本人が同じように危機感を新たにしたはずです。
彼のおかげで、これから助かる人は格段に増えたと思う。

彼の死を無駄にせずに、今の危機感を持ち続けたいです。

志村さん、どうかゆっくりお休みください。
いつも楽しませてくださってありがとうございました。

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