安土城天主研究

安土城天主研究

最近の記事

織豊期天守復元概略図集

1. 安土城 2. 大坂城(「大坂城図屏風」・「大坂冬の陣図屏風」版) 3. 聚楽第 4.名護屋城 5. 石垣山城 6. 秀吉時代の木幡山伏見城(洛中洛外図版) 7.徳川期駿府城

    • 安土城天主復元研究の過程と考察④(本論・結論)

      ◯天守復元の先行研究の考察と類似性(特に天守地上3階を例に) 安土城天守は、多くの研究者の方々によって、現在までに合わせて約25〜30もの復元案が作成されてきたようである。長年の研究の中で蓄積されてきた復元の叡智は非常に洗練されたものであると言え、これから筆者が安土城天守を復元していくにあたっては、先行研究の成果を取り入れることが、復元の深化につながると考えた。  そこで今回は、天守3階を例に挙げて先行研究を振り返る中で、現在までに公表されたうちのいくつかの3階復元平面図にお

      • 安土城天守(安土御天主)復元研究の過程と考察③(本論)

        (※先行研究をなされた方々に敬意をもって執筆をさせていただきましたが、万が一、引用方法の問題やその他至らない点等がございましたら、訂正をいたします。Twitter「安土城天主研究」へご連絡ください。) ◯「天守指図」について▲「天守指図」(『國華』第987号 安土城の研究(上)朝日新聞社 1976年より引用。なお、以降の「天守指図」も出典は同様で、適宜筆者の加筆を加えたものもある。)  内藤晶博士によって静嘉堂文庫から発見された、安土城天守の設計計画図の写しとされる「天守

        • 安土城天守(安土山御天主)復元研究の過程と考察①(序論)

          ◯安土城の概略  安土城とは、滋賀県近江八幡市に位置する国指定特別史跡である。  1576年、織田信長は天下布武を目前として、京に近く、交通の要衝である近江国安土山(標高199m)に新たな城を築いた。  その威容は絢爛豪華と評され、特に日本で初めて築かれた高層の天守(天主)に関しては、諸文献が伝えるところによると、瓦当には金箔が貼られ、最上階の外壁は全て金箔張であり、6階は柱が朱塗りの八角円堂、その下の階は漆喰塗の白壁に黒漆塗の窓が設けられ、室内の柱には布を着せた上に黒漆

        織豊期天守復元概略図集