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ロッテリア 大宮芝川店ーあるいは郊外のノスタルジー

なつかしいと思う、ノスタルジーを覚える場所ってどこだろ。ふるさと、なのかな。日系人社会で「うさぎおいしかのやま♪」と歌い始めるとみな合唱に加わり最後は涙を流してるって言うけど。じゃ、ふるさとを感じるものって何だろ。親が新橋、虎ノ門育ちだったから愛宕山やら神社やら老舗やらなつかしいものに事欠かないけど、ぼくは三多摩生まれで成人するまでいたから、家の周りの空き地?(もうなくなっている)、公園?(遊具がさびれている)、でなければ幸いにしてそのままの公園墓地や隣接する山を中心とした風致公園だろうか。ファストフード店というのはどうだろう。70年代、中央線の駅に「サンテオレ」という国産ハンバーガーチェーンがあった。親と待ち合わせて宿題したり、当時花盛りの外資チェーンでなかったのが、子ども心にどこか安心できた。埼玉に越して来てからもときどき思い出すことがあって、郊外のノスタルジーはさびれたファストフード店にあり、などと嘯いていた。息子たちにとって大宮第三公園隣のロッテリアはそんな場所だったと思う。孫に会いに来た父が自分も休みがてらやたら何でも買い与えたりしていた。今年に入ってコロナ前に大宮芝川店が閉店したときは父のことを思い出した。息子たちのふるさとには、この芝川のほとりのファストフードが、おじいちゃんの思い出とともに入っていないだろうか。(写真は店舗取り壊しの様子)

参考:開店閉店 https://kaiten-heiten.com/lotteria-omiyashibakawa/

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