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口と虚:狂い歌

追憶するのが辛いのは
決して戻れぬ悔恨か。

事実と記憶は相反し
あらぬ事象を真実と言い聞かす。

「こうみえて負けず嫌い」
そんな見栄など見え透いて
ただただ笑え、悪さ自慢。

瞬く間に興醒めて
愛想笑いにうんざりすべきかな。

いつの間にやら時過ぎて
何を成す事なく
うん十年。

それもありかと思ほゆが
頭下げが恒常化。

妬みと弱音を携えて
渡り歩くかこの先も。

願えば叶う奇跡だよ。
いやいやそうじゃありません。
覚悟の有無が肝心で、
度合いは言い訳、白か黒。

どうすりゃいいの?    これからは
迷えば止まる航路かな。
さては、白痴かこの俺は
価値などあらぬホラ吹きよ。

まだまだこれから人生は。
気休めいりません。無計画。
言葉の意味も考えず、
ただただ夢は逃げ道か。

数多の講釈、垂れ流す。
即ちそれは……

嘘、嘘、嘘!

本当の心つい隠し、
弱さの露呈を恐れると
口から出るのは、知ったかぶり。

下れば楽な急流を
なぜなぜ上る、ボケ遡上。

責める事は致しません。

いつかは厭きられる、慰め言葉。
そのいつかは、すぐそこか。

終いが見えぬ依存心。
かまって欲しいガキ同然。

あらあらあらと思えばいい。
それでも書くか狂い歌。

一日延ばしは時の盗人、明日は明日…… あっ、ありがとうございます!