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SAKE DIPLOMA INTERNATIONAL 一問一答(14)雄町という品種

【問題】「岸本甚造」「二本草」このキーワードに関連する醸造用玄米と言えば?
【正解】雄町

雄町とは?

醸造用玄米の品種名です。

醸造用玄米の生産量順位は以下の通り。
1位 山田錦(全体の40%弱を占める圧倒的多数)
2位 五百万石(約20%)
3位 美山錦(約7%)
4位 雄町(約2%)

雄町は生産量こそ少ないですが、現在栽培されている醸造用玄米の中で最も歴史のある品種で、山田錦や五百万石の先祖にもあたるとされています。

雄町は主に岡山県で栽培されている品種で、造られる酒は「ふくらみのある味わい」とされ、「柔らかな純米酒」が多く造られるようになっているとのこと。(JA全農おかやまHP https://www.zennoh.or.jp/oy/product/rice/omachi/  より)

この雄町の来歴にはこんな逸話があり、これが試験に出ます。

時は1859年(安政6年)。
大老・井伊直弼による安政の大獄が行われていた頃です。
岡山県の高島村大字雄町(現在の岡山市中区雄町)に暮らしていた岸本甚造という篤農家が鳥取県に訪れ、すごくいい感じの稲穂を見つけました。
それはあぜ道に覆いかぶさるように頭を垂れており、重そうな穂をつけていました。
持ち主に頼んでふた穂、譲り受けて持ち帰り、純系分離と呼ばれる育種を重ね、1866年(慶応2年)に選抜した品種を「二本草」と名付けました。
評判を呼んだこの品種は、人々に分配されるうちに、いつしか岸本甚造の地元である「雄町」という名前で呼ばれるようになりました。

戦中には一時生産が激減しましたが、生産者の運動などにより今では全国4位の生産量となるまでに復活しました。

雄町のほかの特徴

晩生品種と言われます。熟するのが遅いということで、10月下旬に成熟します。
早生、中生、晩生(ワセ、ナカテ、オクテ)の三種類があり、それぞれ栽培される土地の気候に応じて品種が選ばれます。
例えば寒いところで育てるには、熟すのが早い早生品種が適しています。

出てくる単語

岸本甚造 Jinzo Kishimoto
二本草 Nihongusa
いやローマ字か!と思われるかもしれませんが、意外と漢字で見ているだけだと読み方があいまいになってしまって、二本草ってニホンソウ?とか思ってしまうこともあるので要チェックです。

おわりに(宣伝)

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明日もまた一問アップします!

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