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誰かの未来は誰かの過去 未来

綾瀬はるかさんが出演するポカリスエットのCMで流れていた未来

当時学生だった僕には結構ガツンと来た曲であり、学生と社会人の両方の時期にこの曲を聴けたのはラッキーだったなと思っています。

アウトローに頑張る主人公なのか予定調和に怯える主人公なのかで解釈が揺れますが、今回もさっそく始めていきます。

名前のない路上で誰かの助けを待つ主人公

名前もない路上でヒッチハイクしている
膝を抱えて待ってる
ここは荒れ果てていて人の気配はないし
誰もここを通らないや

曲の冒頭で、自分の足で歩くのを諦めた主人公が膝を抱えて車が通りかかるのを待っています。

誰もここを通らないという事が分かっているので、多少長い時間歩き続きた様子が読めます。

進入禁止だってあらゆるもの拒絶して
追い払ったのは僕だから
誰も迎えに来ない ちゃんと分かってるって
けどもう少し待ってたい

荒れ果てた、名前のない道を選んだのが主人公である事が分かる部分です。
もう少し待ってたいと一見強気な発言に見えますが、実情は歩く事に挫けて膝を抱えて待つ(休む)事を選択しているちょっと甘えた発言です。

この後に続く歌詞はこちら。

生きてる理由なんてない
だけど死にたくもない
こうして今日をやり過ごしてる

死にたくない≒辛い思いもしたくない。死んだ様な生き方もしたくない。
だから、進入禁止の先に何かあると思って進み、結果何も見つからず疲れて座り込んで誰かの助けを待っている。こんな情景を連想させる歌詞ですね。ちょっと救いようがない。。。

この後、人間誰しも生まれたての頃は先の知れない未来があると歌っていますが、歌詞として面白いのは二番なので、二番の解釈に行きます。

相槌を打つのも嫌になる子供な主人公

しばらく走ると僕は固いシートに
居心地が悪くなって
女の話に相槌を打つのも嫌になって
眠ったふりした

せっかく助けてもらった物の、お礼は最初だけで結局現状の不満を述べてしまいます。

本来なら、ヒッチハイク後の車内の空気に気を遣うのは主人公側のはずなのに、助けてくれた大人の女性に会話をさせ、自身は相槌のみ→あげくには眠るというコンボをかまします。

未来の曲名や爽やかなイントロで騙されるのですが、主人公からは結構な小物感が漂うんですよね。

ともあれ、助けが来てくれて安全が保障された主人公の気持ちを歌った大サビがこちら。

いつかこの僕の目の前に横たわる
先の知れた未来を
変えてみせると この胸に刻みつけるよ
自分を信じたなら ほら未来が動き出す

威勢はとても良く、同じCDに収録されているランニングハイとの繋がりを感じさせます。
※別記事で上げます。

とはいえ、ポジティブである事はとても良い事なので、これくらい威勢が良い方が良いかもしれません。

まとめ

ヒッチハイクをしてる 僕を迎えに行こう

散々ぼろくそに言ってしまいましたが、主人公に良いところがあります。

将来自分が助ける側になるぞという優しさを持てるのは素晴らしい。

僕はこの曲から、誰かの未来は誰かの過去である。というメッセージをもらいましたし、この世界は色んな人の過去や未来と助け合って成り立っているんだなぁと感じます。

未来は決して可能性に満ち溢れた事を歌うだけじゃない、なんてことない人達の未来と過去で世界が成り立っていると歌った名曲です。


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