Soya’s Theme song 2022-May

なんならもう7月ですけど5月の音楽です。もう遠い昔のことですが、ゴールデンウィークがあったり、最高気温が15〜25度だった世界の話です。(遠すぎる……)
先月から3次元以外がいますが、今月も同じくです。このログを残し始めてから、わたしは本当に、忖度とか外聞とかなく、その瞬間に好きな曲しか聞いていないなという事と好きの最高沸点の移り変わりのスピードに気づいて笑っています。いくら八艘飛びしていたって、その時に足がついているのは一艘だけなのだ。

May.

・Kis-My-Ft2 「Tequila! -テキーラ-」
・「Sole (por Burelias)」from『La noche flamenca』
・ミュージカル刀剣乱舞 真剣乱舞祭2022

企画趣旨はこちらです。1月ぐらいのカジュアルな気持ちで行きたいところ。
今回約4500字もあるので。


Kis-My-Ft2  「Tequila! -テキーラ-」

”Turn it Out  灰になるまで酔わせてよ Hot!テキーラ!!”

チャラいおにーちゃんがクラブで女の子を引っ掛けるだけみたいな、内容のない曲が時々無性に聴きたくなります。1月に挙げたIdlMSが標榜しているような、女の子を踊らせる音楽というか。似たようなものだとSixTONESの「Odds」とかもでしょうか。
そんな前説で挙げた通り、このTequilla!の曲に内容はありません。女の子の前でテキーラ飲むだけの曲です。内容無いんですけど聞くだけで、それはもうウルトラご機嫌になる曲なので、主にゴールデンウィーク中にルンルンしながら毎日聞いていました。いや〜、『任せな俺はテキーラKiller Killer』の韻踏みだけでもうご機嫌すぎるな〜。

この時に鬼リピしていたこともあるのか、この時にTwitterで話題にあがっていた「好きなお酒をコードネームにするなら?」大喜利にも(シシリアンキスと)テキーラを挙げています。テキーラそのものが好きというより、テキーラというお酒が齎す、高揚感と戦闘感がたまらない。陽キャのお酒というより、戦場でギアを上げるために飲むお酒という心象です。

しかし1月に「灰になる前に」をセレクトしていたことを踏まえると、わたしは”灰になる”という概念が好きなのかもしれない。まあ座右の銘のひとつが、「死ぬときは前のめり」な女なので……。星が煌めいているのは、生命が燃えているからですしね!よし!(?)

「Sole (por Burelias)」from『La noche flamenca』

唐突なエチュード\(^o^)/


宗谷さんは趣味でフラメンコを踊っているのですが(10年ぶり・人生2回目)、ちょうど今ソロで「ソレア・ポル・ブレリア」という曲種を練習してます。(フラメンコは、曲種(タンゴとかルンバとか)ごとにテンポや構成が決まるダンスです。)
ソレア・ポル・ブレリアは、ブレリア風のソレアという意味の曲種で、……そもそもソレアとブレリアって何よという話で、……ご興味ある方のためにリンク貼っておきますのでよろしければ。
参考:ソレア・ポル・ブレリア

で、先生からソレア・ポル・ブレリアのリズムや構成を体に馴染ませるためにとりあえずなんでも良いから曲を聞けと言われたため、ちょこちょこ移動中にこれを聞くようにしていました。
多くのフラメンコの曲がそうであるように、ソレア・ポル・ブレリアは12拍子の曲なんですね。アクセントが、3・7・8・10・12に来るリズム。そして、かっちりリズムの中にアクセント(音)を入れて踊るのがハマるスタイル。なので、自分の体の中で曲がうねっている状態でないと振り落とされてしまうのだろうな、と感じます。
初めてフラメンコに触れた時、今自分がどこのリズムにいるのか分からなくてアップアップになっていたので(12で入って10で抜けるんですが、12で入ってと言われてもどこが12かわからないという事案)、体の中にリズムが染み込んでいるということは大事なことだよなあ、と、それは全てのダンスに共通だろうけれど思うのでした。
ソレア・ポル・ブレリアは昔フラメンコやっていた時代に好きだった……似合うと言われた……なりたかった……、そんな曲でもあります。その意味で、自分のイメージを裏切る意味でやりたい曲はたくさんあるな。ソロンゴ(ロルカ!)とか、アレグリアスとか。

ミュージカル刀剣乱舞  真剣乱舞祭2022

曲じゃなくて、もはや公演名\(^o^)/

ミュージカル刀剣乱舞、通称刀ミュ。2.5次元作品の紛れもないフロントランナーのひとつ。紅白歌合戦にも出ていますので、存在をご存知の方も多いかもしれません。ゲーム「刀剣乱舞」のミュージカル作品です。

刀ミュの特徴のひとつは、1部でゴリゴリのシリアスミュージカルをやったあとに、2部でライブパート(刀がアイドルやってくれるパート)があること、なんですが、この5月と6月に、刀ミュに実装されているほぼ全ての刀たちが集まって「お祭り」をやるという催しが開催されていました。
付喪神たちが、五穀豊穣!無病息災!安寧成就!疫病退散!に死者の弔いを組み合わせて繰り広げてくれる刀ミュの風物詩、真剣乱舞祭。このご時世の中での、全国8都市、28公演、約2ヶ月にわたるアリーナ公演完走本当におめでとうございます…………!(いやほんとすごい規模では?)

この数年で、大きな舞台作品は「配信」と共存するようになってきました。が、わたしは、舞台を見るとき自分の初日は現地でありたいと思っていて、割と頑なにそれを守ってきました。ネタバレ死すべし……という気持ちもありますし、何より繰り広げられる物語を享受するときは、こちらも全身で受け止めたいという気持ちからくる哲学かもしれません。
今回の乱舞祭は5/8〜6/29の日程で、わたしは6都市目に当たる6月10日の広島マチソワのチケットを持っており、そこに行くまでネタバレ踏まずに行こう……と思っていたのですが。
 ・友人の呻きに誘われた
 ・ライブ公演なのでそこまでネタバレ気にしなくても良いのでは?
 ・板の上に最大27人いるので(!)ある程度予習しておかないと当日見たいものを見逃すのでは……
という思いから、5/26の宮城マチネを(会社が休みなのをいいことに)リアルタイム配信しました。そして、ものの見事に転げ落ちていきました。

2年前の「壽 乱舞音曲祭」をほぼ配信全通したわたしが耐えられるわけはなかったよね。は〜〜〜〜〜、本当に刀ミュでしか摂取できない栄養がありますまじで。
如何に狂っていったかというのはまた来月でと思いますが、6月は真剣乱舞祭のことしか考えていませんでした。ずっと家でライブ流せるように配信買い続けたし(ディレイ配信が3日つくので……)、代々木公演追い現地したし、大千秋楽はライビュで感無量の締め。
そんなわけで宮城公演の思い出です。5/26公演買ってからもう5月は永遠にこのライブを吸い続けていました……。
お祭りパート以外で書きました。お祭りパートが至高なのは言わずもがななのですが。前回に引き続き、読者を置いていくスタイルですみません。

・美しい悲劇

”逃げ切れるならどこまでも たとえ今 奇跡が起きないとしても”

わたしが真剣乱舞祭2022に狂った全ての発端。それが宮城マチネの「美しい悲劇」。
この曲はデュエット曲なのですが、回替りで歌うキャストが変わるという特徴があります。自分の入った公演で、自分の推しが歌われるかは曲が始まり舞台に現れるまではわからないというガチャ曲です。

ここで、大包平と明石国行の国宝刀コンビの美しい悲劇を引きました。
そして、大サビで『この美しい悲劇』と歌うのを聞いた(見た)、その瞬間に大包平に転びました。
大包平は、刀剣の横綱、日本刀の美の結晶と呼ばれる日本屈指の名刀で、わたしの近侍刀の相棒(親戚というか執着してる相手というか……)です。古備前万歳。
と言いながら、近侍刀の彼は刀ミュには実装されていないので、そこまで特定の刀に執着することもなく公演を見ていたのですが。

\トコロガドッコイ/
落とし穴が人生のどこにあるのかなんかわからないですよ 確かにわたしは急な落雷に打たれるように、気づいたら波に浚われているように、そのように感情を揺さぶられるために生きているようなところはあるので、紛うことなくその願いに相応しく撃ち抜かれたなあという気持ちではあるのですが。

「美しい悲劇」という歌は、こう……報われない駆け落ちのような歌なのですが、大包平が歌うと「美しい悲劇になどならない」だろうなと思うんですね。それが似合わないということではなくて、美しい悲劇として始まった物語の先に、「美しい『悲劇』になどなるとでも?」と笑って、連れ出してくれる、希望の光を見せてくれる唯一性にやられてしまいました。それこそ、大サビの『こぼれ落ちてゆく この美しい悲劇』のワンフレーズを聴いた瞬間に、世界がそれこそ塗り変わってしまうような。

今思えば、闇の中で手を握って君を連れ出す(逃げ出す)、という心象風景は、わたしの人生のプレイリストの1曲である、スピッツの「夜を駆ける」に近いものがあってそこにハマったのもあるのだろうなと思います。
夜を駆けるは……いいぞ!!!(youtubeに公式MVがいないのでリンクできないですが、この世で最も好きな曲の一つです。音源は転がっていますのでぜひ聞いてください。夜を駆けると検索すると勝手に助詞を変換された結果が出てくる世の中なんてポイズンですが……)


・BE IN SIGHT/革命前夜/お前が知ってる/獣

上述の大包平が宮城公演でお歌いになられた4曲です。

・今回の編成のBE IN SIGHT、めーちゃくちゃ好きですね。振りがそもそもすごく好きなんですね、この曲。ちょっとサビの振りが裏拍に入る感じがいい。都会的な雰囲気もよく似合っている。何より三条の矜持を感じる。
・革命前夜、声のボリュームがおかしい。革命!前夜!って感じ。ぜひ音源売ってください。
・お前が知ってる、音源の発売10月とか正気ですか? 控えめに言って耐えられない……。発売されれば、サブスクで聞けるのにこの気持ちをどうにかしたくて2枚もCD予約しました わたしはっっっ 松島くんの大包平に課金をしたいんだ……ッッッ
・獣はいつでも最高。

・Blackout

頭の中でずっと、蜻蛉切の歌うBlackoutが流れています。
圧巻の歌唱力(シュレック主演おめでとうございます)、演出の素晴らしさ、カメラワーク。たった数分に詰め込まれているとは思えないほどの密度。他を圧倒するパフォーマンスというのは、こういうものをいうんだなと唸ってしまった1曲。結局6月末までの真剣乱舞祭の中で、最も印象に残った1曲でした。素晴らしかった。撃ち抜く、というものではなく魂を鷲掴みにされるような感覚。
村正双騎出陣、いつかやってほしいなあ。お待ちしています。


刀ミュの曲たち、一部を除きCD(配信)もありますが、ライブ歌唱はアレンジも、歌うキャストも違うので、音源としては存在しません。家にいるときはエンドレスでライブ流していましたが、外に出たらそれは難しく。
ただ、久しぶりにこの短歌の底力をひしひしと感じた5月末でした。

脳みそがあってよかった 電源がなくても好きな曲を鳴らせる 

岡野大嗣


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