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伝わらないのは、「思いやり」が足りないから?

みなさんは仕事で、自分の書いた文章やテキストメッセージなどに対して「え?どういうこと?」「なに言いいたいか、わからない」などと言われたことはないでしょうか?

私はたくさんあります。

これらの相手の反応は、自分の文章やテキストメッセージを否定されている感じがしてなかなか強烈な印象をうけます。

ただ、これは読み手のことに配慮した「思いやり」のある伝え方ができていないことが原因にあるのではないかと思っています。

今回は 相手に配慮した「思いやり」のある伝え方 ”メンタルモデル” という言葉をベースに考えていきます。

こちらの書籍を参考にしています。

めちゃめちゃ勉強になる内容ばかりの書籍です。
「書く」ということ以外にも、話し方や、プロダクト開発のUXを考えるうえでも活かせる内容でした。
何度も読み直して、血肉にしていきたい。


■”メンタルモデル” に配慮できる人は「思いやり」のある人

"メンタルモデル" に配慮できる人は思いやりのある人です。
なぜなら、相手のメンタルモデルに配慮することとは、相手の頭の中を想像することであり、相手に負担をかけない意思疎通をはかることだからです。

◎”メンタルモデル”とは?

メンタルモデルとは情報がインプットされたときに頭の中にできる解釈、理解の世界のこと
「これはこういうことだろう・・」「ああなったら、こんなふうになるだろう・・・」というイメージ。

◎”メンタルモデル”に沿うことで理解が速くなる

"メンタルモデル"に沿って情報がインプットされれば、人の情報処理(理解)速度は高速になります。

つまり、「こんなふうに展開するだろう、こんなふうに話が進むだろう」という予想が的中すれば理解は速いです。しかし、予想がはずれると理解は遅くなります。

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この話はイメージしやすいのではないでしょうか?

■総論→詳細説明 とすることで伝わる文章に

文章の冒頭には、結果や結論などの重要な情報を先に書きます。
そのあとに詳細説明を書いていくことで、読み手に適切なメンタルモデルを作ることができます。この「結果や結論などの重要な情報」は「総論」といいます。

いきなり詳細な説明から始まっている文章は、何を言わんとしているのか常に考えながら読み進めなければなりません。
さらに、今読んでいる説明の全体における位置づけがわかりずらく、その説明がいつ終わるのかもわかりません。それだけ理解の妨げになります。

◎道案内の説明を例に考えてみます

例えば、あなたが市役所までの道を尋ねたとしてどちらの説明の方がわかりやすいでしょうか?

1. 結論(目的地までの概略)を最初に伝えないパターン
「この道をまっすぐ行って、2つ目の交差点を右に折れ、最初の信号を左に、次の二股を左に〜」

2. 結論(目的地までの概略)を最初に伝えるパターン
「市役所でしたら、こっちの方に歩いて10分ほどです。合計で交差点を4回まがります。まずこの道を〜」

ほぼすべての人が2の「結論(目的地までの概略)を最初に伝えるパターン」の方がわかりやすいはずです。

■”メンタルモデル”に配慮して結論から伝えることは難しい

ただ、結論から説明することは、伝える側にとっては難しいのも事実です。
その理由は2つあります。

1つ目は、結論とは結果であり工程の最後にでるものだからです。
工程の最後にでるもののため、単純にやったことをやった順に説明する方が説明しやすいです。
結論から説明することとは、ものごとの工程とは逆の順番で説明をすることです。そのため、時系列を排除して情報を頭のなかで整理する必要がでてくるため、それだけで大変なのです。

2つ目は、説明する側は結論を最後に回してもわかりにくい説明だと認識しづらいことです。
なぜなら、説明する側は、すでに結論を知っていてその結論を前提に話を展開してしまうからです。

説明する側は常に説明される側との、前提認識の差分を意識して伝える必要があります。

■さいごに

最近は「文章術」や「書くこと」を題材にした書籍含め、たくさんビジネス書を読んでいます。
そういった書籍を読んでいて、いわゆる「仕事ができる人」は他者のことを考えられる「思いやり」のある人たちのことをいうのかな、と感じることが多いです。

「思いやり」のあふれる「仕事ができる人」になるぞ!という所存!!

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