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【採卵編】体外受精をしたぞ!の記録

 絶賛不妊治療中なんです!!(大声)
 タイミング法ダメ、人工授精ダメで早数年。無事重度不妊とあいなった私はついに体外受精という最終段階まで来てしまった。そこそこ貴重な経験かも知れんと思い、記録します。

筆者スペック
・結婚5年目34歳専業主婦。
・生殖器関連の病気や不具合は夫婦ともに無し。
・生理は順調。出血量はまあまあ多めで期間も長めだが、30過ぎてからなんか軽くなってきたかも知れない。痛みは市販の頭痛薬で我慢できる程度。PMSらしいPMSは無い(強いていえば物凄い腹ペコになる)
・秋になるとダニとかでアレルギーを発症し咳喘息症状が出るため、定期的に呼吸器内科通いだが、概ね健康。
・プリズナートレーニング(自重筋トレ)とフィットボクシング2が習慣。

体外受精って?

 クソ雑に説明すると、卵子を採取して、精子と受精させて子宮に戻すってやつです。詳しくはここを見てね。

 これの前段階の人工授精っていうのは、厳選した活きの良い精子を排卵直前のタイミングで子宮に放り込むもの。なんか大袈裟な名前の治療の割に、受精までの距離をサポートする程度のものなんです。これでも1回につき2万ぐらい取られるけどな。
 翻って体外受精は、上記サイトを見てもらえるとわかるようにかなり高度な治療なのです。治療前に受ける説明もめちゃくちゃ長かった。でもそうしてもらえるのは丁寧なクリニックってことなので信頼が置けますね。
 そりゃもう保険も今のところきかんし目ン玉飛び出るぐらい高額なんですが、住んでいる自治体に助成金があることを知り、それに私より先に夫が覚悟完了していたので、有り難く受けることにしました……。

卵子を育てるよ

 言わずもがな卵子っつうのはひと月に1個ポコッと吐き出されるところ、薬を投与して卵胞(卵子が入ってる袋)を複数個育てます。
 投与には注射や点鼻薬や経口薬など様々な方法があるようですが、私は皮下注射を毎日打つ方法でした。素人でもお宅で手軽に打てるペン型お注射をもらってお腹にブッ刺す。びびるけど意外と痛くないよ!
 体外受精に限らず不妊治療は風疹抗体検査だかホルモン値測定だか排卵促進だかで、とにかく注射を刺されまくります。特に卵子育成期間はペン注射だけでなく、2日にいっぺんぐらいの頻度で血採られに通院してました。これ注射ダメな人にとっちゃすっげえ地獄なんだろうなー。

 卵胞を何個も育ててるということは自然ではありえない状態であり、ホルモン値も通常とは異なる状態。当然体調がラリパッパになります。
 卵巣が左右ともにボンボコに腫れているので下っ腹に鈍痛があって張る!ついでに乳も張る!食欲失せる!便秘にもなる!まあ私はこの程度で済んでましたが、人によっちゃ吐き気とかもあるのかな。
 このあたりから、筋トレとか激しい運動は控えてくださいねーと言われるように。そんな……!筋肉との対話がステイホーム中の数少ない楽しみだったのに……!でも確かにそんなことできる体調じゃなくなってきた。
 しかし、これを働きながら受けてる方もおられるのだよなと思うと尊敬しますね……。私は専業主婦なので休みたい時には遠慮なく休めましたが、いや仕事しながらこのしんどさはやばい。それ以前に体外受精は月経周期と治療の進捗状況によって強制的に通院日を決められるので、仕事をしているとスケジュール調整がだいぶキツイんではないかなと推察されます。
 しかし体外受精にかかる費用を考えると仕事をしないわけにもいかないだろうし……。私はかなりラッキーな部類だと思います。

採卵するよ

 綿密なホルモン値測定と内診を経て採卵日が決まります。採卵前々日の夜決まった時間に使用する点鼻薬をもらうなどしました。マジで重要な薬らしく、それまでの看護師さんの様子とは明らかに違う迫力で時間厳守を念押されました。
 採卵日の前日寝る前ぐらいから絶飲食を言い渡されてヨボ……となる私。処置が終わるまで水1滴飲めません。顔色を観察するとのことで、当日はノーメイクにて通院。まさにゾンビのような顔色だ。
 専用の服に着替え、点滴して、もう干からびそうなのにギリギリまでトイレに行かされ(膀胱をカラにしないといけないらしい)、ついに採卵へ!

 結論を言おう。
 死ぬかと思いました

 個人差ありますよ!飽くまで私はの話なんですけどね!もうね!地獄そのものでしたね!
 なんかいっぱい卵胞育ってるから、採卵用の器具を数回刺すということで、麻酔ありになったんですよ。私には毛ほども効きませんでしたwww意識もシッカリバッチリ!だが無情にも診療明細には麻酔ウン万円の文字が載っていて真顔になるしかない。
 通常麻酔なしでやるし、事前説明でも「そんな痛いというお声はないですねー」みたいなノリだったのによ。話がちげーよ。股裂けるまでかき回されるのかと思ったよ。
 処置前は先生来るまで余裕ブッこきながら「わー血圧計に心電図もつけられて手術みたいですねーw」って看護師さんとヘラヘラ喋ってたんですが、処置開始から一変、激痛で号泣し絶叫し暴れ、両側から腕と脚を看護師さんに押さえつけられて「声出すともっとつらくなるから!」「深呼吸!深呼吸して!」「脚の力抜く!」と怒られまくる事態に。腹式呼吸私だってしたいよ脚の力も抜きたいよ~でも痛みと嗚咽で無理なんだよ゛ぉ゛となりながら……何分経ったのか……なんとか終わりました。

 採卵台からベッドに移され、カーテンで仕切られた個室に入れられて、看護師さんが来るまで呆けていました。いやー喉元過ぎればということで、終わっちまえば何てことはないんですけど……こんなの2度目は永遠に遠慮したい。
 ようやく水分摂取解禁、持参したペットボトル茶を普段の自分では信じられないペースで飲み干します。とにかく水分を摂って、正常に排尿ができたら一段落とのこと。
 看護師さんからは、処置後しばらくは卵巣が腫れると聞いていたのですが、私の場合は処置前よりも楽なぐらいに良好で、今(処置後3日時点)に至るまで痛みや張りは一切感じていません。フラつきなどもなく、あれだけ泣きわめき大暴れした割には、処置後の経過が穏やかだったようです。

 その後は再度内診したり、採卵個数を伝えられたり。通常多くても10個以内に収まるらしいのですが、私のは10個以上採れたそうです。採れすぎると今度はOHSS(卵巣過剰刺激症候群)のリスクが高まると聞いていたので怯えていましたが、今のところ問題なさそうです。
 そのOHSSを防ぐお薬や、急所に器具を突っ込んだゆえの感染症予防のお薬を処方され、薬局で受け取ってその日は終了。今日はとにかく水を飲め!と言われていたのと、朝から断食で腹が減って死にそうだったため、これ幸いとサイゼでドリンクバー付きのランチをいただきました。人生で一番ドリンクバーの恩恵を受けた気がする。

未来へ……

 採卵日翌日(私は土曜採卵だったため翌々日の月曜でしたが)、クリニックに電話して受精個数を確認します。採卵日に専用のケースに入れて一緒に持っていった精子を、採卵した卵子に振りかけて受精させるので、それがどれだけ成功したかを一度このタイミングで確認するのです。結果は母数の多さもあり上々だったので、今後の培養で正常に育ってくれれば……!といったところ。

 体外受精の進捗はひとまずここまでです。
 今の私は妊娠とか都市伝説なんじゃないの?と思ってしまうぐらいにはガチの不妊なので、正直もうこのまま子のいない人生でいくかーというマインドセットが8割方できてしまっています。なのですが、まあできることはなるべくやっておくかと、夫とよく相談して、最後の可能性を捨てずに肉体的・金銭的負担を覚悟してでも高度治療に臨むことにしました。これでダメだったらもう仕方ない!
 で、やってみたらしんどいわ痛えわのわやくちゃ状態になっちゃいましたが、それもなかなか得られる経験ではないなと思い、雑ではありますが記録することにしました。
 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。上手く事が進んだら、続きの記事を書こうかなと思っています。


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