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贋作ウラン硝子時計の実態を暴く!! ~ 前編

まえがき

レトロ好き、昭和マニアの間で人気のウラン硝子。
微量の放射性物質が含まれていて、淡く光るという何とも怪しい雰囲気の硝子ですが、もちろん現代においては、生産はおろか、そのような硝子の使用も推奨されていません。


ウラン硝子とは?

ウランガラス (Uranium glass) とは、極微量のウランを着色材として加えたガラスである。美しい蛍光緑色を呈する。ヨーロッパが発祥で、食器やさまざまな日常雑貨が作成された。

概要
ガラスにウランを混ぜることによる黄色や緑色の色彩を持つ透明なウランガラスが製造され始めたのは1830年代で、ウランが原子力に利用されるようになる1940年代までの間にコップや花瓶、アクセサリーなどの各種のガラス器がヨーロッパおよび米国で大量に製造された。現在では民間でウランを扱うことが難しいために新たなものは極少量が生産されているに過ぎないが、骨董・アンティークとしてファンも多く、高値で取引されている。「ウランガラス (Uranglas)」はドイツ語の読みで、英語では “vaseline glass”(バセリンガラス、または、ワセリンガラス)と呼んでいる。黄色いウランガラスの色がワセリンクリームの色と似ているから、とされている。ウランガラスの色は黄色と緑色が殆どであるが、ピンク色、水色、青緑色、茶色、なども存在する。

蛍光現象
ウランガラスの最大の特徴として、真っ暗闇の中で紫外線ランプ(いわゆるブラックライト)で照らすと緑色に妖しく輝き蛍光を発するという点が人々を魅了してきた。似た特徴を持つ石として、含まれる不純物によって紫外線で紫色に蛍光するものがある蛍石があるが、ウランガラスは紫外線を受けると緑色に蛍光する。昔は紫外線ランプはなかったが、夜明け前の空が青色のときには空に紫外線が満ちているので、この時にウランガラスが蛍光を放つ事によりこの特徴が知られる様になった。

なお、室温下でウランガラスに見られる蛍光は厳密には燐光である。三重項状態から一重項状態への遷移により蛍光よりも長寿命のフォトルミネセンスがもたらされる。

   ~(中略)~

人体への影響
ウランガラスのウラン使用率は1キログラムあたり1グラム程度であり、放射線量の目安はグラス100グラムあたり数千 - 1万ベクレル程度と、必須ミネラルのカリウムにわずかに含まれる同位体のカリウム40の体内蓄積量(代謝の関係で、蓄積量の変動は少ない)から放射されるのと同程度で、人体への危険性は、基本的にはわずかであると考えられている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


贋作時計の代表

そんな魅力的な硝子を使用した置き時計がかつては生産されていたのですが、時代と共に消えてしまい、現代においては酸化鉄やマンガンと言った代替の金属着色料を使用した硝子製品や、透明度の高いアクリルなどの樹脂製品に置き換わってしまいました。

今でも、オークションや個人売買サイトではそういったウラン硝子置き時計が取引されているのですが、中にはウラン硝子を使用していない「ただの色つき硝子模倣置き時計」・・・いわゆる贋作置き時計が流通しています。
こう言った時計は、はっきり言って悪質なコピー商品なので本来は販売禁止であり、取り締まり対象になるはずですが、なぜか規制すらされず堂々と取引されています。
この辺りは個人売買という事で取り締まり自体、緩いのかもしれません。

まあ、所詮贋作ですから、そういった情報をきちんと開示して適正価格(?)で販売される分には許される(??)のですが、中には数万単位の価格で販売されている商品もあるので、ここまで来ると

 てめー!! ○○してやろーか!? o゚(○=((≡▼Д▼≡))=〇)゚O゚)punch!

って思いますわ💢


古時計の偽物に注意

いつも古時計の情報源としてお世話になっている

のこちらの情報

によると、
切子胴、宮型、硝子枕などが贋作硝子時計の代表との事です。

とはいえ、素人目にはどこが違うのか、写真だけではわからないので、実際に手に入れて、検証してみました。

当然、こんなものに大枚はたくつもりは無いので、狙いは故障していないもので数千円から1万円以下。
なかなか良い物件(笑)が無くて苦労しましたが、無事1万円未満で入手。
見た目はそこそこ綺麗なので大丈夫では無いかと。
と言うか、こんな”贋作”にカネ払うのも何だかな~、とは思いましたが、これも世のためです。

では早速分解してみます。

~~ 後編に続く


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